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調理師からフットサル選手へ!松本直美の挑戦と女子フットサル界の変革vol.2

人生の限りある時間の中で、どれだけの夢を追い続けられるだろう。自分の可能性を最大限に引き出し、自分らしく生きることは、想像以上に難しい。しかし、松本直美さんはその挑戦を続けている一人だ。会社員、フットサル選手、アパレルディレクターとして多忙な日々を送りながら、女子フットサル界に新しい風を吹き込む彼女。その姿は、きっとあなたの心に新たなインスピレーションをもたらすだろう。※メイン画像:撮影 / 長田慶

IconIppei Ippei | 2024/07/15

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調理師からフットサル選手へ!松本直美の挑戦と女子フットサル界の変革vol.2

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5連覇を目指して!ラス・ボニータスの戦いと私の役割

2021年、さらなる飛躍を求め「バルドラール浦安ラス・ボニータス」に移籍し、同年6月にはフットサル日本代表に初選出されました。浦安は日本リーグのトップクラスで、これまでに4連覇を達成しており、現在5連覇を目指して戦っています。しかし、今シーズンのスタートは思うようにいっていません。

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画像提供 / 松本直美(本人)

勝利と敗北の違いについてよく聞かれますが、浦安は個々の技術が非常に高いチーム。それでも、個人技だけではなく、チーム全体の団結力が鍵になると感じています。数年ぶりに開幕戦で敗れた後、チームとしての結束を強化するため、選手だけで集まり、思いを共有する時間や監督を交えたミーティングの時間を増やしました。こうした取り組みは、団結力を高めるために非常に重要です。

私は中堅として、年齢に関係なく自然にコミュニケーションを取れる立場にあります。かつて所属していたチームでは最年少のメンバーとしてプレーしていたため、新しい立場での難しさも感じますが、人間としても幅が広がる経験を与えてもらっていると感じています。

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Photography/Kei Nagata

チームの勝利に貢献するために心がけているのは、円滑なコミュニケーションの環境作りです。若い選手が安心して相談できるように心がけ、年齢やポジションに関係なく意見を表現できる場を設けています。私も積極的に意見を述べ、他の選手の意見にも耳を傾け、共に成長することを目指しています。

絶対女王としてのプライドを持ち、試合中は常に100%の力でプレーし、観客にラス・ボニータスの強さとフットサルの魅力を伝えたい。この新しい環境での挑戦が、私をさらに成長させてくれることを信じています。


異なるスタイルとの融合、代表活動がもたらした成長の秘訣

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画像提供 / 松本直美(本人)

初めて日本リーグに挑戦したとき、心の中で燃える情熱を感じました。代表を目指して毎日努力を重ね、ついに選ばれたときの喜びは、今でも鮮明に覚えています。でも、その道のりは決して簡単なものではなかった。特に、初めて代表に選ばれた時にケガで途中離脱した時の悔しさは、言葉にできないほどでした。

この経験から、自分の体への意識が大きく変わりました。ケガを予防するために毎朝ヨガを行い、呼吸を整えてストレッチをすることで、体の可動域を広げています。このルーチンは、ケガをしにくい体作りに役立ち、プレーの質の向上にもつながっています。

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画像提供 / 松本直美(本人)

代表活動を通じて得た最大の経験は、さまざまなチームの選手と共にプレーすることでした。異なるスタイルや戦術を持つ選手たちとのプレーは、自分の強みを活かし、味方の強みを引き出す力を求められる貴重な経験。このおかげで、自分のプレースタイルを再評価し、さらに磨きをかけることができました。

私のストロングポイントは、守備的なプレースタイル。守備からチームのリズムを作り、いい位置でボールを奪ってゴールに繋げることを意識しています。ボールのない時の動きの質を高め、最終的には味方にパスしてゴールにつなげるプレーを心がけています。また、チーム内でも足が速いと言われることが多く、そのスピードを活かしたプレーも強みなので、このスピードで他の選手と差をつけたいと考えています。

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画像提供 / 松本直美(本人)

私のプレーを支えるフットサルシューズはATHLETAです。ATHLETAのシューズは、抜群の安定性とフィット感を誇り、履いた瞬間から足に馴染むため、常に最高の履き心地を提供してくれる。これからもATHLETAと共に、さらなる挑戦を続けていきます。

チームの練習以外にも自主トレーニングでは、フィジカルトレーニングや低酸素ルームでのランニングを行い、心肺機能の向上を図っています。また、パーソナルトレーナーと共に弱点を見直し、個別のトレーニングを行うことで、全体的なパフォーマンスを向上させていきたい。こうした取り組みを通じて、フットサル選手として常に成長し続けたいと思っています。


女子フットサルの未来、ワールドカップとその先を見据えて

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Photography/Kei Nagata

フットサルは、私にとって本当に宝物みたいな存在なんです。毎日の生活の一部で、本当に大切にしているもの。今の夢は、来年初めて開催されるワールドカップに出場すること。そのために、今できることを全力で取り組んで、少しでも世界のレベルに近づこうと頑張っています。そのレベルを超えていけるようなトレーニングを毎日欠かさず続けているんです。

でもね、それだけじゃないんですよ。私にはもう一つ大きな目標があるんです。それは、自分のプレーを通じて女子フットサルの魅力を伝えたいってこと。小さな女の子たちに「私もあんなふうになりたい!」って思ってもらえる存在になっていきたい。フットサルの楽しさや魅力をもっともっと広めて、たくさんの人に知ってもらいたいんです。

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Photography/Kei Nagata

そのためには、今できることを一つひとつ積み重ねていくしかないんですよね。夢に向かう道は決して平坦じゃないけど、一歩一歩進んでいけば、きっといつかたどりつけると信じています。私が成長することで、未来の選手たちの希望になりたいって強く思っているんです。

だから、毎日の努力を大切にして、たとえ小さな一歩でも、その一歩がいつか大きな成果となる日を信じて、これからも頑張っていきます。


松本直美(まつもとなおみ)
1997年10月22日生まれ、東京都出身。クリアージュFCエミュー、ジェフレディースユース(サッカー) 十条FC、さいたまSAICOLO を経て、バルドラール浦安に所属。ラス・ボニータスNo.14(フットサル) として活躍中。3.5万人のフォロワーを抱えるインフルエンサーでもあり、自身のアパレルブランド「unite」を展開。 会社員、フットサル選手、アパレルディレクターと3足の草鞋で活動している。


Hair&make:Yuzuka Murasawa(PUENTE Inc.)
Photo:Kei Osada