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【パ・リーグ最優秀防御率】先発転向から魅せた圧倒的な投球!福岡ソフトバンクホークス・L.モイネロに迫る

横浜DeNAベイスターズの日本一で幕を下ろした2024年のプロ野球。個人タイトル争いも終盤まで熾烈を極めた。「2024 タイトルホルダー」では投手5部門、打者6部門を受賞した選手にスポットを当て、今シーズンでの活躍をDAZNオリジナル編集でまとめた特別映像で振り返る。今回は、パ・リーグの最優秀防御率を獲得した福岡ソフトバンクホークスのL.モイネロ投手に迫った。※メイン画像:出典/Getty Images

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今シーズンから先発に転向した左腕

キューバ共和国出身のリバン・モイネロ投手。昨シーズンまでは最強リリーバーの呼び声も高かった。だが、今シーズンより福岡ソフトバンクホークスの指揮を執った小久保裕紀監督は、2017年シーズンに1軍デビュー以降はすべて中継ぎでの登板だった左腕を大胆にも先発へ転向。結果的には、チーム2位となる投球回数163回と充分に先発としての責任を果たした。しかも、パ・リーグの最優秀防御率も獲得し、先発転向は大成功だったのかもしれない。DAZNオリジナル編集でまとめたダイジェスト映像を見ながら、モイネロ投手の今シーズンを振り返っていこう。

先発でも“最強”であることを証明

2024年シーズン、先発に転向して初の登板試合は3月30日、開幕シリーズ第2戦のオリックス・バファローズ戦だった。ノーワインドアップからゆったりとしたモーションの投球動作。鞭のようにしならせた左腕から放たれるストレートは150kh/mをたたき出す。対戦相手の頓宮裕真選手をアウトコースのチェンジアップで空振り三振。森友哉選手をアウトコースいっぱいのストレートで空振り三振に切って取るなど、先発に転向してもそのすごさは健在。5回にレアンドロ・セデーニョ選手から2ランホームランを浴びて惜しくも敗戦投手になってしまうが、8回90球、被安打はたったの3本、与四死球に至っては1つとほぼ完ぺきに近い投球をしてみせた。福岡ソフトバンクホークスの倉野信次投手コーチは、「初先発で緊張感もあると思うけど、堂々と自分の投球をしている。ストレートも変化球もコントロールできている」と称賛のコメントを出している。

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Source: Getty Images

さらに、モイネロ投手はフィールディングも抜群。楽天ゴールデンイーグルス戦では、セカンド前のボテボテの当たり、見送れば内野安打になろうかという打球を滑り込みながらキャッチ。倒れこんだ体勢のままファーストへ送球してアウトにするなど、自らの投球を助けた。その後も、縦に大きく曲がるカーブとコーナーを突く伸びのあるストレートで三振の山を築く。

埼玉西武ライオンズ戦、1アウト2・3塁のピンチの場面では、蛭間拓哉選手を落ちるボールで3球三振に切って取り、その後2アウト満塁までピンチが広がるものの、古賀悠斗選手を力強い高めのストレートでライトフライに打ち取り無失点で抑える。ピンチにも動じない堂々としたピッチングに心躍る。圧巻は6月14日、みずほPayPayドーム福岡で行われた交流戦阪神タイガースとの1戦。初回からランナーを出す苦しい展開だったが、要所要所でストレートや変化球を駆使して三振の山を築き上げていく。回を追うごとに調子を上げていき、7回109球無失点12奪三振で4勝目を挙げた。

8月13日、埼玉西武ライオンズ戦では2安打1失点、6奪三振で来日初完投勝利を収めるなど25試合に登板し、11勝5敗、防御率1.88で見事に最優秀防御率の栄冠に輝いた。終わってみれば、パ・リーグで唯一の防御率1点台という素晴らしい成績だった。

2025年、さらなる躍動に期待が膨らむ

モイネロ投手は今回の受賞に対して、「今まで多くのイニングを投げることがなく先発が分からない中でこのタイトルが獲得できて嬉しい」とコメントを残している。調整の方法や投球の組み立てなど全く異なるリリーバーから先発への配置転換は、容易ではなかったかもしれない。だがモイネロ投手は、長いイニングを投げるための投球のモデルチェンジを見事に果たすなど技術の高さを見せつけた。先発転向2年目となる来季の活躍が、今から楽しみでしょうがない。

『2024 タイトルホルダー』
【パ・最優秀防御率】L.モイネロ (ソフトバンク)
配信日:2024年12月9日(月)全19回を一挙配信  一部「DAZN Freemium」でも配信

※記事内の情報は放送当時の内容を元に編集して配信しています