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【解説】同種目36年ぶりの金!“レスリング男子フリースタイル57kg級”金メダル 樋口黎

レスリング男子フリースタイル57kg級の決勝が現地時間8月9日に行われ、樋口黎選手がアメリカのスペンサー・リチャード・リー選手から勝利を納め金メダルを獲得した。※トップ画像出典/Getty Images

Icon kinggear iconKING GEAR Editorial Department | 2024/08/28

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出典/Getty Images

銀メダルに終わったリオ五輪以来のオリンピックのマットに上がった樋口選手は、1回戦を不戦勝、準々決勝をプエルトリコのダリアントイ・クルス選手戦をテクニカルスペリオリティ勝ちで準決勝に駒を進めると、インドのアマン・アマン選手との戦いも10対0で制するなど、圧倒的な強さで決勝まで進んだ。

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2大会ぶりの決勝では、樋口選手の得意技である片足タックルをよく研究してきた相手に対して前半終了時点で2ポイントのリードを許すも、後半にタックルから同点に追いつき、終了間際にも2ポイント追加。難敵を振り切って、悲願の金メダルを獲得した。レスリング男子の最軽量級で日本が金メダルを獲得するのは、1988年のソウル五輪以来36年ぶりのこととなった。


<パリ五輪の戦績>
1回戦: アリレザ・サーラク/○ 不戦勝
準々決勝:ダリアントイ・クルス/○12-2
準決勝:アマン・アマン/○10-0
決勝:スペンサー・リチャード・リー/○4-2


<Profile>
1996年生まれ、大阪府出身の樋口選手は、20歳のとき2016年のリオ大会でオリンピック初出場。決勝でジョージアのヴラディメル・ヒンチェガシュヴィリ選手に敗れたものの、初の五輪の舞台で銀メダルを獲得した。東京2020での活躍も期待された樋口選手だが、アジア予選でまさかの50g超過の軽量失格。最後の望みをかけたプレーオフでは高橋侑希選手に敗れ、東京2020への出場が叶わなかった。

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その悔しさをバネに、2022年の世界選手権で優勝、2023年の世界選手権では2位と好成績を残しパリ五輪代表に内定。五輪のマットに返り咲き、悲願の金メダルを手にすることになった。