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What is the appeal of the "watermelon game" that supports my tennis craze?

今回は自分のテニス生活を充実させるちょっとした小ネタをご紹介。「スイカゲーム」をご存じだろうか。 もしかしたらこのコラムをご覧の方の中にもまだハマっているなんて方も多そうだ。このゲームの“恐ろしいこと”はその中毒性で、なにより一番難しいのはこのゲームを止めることなのだ。 ※トップ画像:撮影/長田慶

Icon img 9605 1  1Nana Takahashi | 2024/11/17

そう、気付けば何時間も「スイカゲーム」をプレイをしてしまっている。一番ハマっていた今年の8~9月ごろは、SNSを開いている時間よりも、このゲームをやっている時間の方が圧倒的に長かった。

初めの頃は、何時間もやってしまっている自分に呆れ、「あぁ、また時間を無駄にしてしまった」と日々ちょっとした後悔を感じていたりもした。でも徐々に「この状況を前向きに捉えることができるかも」と思考を変えてみることにした。私は普段からさまざまな事象をテニスに置き換えて考えることが多い。だから、今回もこのゲームを“テニスをする上で役立てられないか”と考えてみることにしたのだ。

スイカゲームとの出会い

2024年6月6日。この日の“あの瞬間”のことを今でも鮮明に覚えている。

翌日の6月7日に有明アリーナで行われる「乃木坂46 35thSG アンダーライブ」に参戦することになっていた。グッズ購入のために当日は売り場に長時間並ぶことを予想し、暇つぶしになるものを探していた。

スマホに新しいゲームでもダウンロードしようと思い、アプリストアを開いたらオススメされたゲームがあった。それが「スイカゲーム」だ。ライブ前日の6月6日の夜、“暇つぶし”がてらにプレイした“あの瞬間”、私の日常が変わった。

ここで私の“ゲーム”事情について、少し触れておこうと思う。私のメインゲームはもっぱらスマホのゲームアプリ。Nintendo Switchは持っておらず、ゲームソフトのゲーム事情には少し疎い。

元々「スイカゲーム」はNintendo Switchのソフトとして人気のゲームタイトルだ。2021年9月に発売し、およそ2年後の2023年9月ごろから人気に火がついて、私でも名前を聞いたことあるほどの凄まじい人気ゲームになったらしい。つまり私はミーハーなプレイ層、といえそうだ。

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このゲームのルールはいたってシンプルで、自分のタイミングでフルーツを落としていくだけ。同じ種類のフルーツ同士が触れ合うと、一段階大きなフルーツに変化する。これを繰り返し箱の中で一番大きなスイカを作ることを目指すのだ。箱からフルーツが溢れ出したらゲームオーバー。

制限時間はなく、どこにフルーツを落とすのか慎重に考えて進める必要があるのだ。フルーツは「サクランボ→イチゴ→ブドウ→デコポン→柿→リンゴ→梨→桃→パイナップル→メロン→スイカ」の順に変化していく。

自分に課した“3秒ルール”

このゲームには時間制限がない。

だから、“次の一手”をじっくり考えることが出来る。全体のフルーツの配置を把握しながら、次にどの“フルーツ”を落とすか、慎重に考えれば考えるほど時間忘れてしまう。

さて冒頭の“テニスへ転換して考える“というテーマに戻ろうと思う。そんな“じっくり考えを巡らす”スイカゲームに対して、テニスは一瞬の判断が試合の明暗を分ける、対局にあるような存在。

自分がどのコースにどんなショットを打つのか、それを踏まえ、次にどんな動きをすれば良いのか。
プロの試合を観戦する機会が増え、試合や選手の動きの予測の正確性が増したように感じる。ただ実際に自分がコートでプレーをするのとは全然違う。コートの上では、常に冷静な判断力と瞬発力が求められる。

このコートで求められるスキルを「スイカゲーム」をやることでレベルアップさせられないものか、そう考えてみることにした(だって結構長い時間をプレイに費やすのだ、有効に使いたいじゃないか)。

そこで行き着いた答えが、自分に厳しいルールを課すこと。そのルールは「フルーツを落とすのは3秒以内」。常に箱の中のフルーツの位置を把握しつつ、次に落とすフルーツも考慮しながら、今自分は何をすべきか。スイカゲームを通して、日常的に冷静な判断力と瞬発力を鍛える。我ながらなかなかこじつけのような気もするが、ただプレイするよりずっといいじゃないか。

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Photography/Kei Nagata

切り替えの大切さ

“3秒ルール”のスイカゲームは、とにかく終わりが速い。隣で友人が1ゲーム目を楽しんでる間に、私は6ゲーム目を迎えていることがあったほど。

もちろん1ゲームに負けてしまったからといって、その“負け”引きずってはいけない。元来“負けず嫌い”なので、負けるのはとにかく悔しい。でも早々に気持ちを切り替え、新しいプレイを始める。この小さな“負け”(つまり悔しさ)を、自分のなかで、どう処理して気持ちを切り替えていくか、が小さいことに見えて、なかなか大切だと思うのだ。

この感覚はテニスに限らず、他のスポーツにも共通することではないだろうか。さらにここで忘れてはならないのは、自分がなぜ負けてしまったのかを考えること。どの状況で落としたフルーツが負けのきっかけになったのか。スマホゲームとはいえ、自分なりの自己分析は必要だと思うのだ。

やはり自分だけではこのプレイ⇔自己分析(振り返り)の習慣は続かない。そこで私は定期的にプレイの結果を仲間にシェアするようにしている(3秒ルールも相まって、その仲間の中で圧倒的に下手なのが私。3秒ルールのせいだと思わせてほしい)。

周りの自分よりも良い結果に、焦りのような感情はもちろんわく。でもそれにとらわれてはいけない。

テニスだって同じ。憧れの選手の打ち方を真似してもなかなか上手くいかないのだ。その人の体格、筋力があった上で繰り出されるフォームを見よう見まねでやっても当然うまくいかない。基本を大事に、いかに自分の身体にあった打ち方にしていくか。自分にとってベストな打ち方を見つけるべきだ。

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Photography/Kei Nagata

ここまで語っておいてなんだが、恐らく私は考えながらテニスをすることに向いていない。ただ飛んできた球を無心に返すのが好き。だから壁打ちが向いているのだと思う。これもまた自己分析といえそうだが。

でも最近嬉しいことに人とテニスをする機会が増え、いよいよ頭を使いながらテニスをするときがきたなと実感している。「スイカゲーム」に出合えたのも何かの縁なのかもしれない。

2024年6月6日。私のテニスへの“熱狂“を支える一部に「スイカゲーム」が加わったのだ。