Why former Hiroshima player Yutaka Ohno has remained the same 22 years after his retirement

撮影/井上尚子

試合前の独占インタビューで「1年経つのは非常に早い。私ももうかなりの年になりましたが、選ばれた上はとにかくマウンドで投げなきゃいけません。まだ投げられるところをファンの人に見せたいと思います」と語った大野氏はザ・プレミアム・モルツ球団の一員として3回に登板。かつてともに広島でプレーした西山秀二とバッテリーを組み、安定した投球を披露した。

撮影/井上尚子

「周りはみんな自分よりも若いですが、それでも何とか3つのアウトを取って、若い人に負けないように投げたい」と語った大野は、ドリームヒーローズの仁志敏久（元巨人、横浜）を遊ゴロ、平田良介（元中日）を右飛、荒木雅博（元中日）を三振に奪う安定した投球で３者凡退に抑えて、健在ぶりをアピールした。

大野氏の代名詞でもある特徴的な深く沈みこむフォームはこの日も健在で、多くのファンを魅了したが、大野氏本人は「『かつてのフォームに近づけて投げたい』とは思っていますが、この年齢になると下半身が結構キツい（苦笑）」とのこと。

撮影/井上尚子

「年齢も上になってきたので、筋肉をつけるよりは健康維持のために汗を流したり、スポーツを通じて刺激を得たりするつもりでやっている」現役時代と変わらぬ体型を維持する秘訣だという。

撮影/佐藤主祥

「普段から健康維持のために身体を鍛えていますが、それでも下半身がついてこなかったり、『マウンドに上がって投げる度に息切れしてしまうんじゃないかな？』と心配になることもある。還暦を前にした59歳の時にピッチャーライナーを小指に受け、人生初の骨折を経験したので、怪我がないように無事に投げ終えれるように頑張りたいと語った。

撮影/井上尚子

試合前に「下手に投球練習をやると痛みが出て投げられなくなってしまうので、本番の一発勝負です。現役時代の経験も活かしつつ、年齢に沿ったピッチングを見せたい」と語った大野氏は見事に有言実行で、バトンを後続に託しチームの10連覇に貢献した。