The highlights of "Michael Jordan: Last Dance" & "Doha 1993+" are explained! by Yokohama Football Festival Fukushima Adult
With the spread of new coronavirus infectious diseases, the 2020 Tokyo era, which is full of joy, is about to turn quiet. Although it has been announced that professional baseball and J-League will be resumed, it is an unspectated match for the time being. There are still some uncertainties about whether or not the match will be played as scheduled. This time, following on from last month, we interviewed Fukushima Adult at the Yokohama Football Film Festival. We asked about movies and video works that you should definitely watch before sports are fully resumed.
Junichi Swan
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2020/06/18
Photo by Satomi Asano
ヨコハマ・フットボール映画祭は、世界で年間100本近く制作されるサッカーをモチーフにした作品のなかから、ボールが蹴りたくなる作品、サッカーを観たくなる作品、サッカーを通じて世界を知れる作品をセレクトして上映するアジア初のサッカー専門映画祭。
2011年の初開催以来、今年で10回目。2020年の映画祭は1月25~31日まで、横浜市開港記念会館、シネマジャックアンドベティで開催された。
ヨコハマ・フットボール映画祭は、世界で年間100本近く制作されるサッカーをモチーフにした作品のなかから、ボールが蹴りたくなる作品、サッカーを観たくなる作品、サッカーを通じて世界を知れる作品をセレクトして上映するアジア初のサッカー専門映画祭。
2011年の初開催以来、今年で10回目。2020年の映画祭は1月25~31日まで、横浜市開港記念会館、シネマジャックアンドベティで開催された。
ヨコハマ・フットボール映画祭公式サイト
福島成人さんTwitter
(1)マイケルジョーダン:ラストダンス
Netflixオリジナルシリーズ『マイケル・ジョーダン: ラストダンス』独占配信中
福島さんが「とても見応えがある作品でした」と語るのが、NBAで2度目の3連覇を目指す1997-98シーズンのシカゴ・ブルズに迫ったドキュメンタリー「マイケル・ジョーダン:ラストダンス」だ。
――どのような作品ですか?
福島:50分×10エピソードで構成された作品で、1997〜1998年シーズンのブルズの戦いがじっくり描かれています。
さらに、各エピソードに、選手たちがそれまでに歩んできたキャリア、シカゴ・ブルズがどのようにしてチャンピオンになったか、マイケル・ジョーダンが一度引退し、野球選手を目指した理由。
さらには、バスケットに復帰した後、なかなか結果が出ない日々を経てから、再びチャンピオンに挑むジョーダンの苦悩などが盛り込まれていて、懐かしさを感じながら、楽しんでいただける作品ではないかなと思います。
Netflixオリジナルシリーズ『マイケル・ジョーダン: ラストダンス』独占配信中
――印象的なシーン、オススメの理由があれば教えてください。
福島:もちろん作品を全部見ていただきたいですが、あえてオススメするならば、1992年のバルセロナ五輪でのドリームチーム結成や、ジョーダンとナイキの契約、そして”エア・ジョーダン”を描いた「第5話」です。
それまでは、陸上用のランニングシューズのメイカーであったナイキが、ジョーダンとの契約によって、バスケットボールに参入し、さらにはファッションアイコンとして世界中を巻き込んだ社会現象を起こしていく。マイケル・ジョーダンがスポーツの楽しみ方を変えていく様子が描かれているので、キングギアの読者の皆さんは、きっと楽しんでいただけるのではないかと思います。
Netflixオリジナルシリーズ『マイケル・ジョーダン: ラストダンス』独占配信中
――ジョーダンをはじめ、彼を中心とした個性派揃いのシカゴ・ブルズが躍進できた理由は、どのようなところにあると思いますか?
福島:ジョーダンは、いわゆる「悪童」。ギャンブル依存症でもありますし、「聖人君主」とはかけ離れた選手です。
でも、相手選手からの挑発を、エネルギーに変えて試合で活躍する。ジョーダンの「やられたらやり返す」という精神力や、試合に向けたモチベーションの作り方。衰えない闘争心等が、ジョーダンの活躍を支えていたのかなと思います。 チーム内でも、ジョーダンは、「自分のレベルまで早く上がってこい」と、チームメートに厳しく接しています。
そして、個性豊かなチームメートも、その言葉に応えて自身をレベルアップさせていく。チーム内の緊張感が、良い結果をもたらしたのではないかと思いますね。
Netflixオリジナルシリーズ『マイケル・ジョーダン: ラストダンス』独占配信中
――1990年代のNBAは、現在のバスケット界とは、また異なる盛り上がりがありましたよね?
福島:ちょうど1990年代は、日本でもBS・CS放送が発達しましたし、NBAなどの海外スポーツが、身近に楽しめるようになった時代でもありました。
作品のなかに、ラリーバード、マジック・ジョンソン、チャールズ・バークレー、シャキール・オニール、そして先日惜しくも事故で亡くなってしまったコービー・ブライアントなど、往年の名プレーヤーが登場し、ジョーダン率いるシカゴ・ブルズに挑戦する様子も描かれています。
ユタ・ジャズとのプレーオフは、試合を見ていた当時のことを思い出して懐かしくなりましたし、「すごい時代を生で見てきたんだな」と、感慨深い想いがこみ上げてきましたね。
しばらく、バスケットボールから離れてしまっている人も居らっしゃると思いますが、八村塁選手のNBAでの活躍など、新たな盛り上がりを見せていますので、当時を懐かしみながら、バスケへの情熱を取り戻してほしいです。
1990年代の日本サッカーを振り返る2作品
福島:1993年のJリーグ誕生やドーハの悲劇。1998年にフランスで行われたワールドカップに初出場するなど、大きく変わった90年代のサッカー界を振り返る2作品をご紹介します。
(2)「ドーハ1993+」
©ドーハ1993+製作委員会
出演:柱谷哲二、松永成立、長谷川健太、都並敏史、北澤豪、高原直泰、安永聡太朗、李忠成、室屋成
――どのような作品ですか?
福島:監督の植田朝日さんは、「サポーター」という言葉がない時代から、海外にサッカー観戦に出掛けて応援する生活をされていた方で、いわば「サポーターの先駆け」と言っても良い存在です。
そんな植田朝日さんが、アメリカワールドカップ最終予選を戦い、「ドーハの悲劇」を体験されたメンバーに当時を振り返るインタビューを行った作品です。
――最近は、Jリーグの開幕戦が再放送されるなど、中断期間中に当時を思い出されたサッカーファンも多いと思いますが?
福島:最終予選は、ドーハでのセントラル開催。当時はインターネットがなかったので、日本の夜中に試合があって、夕刊で試合のレビューを見ていましたよね。
僕自身も、当時行われていた試合の記憶を鮮明に覚えていますし、「国民の記憶」としてスポーツを楽しむことができた1990年代から、日韓ワールドカップが行われた2002年頃までのことを思い出しながら見てほしい作品ですね。
――都並さんのお話しされている当時の壮絶なエピソードが、特に印象に残りましたが?
福島:都並さんは直前に骨折した左足首にボルトを埋め込んだまま代表メンバーに選出されてドーハに入ります。
到底、出場は期待できないのですが、情報戦で相手を翻弄するために全体練習には参加する。しかし、宿舎に戻ると同室の選手が驚くほどの痛み止めの注射を打ってまた翌日の練習に備える。「身を捨てて貢献する」という都並さんの漢気を感じましたよね。
日本代表は、「ドーハの悲劇」で悔しい経験をしていますが、その後の2011年にカタールで開催されたアジアカップでは、李忠成選手がボレーシュートを決めて優勝を果たしています。あの試合もドーハなんですよね。
他にも栄冠を勝ち取っている試合もかなりあります。作品を通じて、日本サッカー界の成長や歩みを感じていただきたいと思います。
映画『ドーハ1993+』
(3)「ジョホールバル 1997 -20年目の真実-」
©ジョホールバル1997製作委員会
出演 岡田武史 井原正巳 岡野雅行 名波浩 呂比須ワグナー 山口素弘
――どのような作品ですか?
福島:こちらも同じく、植田朝日さんが監督を務められた作品です。 「ドーハの悲劇」から4年後に行われたフランスワールドカップ最終予選で、ワールドカップ初出場を勝ち取った当時の選手の皆さんや岡田監督に、植田さんがインタビューするという内容です。
――オススメのポイントを教えて下さい。
福島:植田さんは、いわゆる「ジャーナリスト目線」ではなく、一緒に戦った仲間としてインタビューしているので、どこか選手の受け答えに瑞々さを感じさせます。植田さんご自身も細かな部分まで覚えているので、当時の真相に迫った価値がある作品だと思いますね。
当時の日本代表で、10番を背負っていた名波浩さんのパートはかなり興味深いです。その責任の重さについて「差別だよ」と独特の表現で率直に語っています。
もちろん、岡野さんの鉄板の秘密兵器エピソード、ロペスさんと山口さんの友情の話、井原さんのドーハ組との比較、岡田監督の人生観など、どれも充実した内容です。
――当時、ワールドカップ初出場を決めるまでの盛り上がりは、相当なものがありましたよね?
福島:実は、イラン戦が行われたマレーシアのジョホールバルに、15,000人の日本人サポーターが応援に行っているんですよ。 それまでの日本では考えられないことでした。サッカーを海外に観戦に行くという選択肢が定着した試合でしたよね。
(※試合が行われたタン スリ ダト ハジ ハッサン ユーヌス スタジアムの収容人数はおよそ20,000人)
個人的には、青春の思い出。当時のことを思い出しながら、感慨深く見られる作品だと思います。植田さんの監督された2作品は、植田さんのYouTubeチャンネルで配信されていますので、ぜひご覧ください。
映画『ドーハ1993+』
映画『ジョホールバル1997』
・「ドーハの悲劇」前後の日本サッカーを語ろう! 金子達仁(KING GEAR発起人)×植田朝日(ドーハ1993+の映画監督)Vol.2
・「ドーハの悲劇」前後の日本サッカーを語ろう! 金子達仁(KING GEAR発起人)×植田朝日(ドーハ1993+の映画監督)Vol.3
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・「ドーハの悲劇」前後の日本サッカーを語ろう! 金子達仁(KING GEAR発起人)×植田朝日(ドーハ1993+の映画監督)Vol.1
・「ドーハの悲劇」前後の日本サッカーを語ろう! 金子達仁(KING GEAR発起人)×植田朝日(ドーハ1993+の映画監督)Vol.2
・「ドーハの悲劇」前後の日本サッカーを語ろう! 金子達仁(KING GEAR発起人)×植田朝日(ドーハ1993+の映画監督)Vol.3
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