【J1第7節】新守護神がホーム初見参!名古屋が切望するホームでの今季リーグ初勝利
2025年3月29日、豊田スタジアムで名古屋グランパス vs 横浜FCが行われた。名古屋は開幕からいまだリーグ戦の勝利がなく、2分4敗と最下位に沈んでいる。20日にアウェイで開催されたJリーグYBCルヴァンカップ1stラウンド1回戦の宮崎戦にて、ようやく今季公式戦初勝利を挙げることができた。今節、横浜FCを相手に、切望するリーグ戦初勝利をホームで飾ることができたのか、振り返っていく。※トップ画像出典/Pixabay
名古屋は先発を2名変更、新守護神が今季初先発
1勝が遠い名古屋は、前節から先発2人を変更。不調の要因でもある6試合で14失点の守備を固めるためか、DFに野上結貴を起用。さらに、開幕前のキャンプ中に右膝内側半月板損傷を負って戦線離脱していた、元日本代表GKシュミット・ダニエルがリーグ戦初先発となった。万全なコンディションではないものの、ルヴァンカップ宮崎戦で名古屋デビューを果たし、復帰初戦を3‐0と無失点に抑えている。守護神の復帰でJ1最多の失点数を減らすことが、名古屋の最大の課題だ。一方、前節2-0でC大阪を下したものの、ここまでの6試合で3得点とリーグワーストの得点力に課題の残る横浜FCは、先発の入れ替えはなし。3月3日に加入したばかりで、早々に得点を奪ったFW山田康太の活躍にも期待がかかる。
真逆の課題をもつ両チームだが、フォーメーションはお互いに3-4-2-1でミラーゲームとなった。
イエローカードが乱れ飛ぶ大荒れの前半、先制点はどちらの手に
前線から激しく仕掛け、守備を徹底する名古屋に最初のチャンスが訪れる。前半16分、相手自陣でMF稲垣祥がアグレッシブなプレスからボールを奪うとMF森島司につなぎ、右サイドに開いていたFWマテウス・ドス・サントス・カストロへ。FWマテウスからのクロスにMF和泉竜司が飛び込み、ヘディングで先制した。同点に追いつきたい横浜FCは、36分フリーキックに合わせたFW山田がゴール前から強烈なシュートを放ったがゴールの上に外れてしまう。
前半は、イエローカードが計5枚も出される激しいぶつかりあいとなった。名古屋は1本のみ放ったシュートで先制、横浜FCは3本のシュートを放つが、枠内に収まるシュートはなかった。名古屋が1点リードのまま、1-0で前半を折り返すと、後半53分、名古屋はペナルティエリアすぐ外のゴールほぼ真正面の位置でFKを得る。キッカーのFWマテウスが蹴ったボールが相手の壁に当たり、これがハンドの判定となってPKを獲得。MF稲垣が冷静にゴール右隅の厳しいコースを狙い、追加点を奪った。
横浜FCは2点を追いかけ前線を3枚交代、怒涛の攻撃を仕掛ける
2点を追う形となった横浜FCは、前線にMF新井瑞希、ガンバ大阪から移籍した新加入の日本代表経験もあるFW鈴木武蔵、湘南から加入したばかりのFWルキアン・アラウージョ・デ・アルメイダを投入。得点を奪いにかかった。後半69分にCKを獲得すると、DF福森晃斗が蹴ったボールにFWルキアンが合わせたヘディングシュートが枠内に勢いよく飛ぶ。しかし、これをGKシュミットが素早い反応ではじき、決定機を決めきれない。さらに追加点を狙う名古屋は79分、こぼれ球に反応したMF稲垣がペナルティエリア手前から強烈なミドルシュートを放つ。だが、こちらもGK市川暉記が好セーブを見せ、追加点を許さなかった。
一刻も早く得点がほしい横浜FCは、アディショナルタイムに右サイドからDF福森が上げたクロスにFW鈴木が頭で合わせる。しかし、これもGKシュミットがセーブ。直後の95分、MF山根永遠からのスルーパスをFW鈴木が右足で流し込み、ようやく名古屋ゴールをこじ開けた。これで1点差に詰め寄ったが、無情にも時間は残っておらず試合終了。名古屋が逃げ切り、2-1で今季リーグ初勝利をホームで飾った。
名古屋はようやくつかんだ白星、ここからがスタート
開幕から6試合、勝利のなかった名古屋。やっと長いトンネルから抜け出すことができた。この勝利には、新守護神GKシュミットの復活も大きく貢献している。昨季まで名古屋のゴールマウスを守っていたGKミチェル・ランゲラクに代わり、今季加入したGKシュミットは、周囲からの期待を一身に集める中で開幕前にけがで離脱をしてしまった。長く試合から遠ざかる形にはなってしまったが、今節も随所で好セーブを見せ、ホーム初先発で結果を残すことができた。日本代表経験のあるGKがゴールを守ることで、DF陣にも心の余裕が生まれ、課題である失点も防げるようになりそうだ。また、先制点となったキャプテン、MF和泉の今季初ゴールは、チームに勢いを与え初勝利に導いたともみれるだろう。
DAZN「明治安田J1リーグハイライト名古屋vs横浜FC:第7節」(2025年3月29日)より
*The information in the article is current at the time of publication.
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