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【J1第8節】ラストホイッスルが鳴るまで浦和・清水ともに持ち味発揮し、見ごたえある攻防

2025年4月2日、埼玉スタジアム2002で浦和レッドダイヤモンズvs清水エスパルスが行われた。勝ち星に飢える今季の浦和は、2勝目と勝ち星3を、ホームのファンの前で勝ち取りたいところ。清水はアウェーで、熱狂的な浦和の声援を跳ね返し、沈黙と悲鳴に変えられるのか。両チームともに持ち味を発揮し、ラストホイッスルまで気が抜けない見ごたえのある攻防が続いた試合を振り返る。※トップ画像出典/Pixabay(トップ画像はイメージです)

Icon kinggear iconKING GEAR Editorial Department | 2025/04/29

平日夜にもかかわらず多くの浦和サポーターの熱気に包まれた

埼玉スタジアム2002には、平日夜にもかかわらず多くのサポーターが詰めかけ、浦和のホームゲームらしい熱気に包まれていた。両チームの選手がピッチに姿を現すと、スタンドからは大きな拍手とコールが響き渡る。

浦和はGK西川周作を中心に、DF陣に石原広教、ダニーロ・ボザ、マリウス・ホイブラーテン、荻原拓也と並べ、MFには渡邊凌磨と安居海渡を配置。中盤の2列目にはMFマテウス・サヴィオ、松本泰志、松尾佑介が並び、最前線にはFWチアゴ・サンタナが入った。一方、清水はGK沖悠哉を最後尾に、DF高木践、高橋祐治、住吉・ジェラニレショーンの3バック。中盤にはDF吉田豊、MFマテウス・ブエノ、宇野禅斗、北爪健吾が入る。両ウイングバックにはMF中原輝とMF西原源樹、トップにはFWアフメド・アフメドフを据えた。

浦和・渡邊凌磨がゴラッソ!GKが一歩も動けぬ先制弾

浦和はキックオフから積極的にボールを動かし、主導権を握る。試合開始直後、FWチアゴ・サンタナが右サイドから持ち上がり、ペナルティエリア手前にボールを放り込む。それを受けたMF渡邊が、迷いなく左足を振り抜いた。鋭いコントロールショットはゴール中央上段へ吸い込まれ、GKも一歩も動けないゴラッソなシュートとなった。スタジアムは大歓声に包まれ、渡邊はチームメイトと喜びを分かち合う。しかし先制された清水も反撃に転じる。FWアフメド・アフメドフが前線でボールを受け、浦和DFマリウス・ホイブラーテンをかわしてシュートを狙うが、ホイブラーテンが足でブロック。GK西川もロングボールに対しては果敢にエリア外まで飛び出しヘディングでクリアするなど安定感を見せる。浦和も何度かゴール前で決定機を作るがゴールならず。前半戦は浦和が1-0で折り返した。

浦和の追加点は待望の移籍後初ゴールとなったマテウス・サヴィオ

後半50分過ぎ、後半から出場のMF乾貴士が、左サイドからドリブルで進入しペナルティエリア手前から右足で枠内にシュートを放つも、GK西川にセーブされる。出場早々の乾の好プレイに解説者は「(強烈な弾道に)らしさ全開じゃないですか。ドリブルの間の取り方が絶妙」と称賛。53分にもMF乾が起点になりMF宇野がペナルティエリア左から右足で枠内にシュートを放つも、西川にセーブされる。浦和は攻撃のバリエーションを増やすべく、MFマテウス・サヴィオとMF松尾の位置を入れ替え、相手守備陣に揺さぶりをかける。

57分過ぎ、MF渡邊が前線のスペースを見つけて駆け上がり、MF松尾がクロス。これをMFマテウス・サヴィオが左足でボレーシュート。難しい体勢から見事にゴールへ叩き込み、浦和が2点目を奪った。マテウス・サヴィオは待望の移籍後初ゴールとなった。清水はまず1点を返すべく、前線からプレスを強め、攻撃のギアを上げる。浦和も守備陣が集中を保ち、自陣ゴール前でフリーとなった清水MF乾の決定的シュートをDFダニーロ・ボザがゴール前でカバー。解説者は「ここは素晴らしいカバー。危ない場面でしたが、しっかり戻って守り切りました」とボザの守備を称賛した。

清水・高木践のドンピシャヘッド弾で追いすがるも

78分、清水はCKのチャンスを得ると、MF矢島の鋭いキックにDF高木がドンピシャで合わせてヘッド弾。ゴールネットを揺らし、2-1とした。このゴールで清水サポーターも一気に盛り上がる。浦和は一時的に押し込まれるが、それでもGK西川を中心に粘り強く守り続ける。残り時間が2分を切ると、清水はGKから前線にロングボールを供給し、パワープレーに出る。後半途中出場のMFカピシャーバが競り合い、MF西原が跳ね返すが、浦和のDF陣が集中して対応。清水は素早くスローインを入れ、MF乾が対角にフィード。途中出場のFW松崎快が抜け出すが、最後はシュートではなくパスを選択し、同点に追いつく決定機を逃した。

アディショナルタイムには両チームともに最後までゴールを目指して攻め合うが、浦和の守備陣が身体を張って守り抜く。スタジアムには緊張感と期待感が渦巻き、浦和サポーターは必死の声援を送り続けた。ラストホイッスルが鳴ると、浦和レッズの選手たちは大きな安堵の表情を浮かべ、スタンドのサポーターとともに勝利の喜びを分かち合った。苦しみながらも勝ち切った浦和。これで今季2勝目、貴重な勝ち点3を手にした。

DAZN「明治安田生命J1リーグ 浦和 vs 清水 : 第8節」(2025年4月2日配信)より
*The information in this article is current as of the time of publication.