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神奈川フューチャードリームス・鈴木尚典監督が、B Cリーグでの2年間を総括 「すべてが新鮮で楽しい時間だった」

昨シーズンは、チーム設立初年度ながらもリーグ優勝を勝ち取ったルートインB Cリーグ・神奈川フューチャードリームスの鈴木尚典監督は、ホーム最終戦後にインタビューに応じ、3位に終わった設立2年目のシーズンを総括した。

Icon fopv vbvqbakaduJunichi Swan | 2021/11/08
昨年は、かつて鈴木尚典監督が主軸を務めた横浜ベイスターズの「マシンガン打線」に準えて命名された「ネオマシンガン打線」を武器に、昨季はルートインB Cリーグ設立以来初の初年度でのリーグ優勝を達成。

そのメンバーが多く残るなかで迎えた2年目のシーズンだったが、前半戦は一時最下位に沈むなど低迷。巻き返しを図った夏場以降も、「コロナ禍」による2度の活動停止や、度重なる雨天中止がチームに襲いかかり、当初予定されていた70試合のうち、12試合を消化できないまま、3位でシーズンを終えることとなった。(58試合26勝25敗7分)

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ホーム最終戦を終えて挨拶する鈴木尚典監督と、神奈川フューチャードリームスの選手たち。(写真提供 神奈川フューチャードリームス)

――難しいシーズンだったと思いますが?

コロナ禍のなか、「まずは凄いシーズンだったな」と…。試合数も減ってしまいましたし、本当に「不完全燃焼」という気持ちが一番強いです。でも、一方では「コロナ禍」で、いつリーグが中止になってもおかしくない状況のなかでも、野球が出来たことへの幸せなど、色々な想いがある一年でした。

――チームが思うような活動が出来ない時期もありましたね?

「コロナ禍」や、悪天候による試合の順延、さらにはチームが軌道に乗りつつあったタイミングで、コロナ禍による2度目の活動停止…。本当に不運というか、悔しい思いでいっぱいです。連覇を目指せるような、自力のあるメンバーが揃ってくれたと思うんですけど…。 前半戦はもたつきましたが、「このチームらしく戦っていこう」という7月には、再びコロナ禍のアクシデントに襲われてしまって…。「不運だったな」というしかありませんね。 

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10月31日に藤沢八部野球場で行われたファン感謝デーでは、エキシビジョンマッチに“選手”として出場した鈴木監督。ファンの前でバッティングも披露した。

――昨シーズンは、「ネオマシンガン打線」と言われた攻撃力を誇った打線ですが、今シーズンは成績を落としている選手もいらっしゃいました。調整の難しさもあったのでしょうか? 

やっぱり打撃は難しい。僕も野球選手だったので、選手の気持ちがわかるんですけど…。選手としては、試合が続いてくれた方がありがたい。試合を1週間続けたあと、またスケジュールが空いてしまう今年のような状況は、どうしても調整が難しくなってしまう。選手のみんなもそうだと思うんですけど…。

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主将のカレオン選手から、花束を受け取る鈴木監督

――シーズン終えると、さまざまな進路を歩む選手もいらっしゃると思いますが…? 

本当に、とにかく悔いのない野球人生を送って欲しい。試合を観に来られるファンや、メディアを通じてプレーを見ている人がいることをいつも頭に入れながら、毎日全力でプレーする。

僕は「選手を送り出す立場」ですが、去年からずっと「一人でも多くの選手を、NPBに送り出したい」という想いでチームを率いてきました。これからも変わらずにチームの優勝と、NPBで活躍出来る選手の輩出。その2つを目標にしていきたいです。

 このようにシーズンを締め括った鈴木監督だったが、11月3日には横浜DeNAベイスターズのコーチ就任が正式発表され、コーチとしては12年振り(2011〜19年は球団職員)に“古巣”復帰を果たすことになった。

「ファンの方からは、『新天地で頑張ってください』と言うありがたい言葉をいただきました。来年も任された仕事で成果を出し、横浜DeNAベイスターズのために貢献していきたい」と、ファンの皆さんへの感謝の想いと決意を語った。
 

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――神奈川フューチャードリームスの初代監督として過ごされた2年間は、鈴木監督にとってどのようなものでしたか?
 

すべてが新鮮で、めちゃめちゃ楽しい時間でしたね。18歳でプロ野球選手にさせてもらい、引退後も球団で仕事をしていた僕にとって、初めての「外の世界」での仕事でした。毎日、さまざまな驚きがあって…。大変さを感じたこともありましたが、本当に良い勉強をさせてもらいました。
 

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 10月30日に行われた神奈川フューチャードリームスのファン感謝デーを終え、胴上げされる鈴木監督。

――加入参入初年度初優勝の実績を残された一方で、開幕の度重なる延期や、無観客試合を経験され、大変な思いをされたことも多かったと思いますが…?

 
もし、コロナ禍の影響がなかったら、もっと多くのお客さんに試合を見ていただけて、注目を集めることができたと思うんですが…。そういう悔いが残るタイミングで指揮することになってしまったのは、本当に残念でしたね。 

神奈川フューチャードリームスの藤本社長は、「絶対に優勝したい」と言う想いを持った方なので、来年以降も常に優勝できるチームであってほしい。

 来シーズンの優勝と、僕が残念ながら果たせなかった「NPBのドラフト指名選手を輩出する」と言う目標に向けて、これからも頑張っていってほしい。

ファンの皆さんには、優勝を目指して戦う神奈川フューチャードリームスと、横浜DeNAベイスターズの2チームに声援を送っていただけると嬉しいです。

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 神奈川フューチャードリームスは、7日に就任が発表された川村丈夫監督のもと、2022年シーズンのスタートを切ることとなった。

リーグの再編など、大きな転換期が訪れたルートインB Cリーグで、再び存在感を示すことができるのか。チームが拠点を置く神奈川県大和市の出身で、1998年の横浜ベイスターズ(当時)の日本一に貢献した新指揮官、川村丈夫氏の手腕に注目だ。 

[Interview cooperation]神奈川フューチャードリームス