
ダルビッシュから大谷、そして新たなエースたちへ!投手起用の巧妙さで栄冠をつかむ北海道日本ハムファイターズ
ダルビッシュ有や大谷翔平といった日本球界を代表するエース投手を輩出する一方、リリーフを本職とする投手を先発させて短いイニングで交代させるオープナーを採用するなど、最新鋭の戦術をいち早く取り入れてきた北海道日本ハムファイターズ。今回は過去の球団の投手データを元にしながら、北海道日本ハムファイターズの投手起用の変化や分業化の歴史を振り返ってみたい。※イラスト/vaguely

チーム成績は伸び悩むも、若きエースが未来を照らした2005年
2004年に札幌に移転し、2年目を迎えた北海道日本ハムファイターズは、トレイ・ヒルマン監督の下で3年目のシーズンに突入した。前年、SHINJO(新庄剛志)の日本球界復帰や小笠原道大、フェルナンド・セギノールらの打撃陣に加えて、FAで稲葉篤紀が加入したことで打線は破壊力を増した。しかし、チームは開幕から不安定な戦いを見せ、交流戦では11連敗を喫し、厳しいスタートを切った。夏場には3位と3.5ゲーム差に迫るも勝ちきれず、最終的に借金9の5位でシーズンを終えた。
投手陣では、金村曉が4完投を含む4年連続2桁勝利を記録したものの、前年に11勝を挙げたカルロス・ミラバルは1勝も挙げられず、入来祐作もチームトップの防御率ながら6勝にとどまった。全体的に投手陣は成績を落とし、厳しい状況となった。しかし、そんな中で光ったのは新人ながら5勝を挙げたダルビッシュ有の活躍だ。14試合に登板し、2完投(うち1完封)を記録し、将来のエース候補としての片鱗を見せた。この年の経験が翌年の12勝へと繋がり、25年ぶりのリーグ優勝、1962年以来の日本一へと導くことになる。先発陣には新戦力が育ちつつあったが、リリーフ陣の成績は不安定だった。特に抑えの横山道哉は防御率4.47で、セーブ数も12にとどまり、試合終盤での失点が目立った。ブルペン陣の改善が急務となっていた。
栗山監督4年目、投手陣の力でチームを支えた2015年
2015年は栗山英樹監督の4年目のシーズン。現在ロサンゼルス・ドジャーズでメジャーリーグを席巻する大谷翔平が投手として15勝3敗、防御率2.24、勝率.750という素晴らしい成績を記録し、投手三冠に輝いた北海道日本ハムファイターズにとって重要な年だ。大谷は5完投(うち3完封)を挙げ、打撃面では2割台前半、5本塁打に沈んだ打撃の不振をピッチングでカバー。リリーフ陣の負担を減らす役割を担った投手としてチームに貢献した。また先発陣では吉川光夫が11勝を挙げ、2完投を記録するなど安定した成績を残し、ルイス・メンドーサ、上沢直之、中村勝、有原航平もそれぞれ1完投勝利をマーク。谷元圭介、宮西尚生ら中継ぎ陣も安定した投球を見せ、守護神・増井浩俊は39セーブを挙げたことからも、投手陣全体の充実がチームを支え、適切な投手起用が行われていたことがうかがえる。
若手の躍進と新戦力の活躍でチームに新たな風が吹き込まれた2024年
日本一を手にした栗山監督が2021年限りで退任。2022年以降は新庄剛志がチームを率いることとなった。西川遥輝や中田翔らのベテランが抜けたこともあり、新庄監督が就任して最初の2年間は、チームは最下位に沈んだものの、2024年シーズンには若手選手が躍動し、2位でフィニッシュした。特に万波中正、清宮幸太郎、田宮裕涼、現役ドラフトで加入した水谷瞬らが活躍を見せ、チームに新たな息吹をもたらした。
投手陣を見ると、メジャー挑戦を果たした上沢直之が抜けたが、オリックスから山﨑福也を獲得。加藤貴之、伊藤大海とともに2桁勝利を挙げるなど、安定した投球を見せた。
新庄監督は本来はリリーフを任されている投手を先発として起用し、細かな継投を続ける「オープナー」を採用。エースの伊藤は5完投(うち4完封)を達成し、リリーフから先発に転向した北山亘基も1完投(1完封)を記録。投手起用においては、各投手の力量やコンディションを見極めた柔軟な対応がうかがえた。
ダルビッシュ、大谷だけじゃない!投手起用の巧妙さが生んだ優勝
2004年に本拠地を北海道に移転して21年目のシーズンを迎える。移転後から5度のリーグ優勝を成し遂げてきたチームはダルビッシュ、大谷といった大投手を輩出してきた。彼らの華々しい活躍に注目が集まりがちだが、それぞれの力量を見極めながらの投手起用によって栄冠を掴み取れたことを記載しておきたい。また、栗山元監督や新庄監督が採用している「オープナー」もこのチーム独自の特徴だ。リリーフ陣に自信のあるチームだからこそできる戦術であり、分業制が確立している証拠ともいえるだろう。
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