【解説】フルーレに続く快挙!“フェンシング男子エペ団体”銀メダル
東京2020からの2連覇を狙うフェンシング男子エペ団体日本チームは、決勝で世界ランキング5位のハンガリー代表と対戦。オーバータイムでの激闘の末に敗れたものの、銀メダル獲得となった。※トップ画像出典/Getty Images
画像作成/これ松えむ
エペ競技は、使用されるブレードが重くて堅く、剣先に丸いガードが付いているのが特徴。全身が得点有効面であり、足先から頭までどの部分を突いてもポイントとなる。団体戦は1チーム3人+リザーブで3分間の試合を9試合行い、最終的な合計ポイントを競う。
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エペ個人で金メダルを獲得した加納虹輝選手に加え、見延和靖選手、山田優選手、古俣聖選手というメンバーで臨んだ日本代表は、初戦の準々決勝でベネズエラ代表と対戦。加納虹輝選手が出場した第1試合こそ1-2で落としてしまったものの徐々に盛り返し、第6試合では山田優選手が総合スコアを18-17としリードを奪うと、そのまま点差を広げ39-33で勝利を挙げた。
準決勝のチェコ代表戦では、第7試合を古俣聖選手が1-4で落とし21-22と逆転されるものの、第8試合の加納選手が6-1と圧倒。目まぐるしくリードが入れ替わる展開の中で迎えた最終9試合を山田選手が18-14で勝利し、決勝進出を決めた。
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1972年のミュンヘンオリンピック以来の金メダルを目指すハンガリー代表との対戦となった決勝戦では、第1、2試合を落としスコアを2-5とするも、第3試合で古俣選手が4-2とし点差をつめる。しかしその後はハンガリー代表の牙城を崩すことができず、第6試合を終えた時点で相手が3ポイントのリード。
第7試合で古俣選手が5-3と勝利を挙げ点差を1ポイントに縮めたものの、続く第8試合では2-3と再びリードを広げられ、最後は大一番を任された加納選手が7-6と意地を見せるが、最終スコアは25-26で惜しくも届かず。銀メダル獲得で大会を終えた。
<パリ五輪の戦績>
★1回戦 ベネズエラ代表/○39-33
第1試合:●加納虹輝 1-2
第2試合:○山田優 3-2
第3試合:●見延和靖 1-3
第4試合:○加納虹輝 7-4
第5試合:●古俣聖 1-3 (OUT→見延和靖)
第6試合:○山田優 5-3
第7試合:○古俣聖 3-2
第8試合:○加納虹輝 4-3
第9試合:○山田優 14-11
★準決勝 チェコ代表/○45-37
第1試合:●山田優 3-5
第2試合:○古俣聖 4-2
第3試合:○加納虹輝 2-0
第4試合:○古俣聖 2-1
第5試合:○山田優 4-2
第6試合:●加納虹輝 5-8
第7試合:●古俣聖 1-4
第8試合:○加納虹輝 6-1
第9試合:○山田優 18-14
★決勝 ハンガリー代表/●25-26
第1試合:●山田優 1-2
第2試合:●加納虹輝 1-3
第3試合:○古俣聖 4-2
第4試合:●山田優 1-3
第5試合:△古俣聖 2-2
第6試合:△加納虹輝 2-2
第7試合:○古俣聖 5-3
第8試合:●山田優 2-3
第9試合:○加納虹輝 7-6
<Profile>
パリ五輪の決勝を戦ったメンバーは、加納虹輝選手、山田優選手、古俣聖選手、リザーブ見延和靖選手の4名。男子エペ個人戦では、山田選手が7位、見延選手が12位でオリンピックでの戦いを終えた。加納選手は金メダルを獲得。団体戦と合わせて複数メダル獲得の快挙となった。