
サブマリン渡辺俊介から益田直也まで、投手陣が導いた勝利の軌跡ーー千葉ロッテマリーンズ
“サブマリン”として活躍した渡辺俊介投手や、今季から海を渡った佐々木朗希投手など、個性豊かな先発投手陣に加え、ロッテで227Sをマークした小林雅英投手や、ここまでで球団史上最多の243Sをマークしている益田直也投手など、球界を代表するリリーフ投手を輩出してきた千葉ロッテ。ここでは過去の球団の投手データを元にしながら、千葉ロッテマリーンズの投手起用の変化や分業化の歴史を振り返ってみたい。※イラスト/vaguely

2005年、渡辺俊介率いる投手陣が支えた完璧なシーズン
開幕戦で楽天に初白星を献上したものの、翌日に26対0で勝利を収めると、4月の後半から12連勝を記録。5月から行われたセパ交流戦で初代王者に輝くなど、順調に白星を積み重ねた。15勝を挙げた“サブマリン”こと渡辺俊介の活躍を筆頭に、清水直行、小林宏之、セラフィニ、小野晋吾、そして最後の松坂世代と言われたルーキーの久保康友の5投手が、いずれも2桁勝利を記録。試合中盤までに奪ったリードを藤田宗一、薮田安彦、そしてこの年最多セーブの小林雅英による“YFK”が守り切るスタイルで、84勝を挙げた。
現在はリーグ戦の順位を最終順位とし、プレーオフの成績と分けているが、当時はプレーオフの勝者がリーグ優勝というルールだったため、シーズン中に15連勝を記録した福岡ソフトバンクホークスには及ばず、2位でプレーオフに進出することに。プレーオフでは第1ステージで前年の覇者西武ライオンズを2連勝で退けると、第2ステージでもソフトバンクを3勝2敗で下してリーグ優勝を達成。日本シリーズでも勢いそのままに4連勝で阪神タイガースを退け、31年ぶりのリーグ日本一を成し遂げた。
2015年、リリーフ陣の活躍でAクラス争いを展開
2年連続Bクラスに終わった2009年オフにバレンタイン監督が退任し、現役時代には俊足巧打の外野手として活躍した西村徳文監督が就任。初年度の2010年はシーズン3位に終わったものの、クライマックスシリーズと日本シリーズを勝ち抜いて日本一を達成し“史上最大の下剋上”と言われたが、3シーズン指揮してAクラスは2010年の1度きりに終わった。2013年には捕手として西武の常勝時代を支えた伊東勤が監督に就任し、3年契約の最終年(その後更新)を迎えた。
前年に正捕手の里崎智也が引退した影響も不安視されたが、レギュラーを掴んだ田村龍弘が投手陣を牽引した。前年にFAで獲得した涌井秀章が15勝で最多勝の活躍で復活を果たすと、2年目の石川歩も12勝をマーク。涌井は1完投、石川は3完投(2完封)でイニング数を稼ぎ、8勝を上げて1完投(1完封)の大嶺祐太とともに、リリーフ陣の負担を減らした。試合終盤を任されるリリーフ陣も藤岡貴裕、内竜也、大谷智久、益田直也、松永昂大といった実力派が力を発揮する。主に9回を任された西野勇士は34Sの活躍で白星を積み重ねたものの、西武とのAクラス争いの末に3位でシーズンを終えた。
吉井監督の指導のもと、貯金5で3位
伊東監督が2017年までチームを率いた後、2018年には井口忠仁監督が就任。“令和の常勝軍団”を目標にチーム強化を進めていた井口監督だったが、3年ぶりのBクラスに終わった2022年の最終戦で電撃的に退任を発表した。その後はコーチを務めた吉井理人監督が指揮を採り、2023、2024年ともに3位に終わっている。
先発の小島和哉は12勝を上げる活躍で、5つの完投勝利を記録(うち1完封)。ドジャースに移籍した佐々木朗希も規定投球回には到達せずともキャリア初の2桁勝利をマークした。ほかにも、先発再転向2年目の西野勇士が1完投を含む9勝、7勝の種市篤暉もローテーションを守った。横山陸人、鈴木昭汰、澤村拓一など、守護神の益田直也につなぐリリーフ陣も奮闘したが勝負所で勝ちきれない試合も多く、貯金5の3位でシーズンを終えた。
先発投手陣の立て直しがカギに
31年ぶりの日本一を成し遂げた薮田、藤田、小林雅の“YFK”を筆頭に安定したリリーフ投手と、渡辺俊介、成瀬、佐々木朗希、そしてFA移籍の涌井といった球界を代表するエースがチームを支えてきた。しかし、必ずしも安定した成績を残しているかといえばそうでもなく、チーム全体として防御率の改善が必要だ。今年は先発の柱だった佐々木朗希が長年の夢をかなえてロサンゼルス・ドジャーズへと移籍したが、FAで石川柊太を獲得した。安定したリリーフ陣につなげるためにも、ある程度計算できる先発投手の立て直しがキーポイントになるだろう。
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