
守護神からリリーフエースへ、横浜DeNAベイスターズの投手陣が築いた連覇への挑戦
2024年にリーグ3位からの“下剋上”により日本一に輝いた横浜DeNAベイスターズは、1998年のマシンガン打線に代表されるように攻撃力が持ち味というイメージを持つ人も多いだろう。今年はホールドポイント数による選考基準が最優秀中継ぎ投手賞に導入されて20年目のシーズン。昨年は先発完投型の投手に送られる沢村賞の該当者はおらず、球数や登板日数を考慮した投手起用をしていく球団が目立つようになった。今回は過去の球団の投手データを元にしながら、横浜DeNAベイスターズの投手起用の変化や分業化の歴史を振り返ってみたい。イラスト/vaguely

2005年、牛島監督のもとで守備力を武器に意地の3位
現役時代に中日やロッテで活躍した牛島和彦氏を監督に迎えた2005年、横浜ベイスターズはエース三浦大輔が12勝を挙げ、最優秀防御率のタイトルを獲得。さらに、先発復帰した門倉健や、巨人キラーとして躍動した土肥義弘が2桁勝利を挙げる活躍を見せ、最終的には借金1ながらも3位でシーズンを終えた。リリーフ陣に目を向けると、長年リリーフエースとして君臨した佐々木主浩の引退があったものの、代役として登板したマーク・クルーンがこの年、当時の日本最速記録となる161キロをマークし、26セーブを記録。クルーンに加え、木塚敦志、川村丈夫、加藤武治を含むリリーフ陣「クアトロK」が安定した成績を収めた。
2015年、好調から一転、最下位転落へ…
2011年に横浜DeNAベイスターズとして再始動した横浜ベイスターズ。チームの指揮官に就任した中畑清氏にとって、2015年は3年目のシーズンとなったが、例年にも増して浮き沈みの激しい1年となった。
開幕から好調を続けたベイスターズは、交流戦を控えた5月中旬までに貯金11を記録して首位に立ったが、交流戦で大失速。3勝14敗1分の勝率.176という歴代ワースト記録を樹立し、チームに暗雲が立ち込めた。それでも前半戦の貯金が功を奏し、後半戦を首位でスタートさせるが、夏場に再び急失速し、8月末には最下位に転落した。チームは浮上のきっかけを掴めぬままシーズンを終え、その結果として中畑清監督が退任。アレックス・ラミレス氏が新指揮官に就任することとなった。
この年のチーム最多勝は久保康友の8勝で、2桁勝利を挙げた投手はおらず、井納翔一が3完投、久保が2完投(うち1完封)、山口俊が2完投など、安定した投球を見せる試合もあったが、全体的にはチーム成績と同様に好不調の波が激しい傾向が見られた。なお前年に守護神を務めた三上朋也に代わり、ルーキーの山崎康晃がリリーフエースに定着し、37セーブ、7ホールドを記録。中畑氏が現在のチーム作りにおいて重要な礎を築いたことも記録しておきたい。
2024年、1998年以来の日本一達成もシーズンは3位に終わる
そしてクライマックスシリーズ、日本シリーズを勝ち上がり、1998年以来の日本一を達成した横浜DeNAベイスターズだが、シーズン成績は3位に終わった。71勝69敗3分と、貯金はわずかに2にとどまった。エースの東克樹は13勝を挙げ、2完封をマークする活躍を見せたが、ポストシーズンで活躍したアンドレ・ジャクソン、アンソニー・ケイの両外国人投手や、大貫晋一などは2桁勝利に届かず、MLBに移籍した今永昇太、今年2年ぶりに復帰が決まったトレバー・バウアーの穴を埋めるには至らなかった。完投数では、2完投(うち2完封)の東のほか、ルーキーの石田裕太郎とシーズン途中で戦線離脱を強いられた平良拳太郎がそれぞれ1完投(うち1完封)、ケイと濱口遥大が1完投をマーク。しかし、実力者が揃うリリーフ陣に頼らざるを得ない状況となった。今季はバウアーの復帰や伊勢大夢の先発転向、竹田祐や篠木健太郎などの若い投手も加わり、チーム防御率を2点台に収めることで、下剋上なしでのリーグ優勝が見えてくるはずだ。
歴代リリーフ投手が築いた礎で、連覇を目指す
佐々木主浩、M.クルーン、山﨑康晃といった時代を代表するリリーフ投手を輩出している横浜DeNAベイスターズ。特定の選手が多くの登板数を重ねているかと思えばそうでもなく、2005年の木塚敦志や2015年のエレラといった各年代でリリーフエースにつなぐ存在を担う投手も多い。昨シーズンは58試合に登板した森原康平を中心としたリリーフ陣が活躍。連覇を目指し、先発・中継ぎ・抑えが噛み合ったシーズンに期待したい。
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