【解説】40年ぶりの快挙!“レスリング男子グレコローマン60kg級”金メダル 文田健一郎
レスリング男子グレコローマン60kg級の決勝が現地時間8月6日に行われ、文田健一郎選手が中国の曹利国選手に勝利し金メダルを獲得した。グレコローマンスタイルで日本選手が金メダルを獲得するのは、1984年のロサンゼルス大会以来、40年ぶりのこととなった。※トップ画像出典/Getty Images
東京2020の涙の銀メダルから3年ぶりに五輪のマットに立った文田選手は、1回戦のキューバ代表ケビン・デアルマス選手、2回戦のイラン代表のモフセン・ネジャド選手にどちらもテクニカルスペリオリティで勝利するなど、危なげなく準決勝へ。
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準決勝では、世界選手権連覇中のキルギス代表ジョラマン・シャルシェンベコフとの戦いに。世界選手権で苦杯を舐めさせられた難敵を相手に0-1でリードされて望んだ後半、得意のそり投げを豪快に決めて4ポイントを奪い逆転。相手の追い上げからなんとか逃げ切り、メダルを確定させた。
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そして迎えた決勝は、世界ランク2位の相手に前半に得た3ポイントのリードを守り切り勝利。3年前の雪辱を果たすとともに、日本に40年ぶりにグレコローマンスタイルでの金メダルをもたらした。
<パリ五輪の戦績>
1回戦:ケビン・デアルマス/○11-1
準々決勝: モフセン・ネジャド/○9-0
準決勝:ジョラマン・シャルシェンベコフ/○4-3
決勝:曹利国/○4-1
<Profile>
1998年生まれ、山梨県韮崎市出身の文田選手は、小学5年でレスリングを始めると、中学、高校時代にフリースタイル、グレコローマンスタイルそれぞれで国内の大会で活躍。大学2年次には初めてのシニアの国際大会で優勝するも、同年の全日本レスリング選手権大会を5位で終えたため、2016リオ五輪の代表選出は叶わなかった。
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日本代表として出場した東京2020では決勝まで進むも、銀メダル。試合後は涙を流しながら、「オリンピックの借りはオリンピックでしか返せない」と語っていた。見事雪辱を果たしたパリ五輪では、同種目77kg級の日下尚選手とともに、日本にグレコローマンスタイルで2つの金メダルをもたらした。