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【パ・リーグ最多勝】若鷹の熱きエース!福岡ソフトバンクホークス・有原航平に迫る

2023年よりソフトバンクホークスで投手として活躍する有原航平投手。26試合に先発し、2024年パ・リーグの最多勝のタイトルを獲得した。実に2019年以来4年ぶりの快挙である。メジャーリーグから日本の球界へ復帰後2年目で、ソフトバンクホークスのエースとしてチームの勝利へ大きく貢献した有原投手に迫る。※メイン画像:出典/Getty Images

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開幕戦投手に選ばれた超人

2024年3月29日、対オリックス・バッファローズとの開幕戦先発ピッチャーに選ばれた有原投手。6回裏ではピッチャーゴロも落ち着いて裁き、1-4-3のダブルプレーで相手チームを抑えた。勝利投手には有原投手が選ばれ、ソフトバンクホークスは小久保監督就任後初の開幕戦を幸先の良い白星で飾った。また、7月にはセパ両リーグ最速で2桁勝利に到達。その記念すべき試合も完封勝利で収めるという超人ぶりだ。

引き出しの多さに定評のある投手

有原投手の強さの一因として“粘り強さ”が挙げられる。100球を超えてもなお安定した投球ができるスタミナは頼もしい限りだ。2024年は2度の完封勝利を記録、さらに1試合平均7イニング超えとなる182.2イニングというリーグ最多記録を達成。疲れや喜怒哀楽を出さないポーカーフェイスも、相手バッターの焦りを生むポイントであると言えよう。また球種の多さにも定評がある有原投手は、フォークボールやカットボールなどを主に7つの変化球を使い分けることができる。繊細かつ豪快、それでいて安定した投球は有原投手の持ち味だろう。何しろ1打席を抑える間だけで、スライダー、ツーシーム、フォーク、そしてストレートと4種類の球種を駆使し、三振を奪うのだ。その引き出しの多さには驚くばかりである。七変化する投球にバッターもなす術なく三振に終わる。どんな強打者にも臆することなく投げ込む姿に、エースとしての自覚を強く感じた。そして、190cmの高身長から繰り出されるストレートにも注目だ。高さがあるがゆえの角度の鋭い速球に、思わず相手バッターも合わせることが叶わず大きく空振りをしてしまう。気迫の投球でバッターを抑え、チームの勝利を後押ししていた。

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Source: Getty Images

8月28日オリックス・バッファローズ戦でも、多彩な変化球をみせてくれた。しなやかな腕の動きはもはや芸術作品のよう。カーブで攻めたかと思えばチェンジアップでバッターを翻弄する。打たれる場面もあったが、内野手の見事なパフォーマンスでダブルプレーで凌ぐことができた。その後、9回表0-3でソフトバンクホークスがリード、カウントはフルカウントという手に汗を握る場面が。有原投手は、ストライクゾーンギリギリとど真ん中のフォークやカットボールを攻めの姿勢で投げていた。運命の最後の投球は、2塁3塁間に転がり内野手が1塁に送球。3アウトののち試合終了。無事完封し、11勝目を挙げることができた。有原投手が強打者相手にも思い切り勝負できるのは、信頼できるチームメイトが後ろにいることで、メンタル面の安定が保たれているからではないだろうか。無事完封達成でき笑顔を浮かべる有原投手の黄色いユニホームが一層輝いて見えていた。

エースとしての使命、そしてこれから

ソフトバンクホークスのエースとして開花した有原投手。今年は1年間ローテーションを守り切り、14勝7敗、防御率2.36の成績を残し、去年のパ・リーグ優勝にも大きく貢献した。エースとしての責任感が、この1年で投手として一回りも二回りも大きく成長させてくれたように見える。プロ11年目のベテランがペナントを競うグランドで、来季も華のあるピッチングを、そしてさらなる飛躍をみせてくれることを期待している。


『2024 タイトルホルダー』

【パ・最多勝】有原航平(ソフトバンク)

配信日:2024年12月9日(月)全19回を一挙配信  一部「DAZN Freemium」でも配信

※記事内の情報は放送当時の内容を元に編集して配信しています