Asakura Mikuru vs Hiramoto Ren, a spectacular KO victory and a retirement message heralding a new era!
On July 28th, Saitama Super Arena was once again filled with excitement. After the biggest promotion in RIZIN history, the fateful bout between Asakura Mikuru and Hiramoto Ren finally came to fruition at Super RIZIN 3. Against Asakura, who was putting his retirement on the line, Hiramoto won with a stunning KO, carving a new legend into his own account. The cheers of the crowd were a mixture of hope and despair, and a new era had arrived in the world of martial arts. We will introduce the spectacular match and the full comments from Asakura Mikuru, which were posted on YouTube the following day. *Main image: Gunki Hiroshi
「明日、死んでもいい」朝倉未来、総合格闘技人生を賭けた戦い
画像/RIZIN
超RIZIN3でメインイベントを務めた朝倉未来は、MMA戦績17勝4敗と、その総合力は平本蓮を凌ぐと多くの人が見ていた。だが、最近はケラモフ選手にタップアウト負けし、YA-MAN選手にKO負けを喫するなど連敗が続き、評価が下がっていた。今回は崖っぷちの状況で引退を賭けた復帰戦。試合前日には「明日、格闘家人生の全てをかけて戦う。死んでもいい、すごい試合を見せる」と意気込んでいた。
画像/RIZIN
試合前のインタビューでは「平本は3勝3敗のイメージ。打撃とテイクダウンディフェンスはまあまあ強いけど、俺の相手じゃない。圧倒的に勝ちたい。他のフェザー級の奴らに見せつける。彼が憧れていた頃の朝倉未来より強い状態なので、それを体感してみろ」と自信満々に早期決着を宣言していた。
打撃の天才平本蓮、ようやくたどり着いた朝倉未来との対決へ
画像/RIZIN
一方、平本蓮は朝倉未来との対戦を夢見てRIZINに参戦。長年にわたって挑戦状を叩きつけ続け、ついに2024年に夢の舞台が実現。彼のMMA戦績は3勝3敗とキャリアは浅いが、打撃技術においてはトップクラスの実力を持ち、格闘技関係者が打撃戦での平本の勝利を予想していた。
しかし、試合前、平本は度々プロモーションを欠席し、「水抜き当日に9時半集合は無理だろ、行きません」とSNSに投稿。一部ファンからの批判や心配の声もあったが、試合前日には過去最高のコンディションに仕上げ、体はバキバキに鍛え上げられていた。
平本は「やっと明日、リングで貴方に会える。この目標に向かって辛い時も頑張ってきた。この時をずっと待ってた。格闘技人生の全てをかけてこの数ヶ月、いや数年を過ごしてきた。踏み台なんかじゃない、倒して乗り越える。泣いても笑っても決着は明日。最高の試合をして絶対に勝つ。皆さん応援よろしくお願いします。過去最強の平本連で、過去最高の朝倉未来を超える」とSNSに投稿、その意気込みを全世界に向けて発信した。
撮影/軍記ひろし
試合当日、両者は万全の準備を整えリングに上がる。観客の視線が注がれる中、試合は急遽5分5ラウンドに変更され、勝者には特別なベルトが授与されるという新たな挑戦が待っていた。
平本蓮、華麗なステップで朝倉未来を衝撃KO!
画像/RIZIN
試合開始のゴングが鳴ると、平本はサウスポーに構え、剛毅會空手の背筋をピンと伸ばしたスタイルから、新たに小刻みな前後のステップを踏む。その動きは待ちのスタイルを超えて、カーフキックや左右のストレートを繰り出し、スイッチを交えた左拳で朝倉を揺さぶる。そして追撃の左フックでダウンを奪い、パウンドの連打で試合はストップとなった。
撮影/軍記ひろし
試合後のインタビューで平本は、「1ラウンドから勝負の瞬間が絶対生まれるので、そこで決める」と早期決着を目指していたことを明かした。
撮影/軍記ひろし
平本は、待ちのスタイルでは自分の武器を活かせず、回転数も上がらないことを自覚していた。そこで、距離感を出すために手塚裕之の紹介で堀口恭司の空手の師である二瓶卓郎氏と練習を重ねた。ステップや抜く動きを何度も練習し、堀口を意識したステップで今回のKO勝利を掴んだ。
また、朝倉未来に向けて「格闘技界にいてほしい。戦い続けていればまたいつかやるかもしれない。だから戦い続けてほしい。絶対に復活すると思うので、やめないでほしい」とエールを送った。
画像/RIZIN
一つの時代が終わり、新たな時代の幕が開けた。今回の大会はK-1勢が猛威を振るい、かつてキックボクサーはMMAに適応できないという声もあったが、平本蓮と久保優太がその常識を覆した。彼らが朝倉未来と斎藤裕を破ったことで、キックボクサーも時間をかければMMAに適応できることが証明された。
平本蓮の憧れから始まった物語は、長年の思いを実らせた勝利で完結。この数年間、彼は誰よりも朝倉を研究し、努力を重ねてきた。その結果が、この勝利に繋がったのだ。
壮絶バトルの余韻、朝倉未来の母が語る息子への感謝とエール
試合後、SNS上では様々な感情が入り混じった投稿が次々と溢れていた。
朝倉未来の母は、「未来、お疲れ様。今まで応援させてくれてありがとう。いつもハラハラドキドキだったけど、あんな大舞台で何万人もの大歓声の中、戦っている姿は輝いていたし誇らしかった。2023年5月に食事した時、そろそろ引退しないのって聞いたら、格闘技楽しいんだよねって言ったね。格闘技が好きなんだな、こんなに夢中になれるものに出会えて本当に良かったって思った。喧嘩じゃなく、その力を何かに生かして欲しかったから、この世界に導いてくれた方々、応援してくれたファンの皆さんに感謝。母親として何もできてないけど、格闘家・未来を支えてくれた皆さん、ありがとうございました。これからも未来をよろしくお願いします」と感謝の言葉を述べた。
弟の朝倉海は、舞台裏で平本連に「おめでとう」と伝えた。翌日のSNSでは、「世界1になって戻ってくる日を待つ。朝倉兄弟の戦いは続く」とコメントし、兄弟愛を感じさせた。
試合後の静寂を破り、朝倉未来がYouTubeで語った本音と引退宣言。
一方、朝倉未来は放心状態で控室に戻り、試合後のインタビューには姿を見せることなく会場を後にした。しかし翌日、彼はYouTubeを更新し、思いの丈を語った。
撮影/軍記ひろし
「昨日は試合お疲れ様でした。たくさんの応援ありがとうございました。初めての4万人という会場を見れて、すごく感動的でした。やっぱり格闘技って熱狂的なスポーツで、改めていいなって思いました。ペーパービューを購入して応援してくれた方々もありがとうございました。期待に応えられずすみません。派手に散りました。
正直、清々しい気持ちというか、もちろん悔しいんですけど、なんか派手に行ったなっていう感じです。インスタの方にも先ほど投稿させていただいたんですが、一旦格闘技を引退させていただきます。本当に長い間お世話になりました。
画像/RIZIN
思い返せば、皆さん、このYouTubeチャンネルを登録してくれている方々からしたら、YouTubeは今5年ちょいなんで、RIZINに出始めてからは弟と一緒に7年目ぐらいなのかな。初めてRIZINに出た時、総合格闘技の認知度があまりにも低くて、こんなに危険なスポーツをしてるのに、もっといろんな人に知ってもらいたいなっていうのもあってYouTubeを始めたんです。
今思い返すと、いろんな企画をやってきて5年間、たくさんのファンの皆さんが支えてくれたおかげで、ずっと多分アベレージ200万再生とか取ってたのかな。俺のYouTubeは、メンバーが主体の期間が3、4年あって、今はブレイキングダウンがすごい人気なんで、ブレイキングダウン関連の動画が多いですけど、その中に自分の試合とかをずっと密着したり関連したものをYouTubeでずっと撮ってきました。
本当に、最後の試合がこんなに盛り上がって、初めての景色を見れたことを嬉しく思います。昨日の大会を見ても、新時代が突入したなって思うし、新しい世代も出てきて嬉しいし、格闘技ってやっぱりずっと続いていくんだなって感じます。
僕の人生は、19歳からずっと格闘技に捧げてきた。今のブレイキングダウンみたいなアウトサイダーに憧れて、地下格闘技に19歳でデビューしてから32歳まで、本当に長い間格闘技をやってきた。空手も含めると小学生から始めていたから、格闘技が人生そのものだったと思う。
これからも練習は続けていきたい。40歳、50歳になっても練習を続けたいし、日本の格闘技界に貢献できることがあればやりたい。JTTでは若い子たちがすごく育ってきていて、彼らのサポートもしていきたい。弟もこれからUFCで戦っていくので、そのサポートもしていくつもりだ。だから自分もそういう選手の練習相手を務めないといけない。いつかまた戦いたいって思うことがあるかもしれないから、一旦引退とさせてもらう。
画像/RIZIN
格闘技はもちろん辛いことも多かった。水抜きとか、戦うこと自体も痛い。でも本当に楽しかったし、格闘技には感謝しかない。格闘技にはシンプルに感謝しかない。本当に素晴らしいスポーツだし、格闘家に対してリスペクトを持っている。これからも自分にできることがあれば、格闘技界を盛り上げていきたいと思う。引退するっていうのも、自分の性格上、中途半端な感じで続けるのが好きじゃない。今回の試合前、本当にコンディションも良くて、過去一番強い状態だったと思う。そんな中でフェザー級のベルトを狙えると思ってたし、結果的にこの試合で引退を決めた。
撮影/山本修平
しっかり考えて出した答えです。本当にお世話になりました。これからもいろんなことをやっていきたい。YouTubeとかで楽しいものを届けたいし、違った挑戦もしていきたい。自分の人生はずっと挑戦だから。失敗もあるけど、それでもまた立ち上がってきた。その姿を応援してもらってきたと思う。賛否があるようなこともずっとやってきたけど、これからも続けていきたい。需要があれば、そういうのも投稿していけたらいいかなと思う。
今はちょっと休憩したいところなんだけど、体を動かしたいという気持ちもある。頭と体がちょっと矛盾してるんだけど、この期間ずっと格闘技に集中してきたから、会えてない友達やビジネスパートナーとゆっくり楽しみたいと思う。皆さん、今後とも格闘技と朝倉未来をよろしくお願いします。ありがとうございました」
撮影/軍記ひろし
朝倉未来の総括コメントを聞くと、彼は自身の強さだけを追求するのではなく、日本中に格闘技の魅力を広げることを原動力にしていたのかもしれない。彼のYouTube活動や格闘技の魅力を伝えるための尽力は、多くの人々に影響を与え、日本の格闘技界を盛り上げる一因となった。格闘技を愛し、その魅力を広めるために奮闘してきた彼の姿は、多くのファンにとって特別な存在であり、彼の引退後もその影響力は続いていくだろう。