
60kg級・77kg級で日本が40年ぶりの金メダル!レスリング グレコローマンスタイル~プレイバックパリ五輪2024~
パリオリンピックのレスリング男子グレコローマンスタイル60kg級で文田健一郎選手が金メダルを獲得した。日本選手がグレコローマンスタイルで金メダルを獲得したのは、1984年のロサンゼルス大会以来40年ぶりのこととなった。また翌日の男子グレコローマンスタイル77kg級では、日下尚選手が金メダルを獲得した。日本が1つの大会でグレコローマンスタイルで2つの金メダルを取るのは、1964年の東京大会以来のこと。※メイン画像出典/VCG via Getty Images

パリ五輪“レスリング”をおさらい

9mの円形マットの上で互いの身体をぶつけ合いながら技を掛け合うレスリングの試合は、3分×2ピリオドで行われ、間に30秒の休憩が挟まれる。競技は、フリースタイルとグレコローマンスタイルの二つに分けられ、グレコローマンスタイルは、相手の腰から下を攻撃することが禁止されているのが特徴だ。攻撃は相手の胴体や腕に限定され、足を使って相手を倒すことができないため、特に上半身の力と技術が求められる。試合の勝敗は、相手の両肩を1秒間マットにつける「フォール」で決まり、フォールがなければ繰り出した技によって得点が与えられる。立った状態での投げ技や寝技からの逆転技は高得点となり、8点差がつくと「テクニカルフォール」で試合が終了する。

また、グレコローマンスタイルでは各ピリオドで一度だけ、片方の選手がうつ伏せになり、もう片方の選手が腰をつかんで持ち上げるなどしてポイント獲得を目指すグラウンドポジションという状況が発生する。レスリングでは競技の性質上、立った状態からポイントを取ることが難しいため、グラウンドポジションの活かし方が非常に重要となる。パリ大会では、男子グレコローマンスタイル6階級(60kg級、67kg級、77kg級、87kg級、97kg級、130kg級)が開催された。
Playback: Hot moments from the Paris 2024 Olympics
大会を通しての注目となった男子グレコローマン最重量である130kg級のキューバ代表ミハイン・ロペスヌネス選手が、夏季オリンピックの個人競技では史上初となる5大会連続優勝と、41歳11カ月という史上最年長オリンピック王者を手にした。2004年のアテネ大会から今回のパリまで一度も王座を譲ることなく成し遂げた快挙達成の瞬間は、世界中のスポーツファンを魅了した。試合後に再びマットに戻ってきたロペスヌネス選手は、シューズを脱いで退場。レスリングからの引退を表明した。
Playback Paris Olympics 2024 [Moments when Japanese athletes won medals]

60kg級の決勝で世界ランキング2位の中国代表、曹利国選手と対戦した文田選手は、前半に3ポイントのリードを奪うものの、後半は2ポイント差に迫られる展開に。さらに相手に回転させられそうになるなど、ピンチを迎えるも追加のポイントを許さず、4対1で勝利。“悔しい銀メダル”となった東京大会の雪辱を果たすとともに、日本に60年ぶりの金メダルをもたらした。
オリンピック初出場で世界ランク1位の日下尚選手は、77kg級の決勝でカザフスタンのデメウ・ジャドラエフ選手と対戦。序盤から主導権を握られ前半で2ポイントのリードを許したものの、後半に入ると一転。積極的に仕掛けてペースを奪い返し、4ポイントを奪取し逆転に成功した。その後も攻めの姿勢を示し続けた日下選手はさらに1ポイントを追加し、5対2で勝利。日本にとって、今大会のグレコローマンスタイルで2つ目の金メダルとなった。
Athletes that the King Gear editorial team noticed at the Paris Olympics 2024
大注目となっていたのが、男子グレコローマン最重量である130kg級のキューバ代表、ミハイン・ロペスヌネス選手。夏季オリンピックの個人競技では史上初となる5大会連続優勝をかけて大会に臨んだ同選手は、東京大会のあと試合に出場していないという不安要素があるものの、優勝すれば41歳11カ月という、史上最年長オリンピック王者への王手もかかった大会になった。パリ大会の結果は、見事優勝。5大会連続の金メダルが決まると、関係者とともに喜びを爆発させた。
【レスリング】パリ五輪の戦績
男子グレコローマンスタイル
★文田健一郎(60kg級)

・2回戦 対ケビンジュラン・デアルマスロドリゲス:○11-0
・3回戦 対メヘディ・モフセンネジャド:○9-0
・準決勝 対ジョラマン・シャルシェンベコフ:○4-3
・決勝 対曹利国:○4-1
★日下尚(77kg級)

・1回戦 対アブデルクリム・ウーアカリ:○9-0
・2回戦 対アラム・ワルダニャン:○12-2
・準決勝 対マルハス・アモヤン:○3-1
・決勝 対デメウ・ジャドラエフ:○5-2
*The information in this article is current as of the time of publication.
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