【解説】オリンピック初出場で金メダル!“レスリング男子グレコローマン77kg級”金メダル 日下尚
レスリング男子グレコローマン77kg級の決勝が現地時間8月7日に行われ、日下尚選手がカザフスタンのデメウ・ジャドラエフ選手に勝利し金メダルを獲得した。前日6日に60kg級を制した文田健一郎選手に続き、日本選手がグレコローマンスタイルで2つの金メダルを獲得することとなった。※トップ画像出典/NurPhoto via Getty Images
初めての五輪出場となった日下選手は、1回戦のアルジェリア代表アブデルクリム・オウアカリ選手、準々決勝のウズベキスタン代表アラム・バルダニャン選手を、それぞれテクニカルスペリオリティで圧倒して駒を進めた準決勝でアルメニアのマルハス・アモヤン選手に競り勝って決勝の舞台へ。
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決勝では、前半に相手選手から2ポイントを奪われリードされて折り返すも、積極性を取り戻した後半は相手を投げ飛ばし4ポイントを得るなど躍動した。最後まで攻撃の手を緩めず、最終的に5対2で勝利した。
<パリ五輪の戦績>
1回戦: アブデルクリム・オウアカリ/○9-0
準々決勝:アラム・バルダニャン/○12-2
準決勝:マルハス・アモヤン/○3-1
決勝:デメウ・ジャドラエフ/○5-2
<Profile>
2000年生まれ、香川県高松市出身の日下尚選手は、3歳でレスリングを始めると、中学時代からは並行して相撲にも打ち込み、この経験を生かしたスタイルは「相撲レスラー」とも呼ばれている。
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2023年、世界選手権で3位に入ると、この成績が認められパリ五輪日本代表に内定。初めてのオリンピックでも持ち前の攻撃的なレスリングを展開し金メダルを獲得。フリースタイルとグレコローマン合わせて日本のレスリング史上最重量級の金メダリストとなった。また、60kg級で優勝した文田健一郎選手と共に、日本に同種目2つ目の金メダルをもたらすこととなった。