【男子テニス】プロ転向発表した18歳の坂本怜って何者?その魅力に迫ってみた
衝撃だった。9月20日に2024年全豪オープン・ジュニアを日本選手として初制覇した坂本怜がプロ転向を発表したのだ。プロデビュー戦は9月25日開幕の“木下グループジャパンオープン“。今回はまさに旬な坂本怜選手について語りたい。※トップ画像出典/Getty Images
2024年9月20日(金)に男子テニスのジュニア世界ランキング3位、現在高校3年生坂本怜(18歳)が有明コロシアムで会見を開き、プロ転向することを発表した。2024年1月に全豪オープン・ジュニアを日本選手として初制覇し、侍ポーズも話題となった。2024年5月にはジュニア世界ランキング1位にもなっている。
“坂本怜“って一体何者?
愛知県名古屋市出身、2006年6月24日生まれの18歳、高校3年生。身長195センチ(197センチ説もあり)。もうほぼ2メートルだ。その大きさがイメージしやすいように例を挙げると、ミロのヴィーナスの高さが2.03m/サッカーゴールの高さが2.44m。もしかしたら、ジャンプするだけでサッカーゴールより高くなるかもしれない。
全豪オープン・ジュニアで優勝後、メディアで身長について聞かれており「コロナ禍で1日12時間ほど寝ていて背が伸びた」というコメントを見たのを覚えている。その身長はもちろんだけど、まだ背が伸びる年齢でこんな偉業を成し遂げるなんて本当にすごいなと。かくいう私はもう12時間寝ても背は伸びず、なんだったら寝すぎると逆に疲れてしまうのに。坂本怜選手と同年代の世界で戦ってる方々が出場しているジュニア大会。その年齢で世界を相手に戦っているのが、すごいなと当時関心していたのをふと思い出したのだった。
さて話を坂本選手に戻そう。高身長を生かした彼のプレーはジュニア時代からプロ顔負けであった。ジュニア時代のプレーは映像でしか見た事ないが、サーブは時速211キロを記録。強烈なフォアハンド。フォアハンドを打ったときの音が強烈なのである。プレーは粘り強く、相手コートのネット際に球を落とすドロップショットなどの技も印象に残っている。
6歳からテニスを始めて、18歳で全豪オープン・ジュニアで優勝
地元名古屋にある“チェリーテニスクラブ“に在籍し、中学3年生の時に中学生テニス選手権で優勝し初の全国タイトルを手に入れた。
15歳の時、盛田正明テニスファンドのサポートで大きな夢を追い渡米し、IMGアカデミーで自分のテニスを磨いた。
2024年の全豪オープン・ジュニアで優勝を果たす。私は日本人が優勝したというニュースを見てから、その試合を動画で見たのだが、決勝戦の逆転劇が本当に素晴らしかった。3-6で1セット目を落としてから、第2セットからは相手にブレークを許さず、第2セット目は7-6、第3セット目は7-5でセットカウント2-1で逆転優勝だった。
「全米でダブルスでさっき優勝してきました。坂本怜です。」
私が初めて生で坂本怜選手を見たのは、今年2024年9月14日・15日に有明コロシアムで行われた「2024デビスカップ」のとき。コートサイドで応援している日本チームの中にひときわ背が高い人がいて、それが坂本怜選手だった。日本が勝利で試合を終えた後、日本代表の選手達が一人一人挨拶をした。そして最後に挨拶したのが坂本怜選手であった。コメントがなかなか強烈(笑)。
「全米でダブルスでさっき優勝してきました。坂本怜です。」
Source: Getty Images
なんだ、その自己紹介!さっきって何!?と心の中でツッコミ。おかえりなさい!
9月20日にプロ転向を発表したので、さっき優勝してきた全米オープン・ジュニアが最後のジュニアの大会となったわけだが、シングルスは準決勝で敗れ4位、ダブルスはM・ムルバ(チェコ)とペアを組み第1シードとして出場し優勝。日本男子史上4人目の四大大会ジュニアのダブルス制覇を果たしている。
また挨拶では「先輩方の背中見てて一つだけ思ってたことがあって、来年は僕がここでプレーします」と。日本は2025年に行われるデビスカップのファイナル予選出場が決定している。来年がどんなメンバーで日本が戦うのか、とても楽しみだ。
9月25日から開催された木下グループ・ジャパン・オープンがプロデビュー戦となった。シングルスは予選のワイルドカード(主催者推薦)が与えられ、ダブルスは錦織圭選手と組みワイルドカード(主催者推薦)で出場した。16歳差のダブルスペア。坂本怜選手は会見で「小さい頃、テレビで錦織圭選手を観て夢をもらいました」と話していた。
坂本選手は会見で「来年の全米オープンの予選にかかるようにランキングを上げていきたい。24歳でグランドスラムタイトル獲得からの、怪我が一時期ありつつも1年でカムバックして26歳で2度目のタイトル。そこで世界ランキングが1位に届くことをイメージしています。」と。怪我までをイメージしているのか…。怪我がないことを祈りたい。
新たに始まる選手人生―とにかくすべてが楽しみだ!