【J1第1節】新監督を迎えた横浜FMと新潟、両クラブの開幕戦は互いに譲らぬ接戦

横浜FMの新指揮官はスティーブ・ホーランド氏

2025年2月15日、横浜F・マリノスのホーム・日産スタジアムで行われた横浜F・マリノスvsアルビレックス新潟。両クラブが新監督を迎えた初戦は、今シーズンの戦術を確定させる重要な一戦だ。

横浜FMの新指揮官はスティーブ・ホーランド氏。1970年4月30日生まれの54歳で、イングランド出身。1986年から1991年にかけてダービー・カウンティFC、ベリーFC、ヒュースクバーナFF、ノースウィッチ・ビクトリアFCでプレー。指導者としては、イングランドプレミアリーグ「チェルシーFC」と英国代表チームでの実績が際立っている。

ホーランド監督は、チェルシーに2009年から2017年まで在籍。ジョゼ・モウリーニョ、アントニオ・コンテ、ラファエル・ベニテス、グース・ヒディンクなど、世界的な名将たちの下で助監督を務めた。この期間、チェルシーは「UEFAチャンピオンズリーグ」優勝を含む数々のタイトルを獲得。ホーランド監督はその成功に大きく貢献した助監督として評価されている。

2016年からは、英国代表のヘッドコーチに就任。ガレス・サウスゲート監督の右腕として重要な役割を果たした。この豊富な経験が。横浜FMの起爆剤として発揮されることを期待されている。

新潟のスタイルを基盤に自身の経験と戦術理解を融合させる樹森大介新監督

新潟の新監督に就任したのは、樹森大介氏。1977年7月28日生まれの47歳で、埼玉県出身。選手としては、2000年に湘南ベルマーレに入団後、水戸ホーリーホック、ザスパ草津（現・群馬）でもプレーし、J2リーグでも活躍した。

指導者としては2006年、前橋商業高校サッカー部コーチと図南SCフィオーレコーチを兼任。その後、FCコルージャでコーチを務め、2012年から2022年まで、水戸ホーリーホックユースの監督を務めた。2023年から2024年までは水戸ホーリーホックのトップチームコーチとして、主に攻撃面を担当していた。

樹森監督は、これまで築き上げられた新潟のスタイルを基盤としつつ、自身の経験と戦術理解を融合させることで、チームをさらに進化させることを目指しているという。

数々の見せ場作った新潟・太田修介に横浜FMのアンデルソン・ロペス

序盤から横浜FMがボールを支配したが、次第に新潟の強度の高いプレスを見せる。

前半26分、新潟DF橋本健人がセンターライン付近からゴール前へロングボール。スキを突かれたところに、抜け出したFW太田修介が落下点にドンピシャで到達。ワントラップして左足でシュートを放つ。ボールはGKの股を抜きネットを揺らした。ピンポイントで入れてきた橋本選手のボールも秀逸だったが、その球速を殺さずシュートにつなげた太田選手の技ありシュートだった。

太田選手の出足の速さが目立ったこの試合では、同33分にもゴール前からスルーされたボールに右サイドから走り込み強烈なシュート。後半9分にも左足から振り抜くなど見せ場を作った。

追いつきたい横浜FMは後半32分、FW遠野大弥がペナルティエリア内でファールを受けPKを獲得。これをFWアンデルソン・ロペスが決めて同点に追いついた。このゴールはロペス選手のJ1通算100得点目となった。ロペス選手は101得点目を狙うボレーシュートを放つも、枠を外す。終了直前の決定的シュートも決まらなかった。

横浜FMは攻撃のリズムを取り戻し、終盤にかけ攻め込んだものの、勝ち越し点を奪うことはできず試合終了。新監督を迎えた両クラブの開幕戦は、互いに譲らぬ接戦となり、1-1の引き分けで幕を閉じた。

アンデルソン・ロペスはJ1通算100得点目という偉業

この試合、キャプテンマークを付け出場したロペス選手。J1通算100得点目という偉業は、横浜F・マリノス所属選手としても初めての快挙だった。ブラジル出身のロペス選手は、1993年9月15日生まれの31歳。2016年7月に期限付き移籍のサンフレッチェ広島でJリーグデビューを果たし、同年10月29日に初得点を記録。その後、北海道コンサドーレ札幌でも着実に得点を重ね、約8年半のJ1在籍でこの記録に到達した。

「DAZN明治安田生命J1リーグ ハイライト【PICK UP MATCH】横浜FM vs 新潟 : 第1節」（2025年2月15日配信）より

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