女子バスケットボール日本代表 2大会連続のメダルならずー3連敗で予選敗退
男子日本代表チームのヘッドコーチに就任したトム・ホーバス氏に代わって、チームを指揮する恩塚亨氏は、「走り勝つシューター軍団」をコンセプトにチームづくりを進めていった。前回の東京五輪を超える金メダル獲得を目指して、チームはパリ五輪の予選リーグに挑んだ。※トップ画像出典/Getty Images
「走り勝つシューター軍団」を掲げるチーム作りに向けて、「足を使って戦える」、「3ポイントシュートを打てる」、「5人で連続性を発揮し続けられる」という3点を軸に選ばれた12名が代表メンバーに名を連ねた。
パリ五輪 バスケ女子日本代表メンバー
3.馬瓜ステファニー PF カサデモント・サラゴサ(スペイン)
8.髙田真希 C デンソーアイリス 12.吉田亜沙美 PGアイシン ウィングス
13.町田瑠唯 PG 富士通レッドウェーブ 15.本橋菜子 SG 東京羽田ヴィッキーズ
23.山本麻衣SGトヨタ自動車アンテロープス27.林咲希 SF 富士通レッドウェーブ
30.馬瓜エブリンPF デンソーアイリス 32.宮崎早織 PG ENEOSサンフラワーズ
52.宮澤夕貴 PF 富士通レッドウェーブ75.東藤なな子 SFトヨタ紡織サンシャインラビッツ
88.赤穂ひまわり PF デンソーアイリス
対アメリカ戦(76-102)
出典/Getty Images
FIBAランキング9位の日本代表は、同ランキング1位で、前回大会の決勝で敗れたアメリカ代表と対戦。23.山本麻衣(SG)、27.林咲希(SF)、32.宮崎早織(PG)、3.馬瓜ステファニー(PF) 、30.馬瓜エブリン(PF)の5名を先発メンバーに起用し、試合に臨んだ。
3年前の決勝戦と同じ顔合わせとなったアメリカ戦では、序盤から4連続ゴールを許すなど、平均身長で約11㎝上回る相手に苦戦を強いられることとなり、第1クォーターを15-22で終えた。第2クォーターも実力で上回るアメリカに対し、素早い動きで応戦した日本は、林や山本が3ポイントシュートを決めて粘りを見せ39-50で前半戦を折り返した。
前回の決勝戦と同じ11点差で後半を迎えた日本代表のさらなる反撃に期待も寄せられた第3クォーターは、相手の高さやフィジカルに押し込まれる展開となった。日本代表は約3分にわたって得点が奪えない苦しい時間帯が続く中で、東京五輪アシスト王の町田が3ポイントシュートを決めたものの、57‐79と差を広げられて第3クォーターを終えた。最後の第4クォーターも途中出場の髙田や町田が得点を奪ってアメリカを追随したものの、大きく開いた点差を埋めることができず、76-102で世界王者のアメリカ代表に敗れた。
【試合結果】
日本対アメリカ 76-102(15-22、24-28、18-29、19-23)
対ドイツ代表 64-75
出典/Getty Images
日本代表は、FIBA世界ランキング19位のドイツ代表と対戦し、脳震盪の23.山本麻衣(SG)が欠場したこともあり、8.髙田真希(C)13.町田瑠唯(PG)、27.林咲希(SF) 32.宮崎早織(PG) 88.赤穂ひまわり(PF)の5名が先発に起用された。
第2クォーターでは、林のドライブシュートや髙田の3ポイントシュートなど効果的な攻めを見せた日本は、一時は同点に追いついたものの、ドイツのサトウ・サバリーに連続得点を許して再びリードを広げられ、36-42で前半戦を折り返した。第3クォーターでも攻撃の手を緩めない日本は、髙田が2本の3ポイントシュートを決めるなど効果的に得点を重ねて再び同点に追いついたものの、その後はミスをつけ込まれる場面もあり、36-42で最終の第4クォーターを迎えることとなった。
勝利が求められる日本は宮崎の連続点などで最後までドイツを追い縋るものの、その差は埋められず、64対75で敗戦。2連敗で最終戦に挑むこととなった。
日本は前回大会に続く予選リーグ3連敗で、目標としていたベスト8進出の夢は、また次回へ持ち越しとなった。
【試合結果】
日本対ドイツ 64-75(16-21、20-21、13-17、15-16)
対ベルギー代表 58-85
2連敗を喫した日本代表は、FIBA世界ランキング6位のベルギー代表と対戦し、脳震盪の23.山本麻衣(SG)が欠場したこともあり、8.髙田真希(C)13.町田瑠唯(PG)、27.林咲希(SF) 32.宮崎早織(PG) 88.赤穂ひまわり(PF)の5名が先発に起用された。
第1クオーター序盤から、日本が得意とする激しい守備からの速攻でベルギーゴールに迫るものの得点に至る場面は少なく、ベルギーに7-19とリードを許す展開で第2クォーターを迎えた。得点を量産したい日本代表は、林が3ポイントシュートを2本決めて攻撃の形を作るも、緻密な連携と正確なシュートで得点を量産するベルギーに追いつくまでには至らず、23-39で前半を終えた。この日の日本はシュートの成功率の低さに悩まされたが、第3クォーターの序盤は、開始から約3分間にわたって得点が奪えない苦しい展開となった。ファウル累積によるキャプテン林の退場もあり攻撃の糸口を見出せない中、高田、本橋、東藤が3連続シュートで追い上げるも得点差は縮まらず、39-61で第4クォーターを迎えることとなった。試合の終盤まで攻撃の圧を緩めないベルギーに対して最後まで苦戦を強いられた日本代表は、58-85で試合を終え、3連敗で大会を終えることとなった。
出典/Getty Images
わずかに決勝トーナメント進出の可能性を残してベルギー戦に挑んだものの、3連敗で予選敗退が決定。2021年東京大会に続く2大会連続のメダル獲得はならなかった。
【試合結果】
日本対ベルギー 58-85(7-19、16-20、16-22、19-24)