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【J1第9節】ホームでの不敗記録に挑む岡山と攻撃陣が目覚めつつあるFC東京の一戦

2025年4月6日にJFE晴れの国スタジアムでファジアーノ岡山 vs FC東京が行われた。前節で敗れた岡山は、不敗記録を伸ばしているホームスタジアムで巻き返しの一戦に挑む。対するは近5戦で勝ちがないFC東京。互いにここは白星がほしいところだ。※トップ画像出典/Pixabay(トップ画像はイメージです)

Icon kinggear iconKING GEAR Editorial Department | 2025/04/30

岡山の不敗記録を賭けてホームのJFE晴れの国スタジアムに凱旋

岡山は3勝3敗2分けと、今シーズンはここまで完全に五分の戦績だ。前節セレッソ大阪戦を落とし、今季初の連勝を逃した状態でホーム戦を迎える。岡山のJFE晴れの国スタジアムにおける成績は、実は3勝2分と不敗を誇っている。ホームでのサポーターの大歓声を武器に記録の更新なるか。対するFC東京は、いまだ2勝止まりと苦戦が続く。白星は第3節2月26日名古屋グランパス戦を最後に、1か月以降以上遠ざかってしまっている。それでも光明はあり、第4節から4戦連続無失点だった攻撃陣がようやく目覚め、前節では2得点を決めた。FW佐藤恵允、DFエンリケ・トレヴィザンを中心に攻撃の波に乗り、待望の白星をつかみとりたい。

FC東京が試合開始直後に大チャンス!ホームの岡山を翻弄

試合開始早々、FC東京に大チャンスが訪れる。前半5分、右サイドで縦パスを決めると、クロスがゴール前へと打ち出された。 それをFW佐藤がダイレクトでシュート。相手GKのスベンド・ブローダーセンの体で防がれてしまうが、クリアしたボールはゴール前へと浮いた。GKブローダーセンはすぐさま起き上がれず、相対するのはDF1人のみと岡山はピンチの場面。FW佐藤は右足を振り抜いたが、ボールは無情にもゴール方向ではなく左サイド方向へと転がり、決定機を逃す形となった。

ホームで運も味方につけた岡山は26分、チャンスを作り出す。スルーパスなどでペナルティーエリアへとボールをつなげると、FW木村太哉が倒されながらもすぐさま這い上がり、フェイントを挟んでシュート。相手DFにクリアされるも、ボールを奪い取り味方へとパスをつなげた。一度ボールを下げたのち、左へとサイドチェンジを行ってクロスを上げると、相手にクリアされてコーナーキックを獲得。相手ゴール前で1分以上の攻撃を続ける粘り強さをみせ、相手DF陣を驚かせた。その後のコーナーキックは得点にはつながらなかったものの、岡山の不屈の精神を体現する攻撃を見せつけた。

前半は互いにこのまま動きがなく、0対0でフィニッシュ。後半へと移った。

岡山についに決定機が!シュートの美しい軌道に大観衆が息をのんだ

後半開始早々、岡山が決定機を迎える。右サイドから前線を上げると、MF藤田息吹のパスをFW木村がワンタッチの素早いパスでつなぎ、ボールを受け取ったMF松本昌也がスライディングしながらシュート。テンポのいいパスからのゴールで、岡山が待望の先制点を奪ったかに思われたこのシーンが、オフサイドで取り消しに。試合は再度、振り出しに戻された。それでも、岡山は攻撃の手を緩めない。60分、左サイドで相手DFがボールを高くクリアすると、MF田部井涼が突っ込み、胸トラップから迷いなく左足でシュートを打ち込む。ゴールまで約20メートルの位置から放たれたボールは美しい放物線を描き、GKの頭上を越えてゴールに突き刺さった。この一瞬の攻撃で岡山が先制。サポーターは静寂の中でボールの軌道を見守り、終着点を確認して大歓声を上げた。ゴールを決めたMF田部井は待望の1点を噛みしめるように喜び、チームも歓喜の輪を作った。

1点を追う立場になったFC東京は、試合をあきらめない。71分、途中出場した15歳のMF北原槙が、左サイドからドリブルでチャンスを作り出す。相手DFを十分に引き付けて、一度トラップを入れてから左足でシュート。体を使って制されるも、そのこぼれ球を今度は冷静に味方へパス。チャンスをつなげると、フリーだったMF高宇洋の元へ。MF高は右足でシュートを放ったが、わずかにゴールの右へと逸れて決定機を逃した。それでも15歳MF北原のJリーグ通算2つ目となるシュートが飛び出すなど、怒涛の攻撃でゴールに挑んだ。しかし、1点の壁は大きかった。そのまま試合は終了となり、1対0で岡山が勝利。ホームでの不敗記録を4勝2分に伸ばした。敗れたFC東京は6戦連続で白星から遠ざかることになった。

DAZN「明治安田J1リーグハイライト 岡山vsFC東京 : 第9節」(2025年4月6日配信)より
*The information in this article is current as of the time of publication.