
加納虹輝が金メダル!団体では銀!フェンシング・エペ~プレイバックパリ五輪2024~
パリオリンピックで行われたフェンシング・エペでは、男子の個人戦で日本の加納虹輝選手が見事金メダルに輝いた。日本人選手がこの種目で金メダルを獲得するのは初めての快挙となった。また、男子の団体戦では日本チームが銀メダルを獲得。2大会連続金メダルとはならなかったものの、その実力をいかんなく発揮した。※トップ画像出典/Getty Images

パリ五輪フェンシング・エペ(個人戦)をおさらい
赤い部分が有効面だ(画像作成/これ松えむ)
フェンシングのエペ個人戦は、全身が有効面となるため、どこを突いても得点になるという特徴がある。攻撃や防御の際には、素早い反応が求められる種目で、フェンシングのなかでも最もシンプルかつわかりやすい競技とされている。予選プールの場合は、3分間の試合のなかで5ポイントを先取した方が勝利。
決勝トーナメントでは3分間×3セット制で争われ、先に15ポイントを取った選手が勝利となる。エペは同時突きが認められるため、両者が同時に得点を得る場合もあり、接戦が続くことが多い。
プレイバックパリ五輪2024ホットな瞬間「フェンシング・エペ(個人戦)」

Source: Getty Images
準決勝での加納虹輝選手とティボル・アンドラーシュフィ選手との対戦は大いに盛り上がる試合となった。加納選手は第2ピリオドまでリードを許す苦しい展開だったものの、最終ピリオドで逆転。
このまま試合が終わるかと思われた残り5秒で追いつかれるという緊迫した展開となり、そのまま延長戦に突入した。先に1点を先取した方が勝利する延長戦で、加納選手は冷静に突きを決めて見事に勝利。日本勢初の決勝進出を果たした。
プレイバックパリ五輪2024【日本選手メダル獲得の瞬間】「フェンシング・エペ(個人戦)」

Source: Getty Images
延長の末に決勝まで勝ち上がった加納選手は、地元フランスのヤニック・ボレル選手と対戦。リーチのあるボレル選手を相手に、加納選手は序盤から積極的に攻め、第2ピリオドで連続得点を奪いリードを広げた。迎えた第3ピリオドでも得点を重ね、終わってみれば15-9と大差をつけての快勝だった。
加納選手にとって歓喜の瞬間であることはもちろん、フェンシング・エペにおいて、日本勢初の金メダル獲得を成し遂げた歴史的な場面でもあった。
パリ五輪2024キングギア編集部が注目した選手「ヤニック・ボレル選手(フェンシング・エペ(個人戦))」
Source: Getty Images
今大会フェンシング・エペ(個人戦)で注目だったのは、フランスのヤニック・ボレル選手である。彼は地元フランスの強豪選手として、大きな期待を背負っていた。ボレル選手の特徴は、大きな身体と長いリーチ。準々決勝では日本の山田優選手を破るなど、地元の後押しもあって印象的なパフォーマンスを見せていた。決勝では加納選手に敗れ、銀メダルに終わったものの、その技術と存在感で大きな注目を集めていた。
【加納虹輝】パリ五輪の戦績
2回戦 対キム・ジェウォン(韓国):14-12
3回戦 対王子傑(中国):15-4
準々決勝 対ルスラン・クルバノフ(カザフスタン):15-6
準決勝 対ティボル・アンドラーシュフィ(ハンガリー):14-13
決勝 対ヤニック・ボレル(フランス):15-9
パリ五輪フェンシング・エペ(団体戦)をおさらい

Source: Getty Images
フェンシングのエペ団体戦は、1チーム3選手が交代で戦い、45ポイントを先に取るか試合終了時に相手よりも多くの得点を獲得していれば勝利となる。1試合は3分間で行われ、合計9回対戦する。試合時間は27分あり、1つの対戦で5ポイントを先取するか試合時間が終了すると次の試合に移る。同点の場合は、1ポイントを奪った方が勝ちとなる延長戦で勝敗を決める。団体戦ならではのメンバーの入れ替えによる流れの変化が試合のカギを握ることが多い。
プレイバックパリ五輪2024ホットな瞬間「フェンシング・エペ(団体戦)」
日本チームの初戦となったベネズエラ戦で苦戦した場面は印象的だった。序盤から劣勢に立たされた日本チームは第4セットで12-11とし、この試合初めてのリードに成功。その後、第5ピリオドで再びリードを許し、第6ピリオドでは再逆転を果たすなど、見ごたえのあるシーソーゲームが続いた。しかし、第7ピリオドに出場した古俣選手が3ポイントを獲得して21-19とし、徐々に点差を突き放していく。終わってみれば、第9ピリオドを終えて39-33と6点差をつけて勝利したものの、中盤過ぎまではどちらに流れが傾いてもおかしくない試合展開だった。
Source: Getty Images
プレイバックパリ五輪2024【日本選手メダル獲得の瞬間】「フェンシング・エペ(団体戦)決勝」
日本のフェンシング男子エペ団体は、決勝でハンガリー代表と対戦。3ポイントのリードを許して迎えた第7ピリオドでは、古俣選手が相手の背中を突き同点に追いつく。さらに、最終第9ピリオドでは、2ポイント差で負けていたものの、個人戦で金メダルを獲得した加納選手が残り7秒で同点に。試合は延長戦までもつれこんだが、最後は加納選手がポイントを許し、最終スコアは25-26で惜しくも敗戦となった。東京2020大会に続く連覇とはならなかったものの、堂々の銀メダル獲得で大会を後にした。
Source: Getty Images
パリ五輪2024キングギア編集部が注目した選手「ゲルゲイ・シクローシ選手(フェンシング・エペ(団体戦))」
Source: Getty Images
フェンシング・エペ(団体戦)での注目選手として、ハンガリーのゲルゲイ・シクローシ選手が挙げられる。彼は東京2020大会個人戦の銀メダリストであり、今大会でもハンガリー代表の中心選手として期待された。世界ランキングも日本の加納選手に次ぐ2位であり、決勝の延長戦ではその2人の対戦とあって多くの注目が集まった。結果は、シクローシ選手が見事に加納選手からポイントを奪い、ハンガリーチームの団体金メダル獲得に大きく貢献した。
【日本男子団体チーム】パリ五輪の戦績
★1回戦 ベネズエラ代表/○39-33
第1試合:加納虹輝 1-2
第2試合:山田優 3-2
第3試合:見延和靖 1-3
第4試合:加納虹輝 7-4
第5試合:古俣聖 1-3(OUT→見延和靖)
第6試合:山田優 5-3
第7試合:古俣聖 3-2
第8試合:加納虹輝 4-3
第9試合:山田優 14-11
★準決勝 チェコ代表/○45-37
第1試合:山田優 3-5
第2試合:古俣聖 4-2
第3試合:加納虹輝 2-0
第4試合:古俣聖 2-1
第5試合:山田優 4-2
第6試合:加納虹輝 5-8
第7試合:古俣聖 1-4
第8試合:加納虹輝 6-1
第9試合:山田優 18-14
★決勝 ハンガリー代表/●25-26
第1試合:山田優 1-2
第2試合:加納虹輝 1-3
第3試合:古俣聖 4-2
第4試合:山田優 1-3
第5試合:古俣聖 2-2
第6試合:加納虹輝 2-2
第7試合:古俣聖 5-3
第8試合:山田優 2-3
第9試合:加納虹輝 7-6
FC Machida Zelvia's Souma Yuki: "Don't be afraid of challenges, enjoy the differences" - Moving forward with determination
FC Machida Zelvia's Yuki Souma: "The doubts and suffering are all for the sake of moving forward"
FC Machida Zelvia's "Soma Yuki" "If the ball goes to this player, something will happen" - The belief of this unorthodox dribbler

Ayumi Kaihori: "Women's soccer is a place where everyone can be the protagonist" - A place where everyone can get involved freely. This is what the WE League is aiming for now.

Beyond the world's best. Ayumi Kaihori talks about passing on the baton of Japanese women's soccer
