
打線不振で優勝争いから脱落した広島東洋カープ、今季はリリーフの完成度がカギを握るか
2015年から2018年まで3連覇を達成した広島東洋カープは、主に先発として活躍した黒田博樹や前田健太といったメジャーリーガーも輩出し、育成力には定評のあるチームだ。では、リリーフ陣はこれまでどのような活躍を遂げた選手が在籍していたのだろうか。過去の球団の投手データを元にしつつ、これまでの投手起用の変化や分業化の歴史を振り返ってみたい。※イラスト/vaguely

2005年、山本浩二監督退任。広島カープ最下位に沈む
2005年、山本浩二監督の第2次政権は5年目を迎えた。この年、広島は開幕戦で巨人を相手に3連勝し、幸先よいスタートを切ったが、シーズンは勝率5割前後を推移し、上位進出を目指すこととなった。しかし、この年初めて開催されたセ・パ交流戦では、広島は11位となり、11勝24敗1分けの成績で大きく負け越す結果となった。その後、成績は低迷し、最終的には借金26で12年ぶりの最下位に沈んだ。これを受けて、山本監督は退任し、新たにブラウン氏が新監督に就任することとなった。
投手陣に関しては、チーム防御率が4.79と全体的に駒不足の状態だった。エースの黒田博樹は200イニング以上を投げ、1完投(1完封)を含む15勝を挙げる活躍を見せチームを支えた。大竹寛も10勝を記録したが、防御率5.62と安定感を欠いた。リリーフから先発に転向した小山田保裕も6勝を挙げたが、全体的に投手層に課題を抱えていた。投手不足なども影響しているせいか、黒田の11完投(1完封)を筆頭に、小山田が4完投(うち2完封)、デイビーが2完投、レイボーンが1完投を記録している点もチームの特徴といえるだろう。その後、広島カープが再びリーグ優勝を達成するのは、黒田博樹がメジャーから復帰し、2年目を迎えた2016年のこととなる。この優勝を成し遂げるまでには、世代交代が進み、チームの強化が続けられる必要があった。
その後、広島カープが再びリーグ優勝を達成するのは、黒田博樹がメジャーから復帰し、2年目を迎えた2016年のこととなる。この優勝を成し遂げるまでには、世代交代を経て、チームの強化が続けられる必要があった。
黒田復帰の2015年、リーグ制覇を狙うもBクラスで失速
2015年、野村謙二郎監督が16年ぶりのAクラスに導いた広島カープに、8年ぶりにメジャーから黒田博樹が復帰。アメリカで79勝を挙げた黒田の復帰は、リーグ制覇への期待を高めた。さらに、新人王を獲得した野村祐輔や大瀬良大地、エースの前田健太などが順調に白星を積み重ね、優勝争いに絡む年となるはずだった。だが、健康上の理由で退任した野村監督に代わり、緒方孝市監督の元で始動したチームは、前年に活躍した菊池涼介、丸佳浩(現・巨人)の不振やエルドレッドの離脱などにより、打線が伸び悩み、まさかのBクラスに沈む結果となる。黒田と前田の完投数は少なく、リリーフも含めた投手陣が力を発揮したものの、打線とのバランスが取れなかった。結果として個々のレベルの高さは示せたが、カープは期待に応えることができず、最終的には上位争いに絡むことはできなかった。
2024年、投手陣は好投も打線不振が響き、6年ぶりの優勝を逃す
新井貴浩監督就任2年目の2024年シーズンは、森下、床田、大瀬良らの先発陣が安定。ヤクルトに移籍した矢崎や、2023年に最優秀中継ぎ賞を受賞した島内颯太郎、塹江敦哉、森浦大輔らが好投し、9回を投げる栗林にバトンをつなぐ形で順調に白星を重ねていた。8月20日には貯金を14に伸ばし、6年ぶりのリーグ優勝に向けて順調に進んでいるかのように見えたが、9月に突入すると、打撃不振や投手陣の疲労が影響し、わずか1ヶ月で20敗を記録する歴史的な失速を見せた。最終的に優勝争いから脱落し、Bクラスに転落。広島は4位でシーズンを終えることとなった。
先発陣では森下が2完投(うち1完封)を記録し、オリックスに移籍した九里亜蓮やアドゥワ誠、森が1完投を記録した。九里、矢崎らはチームを去ったが、投手陣の層は依然として厚く、来期以降は新井監督の手腕がより一層問われることになるだろう。
リリーフ陣の完成度が次の飛躍に繋がるか
生え抜きの優秀な先発投手を数多く育成してきた広島東洋カープだが、チーム防御率は必ずしも良好とはいえない。歴史をさかのぼると2005年は黒田博樹の11完投など、先発陣が孤軍奮闘したが救援陣の安定感が今一つ。結果的にこの年は最下位に沈んだことを考えると、チーム躍進のカギを握っているのは試合後半に登板する投手かもしれない。2024年は後半に失速し4位に終わったものの、チーム防御率は2.62と投手陣は好調だった。リリーフ投手の完成度も高く、今季は7年ぶりのリーグ優勝も十分射程圏内だ。
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