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イタリアにフルセットの末敗戦 男子バレーボール日本代表 パリ五輪の戦いぶりを振り返る(2)

一時は五輪出場も叶わぬほどに低迷していたバレーボール男子日本代表だが、フィリップ・ブラン監督の指導による強化が進み、大会直前の今年7月に行われた世界上位16カ国によるネーションズリーグでは、初の銀メダルを獲得した。1972年のミュンヘン大会以来の金メダル獲得を目指した男子バレーボールチームのパリ五輪での戦いを振り返る。※トップ画像出典/Getty Images

Icon kinggear iconKING GEAR Editorial Department | 2024/09/13

チームの状況について

フィリップ・ブラン監督率いる男子バレーボール日本代表は12名(交代選手を含めて13名)を選出してパリ五輪に挑んだ。

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1勝2敗の3位で決勝トーナメントへ男子バレーボール日本代表 パリ五輪の戦いぶりを振り返る(1)

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男子バレー代表メンバー
3.深津 旭弘 S 東京グレートベアーズ
8.関田 誠大 S ジェイテクトSTINGS 
5.大塚 達宣 OH 大阪ブルテオン
12.高橋藍 OHサントリーサンバーズ大阪
14.石川祐希 OH キャプテン ペルージャ
15.甲斐優斗 OH 専修大
11富田将馬OH(交替選手)大阪ブルテオン
1.西田有志 OP 大阪ブルテオン
2.小野寺太志  MB サントリーサンバーズ大阪
4.宮浦健人 OP ジェイテクトSTINGS.
6.山内晶大  MB 大阪ブルテオン
10.高橋健太郎 MB ジェイテクトSTINGS
20.山本智大 LB 大阪ブルテオン

予選では初戦のドイツにフルセットの末に2-3で敗戦。2戦目のアルゼンチンに勝利したものの、最終戦のアメリカにも敗れ、予選を1勝2敗(4ポイント)の3位で通過した日本は、3勝0敗の1位でグループBを突破した世界ランキング4位のイタリアと準々決勝で対戦した。

グループC 日本の成績 1勝2敗(4ポイント)
対ドイツ  2-3 (17-25、25-23、25-20、28-30、12-15)
対アルゼンチン3-1 (25-16、25-22、18-25、25-23)
対アメリカ 1-3 (16-25、18-25、18-25、19-25)

グループB イタリアの成績 3勝0敗(9ポイント)
対ブラジル 3-1  (25-23、27-25、18-25、25-21)
対エジプト 3-0 (25-15、25-16、25-20)
対ポーランド 3-1 (25-15、25-18、24-26、25-20)

準々決勝 対イタリア戦

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出典/Getty Images

先発メンバー

8.関田 誠大 S、12.高橋藍 OH、14.石川祐希 OH・キャプテン、10.高橋健太郎 MB 、6.山内晶大MB  、1.西田有志 OP、20.山本智大 LB

 高さのあるイタリアとの対戦にあたり、アメリカ戦で先発メンバーに名を連ねた小野寺太志に代えて、ブロックを得意とする高橋健太郎をミドルブロッカーとして起用した日本。平均身長で約12cmも上回り、ユーリ・ロマーノをはじめとする強力なイタリアの攻撃陣を攻略するためのメンバーで試合に挑んだ。日本が主導権を握った第1セットでは、予選でチーム得点数トップの西田やこれまで不審が続いた石川選手の活躍が光った。中盤までは一進一退の攻防が繰り広げられたが、山内や西田の6連続ポイントで粘るイタリアを振り切り、25-20で幸先の良い滑り出しを見せた。

第2セットも高橋藍のアタックや石川のサービスエースなどで日本が得点を重ねるも、終盤に21-23と逆転を許す展開に。だが西田や石川が粘り見せて再び逆転に成功すると、最後は石川のスパイクで25ポイントを獲得。4連続ポイントを奪って、セットカウントを2-0とした。

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出典/Getty Images

第3セットも日本のペースで試合は進んだ。山内の先制点を皮切りに、西田の連続得点や石川のバックアタックなどもあり、一時はイタリアに13-9と5点差をつけた。しかしここからイタリアが猛反撃を見せ20-20と追いつかれると、最後はイタリアに振り切られて25-27とされ、接戦の末、第3セットを奪われた。

 第4セット序盤は、息を吹き返したイタリアのペースで進んだ。レシーブの乱れなどでイタリアに先行を許した日本は、高橋藍の活躍などで猛追し、試合終盤に20-20の同点にとした。勢いが出た日本は高橋藍のサービスエースが決まって21-20とリードを奪うものの、最後はイタリアの攻撃に屈し、24-26でこのセットを落とし、セットカウントでも2-2で並ばれることとなった。

15点先取の第5セットでも追う展開となった日本は、3-4から高橋藍がアタックを決めて同点とすると、イタリアのスパイクが外れて勝ち越しに成功。さらに西田が豪快なスパイクを決めて6-4とリードを広げたところで、両チームが得点を取り合う一進一退の攻防が続いた。試合終盤、高橋藍のサーブがネットにかかって相手にマッチポイントを握られたが、石川の連続得点で今度は日本が勝利へ王手をかける展開に。しかし小野寺のサーブミスで同点とされ、さらに石川のアタックがブロックされて勝ち越しを許し、最後はネット際の攻防から押し込まれて15-17とされ試合は終了。セットカウント2-3で敗戦となり、48年ぶりの4強進出と、52年ぶりの金メダル獲得の夢は潰えることとなった。

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出典/Getty Images

準々決勝試合結果

日本 2-3イタリア(25-20 25-23 25-27 24-26 25-17)