
宇野禅斗の成長と黒田監督の苦悩!町田の守備スタイルを元代表選手が解説
J1初出場の宇野禅斗選手からチームを指揮する黒田剛監督まで、選手たちの心情が明かされるインタビュースペシャル。宇野選手の活躍や監督の苦労、そして試合中のアクシデントについても語られるなか、スタジオ解説には元日本代表の李忠成と坪井慶介が登場。話題となった町田の守備スタイルやラフプレー疑惑についても、議論が繰り広げられた。※トップ画像出典/GettyImages

J1初出場の宇野禅斗、いきなりの活躍にべた褒め
リーグ戦今シーズン初出場で初スタメンの20歳、ミッドフィルダー宇野禅斗。4月21日、第9節のFC東京戦。イエローカード累積枚数の影響で柴戸海が出場できなくなり、白羽の矢が立ったのが宇野選手だった。ピンチの芽を摘むボール奪取を果敢に披露し、チームの勝利に貢献。試合後に宇野選手は「やっとスタートラインに立てたかなと。自分に求められているのはボールを刈り取ることだと、ここに向けてのトレーニングの日々で常に言われてきました。その通りの動きができたことに満足しています」と充実の表情を浮かべた。
試合中には、ゴールキーパー谷晃生のゴールキックが頭部に直撃するアクシデントもあったが、大事には至らなかった。J1初出場に関しては「シンプルにめちゃくちゃうれしいですね。初スタメン、初出場で勝ちを得られたのは個人的にもチームにとっても良かったですし、連敗しなかったのも評価できる部分だと思います」と笑顔で振り返った。
元日本代表の李忠成は宇野選手の活躍に対し「ちゃんと前にプレスすることやプレスバックするといった動きが初出場ながら他の選手と連携してできていました。堂々とプレーしてみせたと思います」と評価。同じく元日本代表の坪井慶介も「相手の仲川(輝人)選手に対するカバーが十分にできていました。緊張していたらできないプレーだったと思います」と解説した。
ゼルビア守備陣はラフプレー?
巷で話題になりがちなのは、町田の積極的な守備。時には攻撃的な守りを入れることから「町田はラフプレーだ」と揶揄されることもある。現役時代の2002年、フェアプレー個人賞を受賞した坪井は町田の守備について「J2の頃から解説で見てますけど、あまりラフだと感じたことはないですね」と断言する。アタッカーに対して高いレベルでの厳しいマークや、距離を寄せたうえでファールになっていることはあるが「それがラフだと言われるのは…。そもそもサッカーというのはそういうスポーツですからね」とコメント。これには李も同意見で「ガンガン行けてるから見た目にはラフプレー見えるのかなと。ボールを取れるか取れないかのギリギリまでいくので、その強いコンタクトがラフに見えているのかなと思います」と話した。
百戦錬磨のJ1ではそういったプレーは多く、町田の厳しいコンタクトに対して相手チームもかわす技術を持っている。そのことから、町田のプレーは当然であるとの見解だった。
不安解消のキーワードは“メモ”にある!指揮官・黒田が苦労を吐露
最後に指揮官・黒田剛監督も登場。監督業は心配事が多く、常に不安が心の中にあるという。日々選手を鼓舞するためにどうすればいいかを念頭に置きながら生活していると言い、「家でもパソコン携帯は常にそばに置いて、何かいい言葉が浮かんだら書いてます。電車に乗ってても広告のキャッチコピーで面白いものがあったら、すぐメモを取ってます」と日常生活を明かした。
それらの言葉を自らで編集し、選手の心に響くように発信している黒田監督。さまざまな苦労と隣り合わせだが、それらはすべて勝利のため。黒田監督はこの瞬間も、何かを常に考えているのだろう。
『FC町田ゼルビアをつくろう~ゼルつく~#153:勝手に解説を選手に直接答え合わせ!黒田剛監督まで登場!?』より
*The information in this article has been edited and distributed based on the content at the time of broadcast.