
山本、佐々木、スネル…3月の開幕戦までにおさえておきたいドジャース5人の注目投手とは
シカゴ・カブスとロサンゼルス・ドジャースが顔を合わせるメジャーリーグの開幕戦『MLB 東京シリーズ 2025(MLB Tokyo Series presented by Guggenheim)』が今年3月15日(土)~19日(水)にかけて東京ドームで開催される。日本時間の3月1日のオープン戦でドジャース・大谷が第一打席でソロホームランを打つなど開幕戦での活躍にもさらに期待が高まる。そこで今回はロサンゼルス・ドジャースの注目投手を紹介しておきたい。※イラスト/これ松えむ

日本人投手2人目の記録も、開幕戦先発投手・山本由伸

日本球界では3年連続投手4冠や2年連続のノーヒットノーランを成し遂げた山本は、2023年のオフにポスティングシステムを利用して、投手史上最高額の12年・3億2500万ドルの大型契約を勝ち取ったが、昨年は右肩痛の影響で怪我に苦しむシーズンを過ごした。
昨年の4月7日のカブス戦で初勝利をマークしたものの、シーズン中盤には戦線を離脱。約3ヶ月間は登板がない時期を過ごすことに。日本時代と同様に安定した投球を見せたものの、レギュラーシーズンは、18試合の先発で7勝2敗、防御率3.00と、やや物足りない成績に終わった。
だがポストシーズンでは本領を発揮。ダルビッシュ有との日本人対決も話題を呼んだ地区シリーズの第5戦では、5回無失点の好投で初白星をマーク。ヤンキースとのワールドシリーズ第2戦では7回途中1失点のピッチングで、2007年の松坂大輔(当時、レッドソックス)以来2人目のワールドシリーズの白星を掴み、ワールドシリーズ制覇に貢献した。
今季の2月26日、アリゾナでのオープン戦で2度目の先発登板をするも、2被弾3失点に終わった。開幕戦での活躍はいかに。
第2戦で先発予定「令和の怪物」佐々木朗希

高校試合から『令和の怪物』と言われ注目を集めた佐々木は、昨年オフに千葉ロッテからポスティング・システムを利用し、ロサンゼルス・ドジャースとマイナー契約(※)を締結し、海を渡ることとなった。
プロ入り2年目の2021年に初登板を果たすと、192センチの長身から繰り出される164kmの速球と落差のあるスプリット、そして鋭く曲がるスライダーを武器に三振の山を築き、2022年4月には完全試合を達成。プロ野球史上16人目で、1994年の槙原寛己氏(読売ジャイアンツ)以来、28年ぶりの快挙だった。プロ入り後は度々故障に苦しみ、これまでのキャリアで規定投球回数に到達したことがない点などには不安があるものの、ポテンシャルは折り紙つき。ドジャースを2年連続のチャンピオンに導くことができるのか。先日結婚を発表し、周囲を驚かせた佐々木。さらに3月4日のオープン戦で初登板、そして開幕第2戦で先発することも決まった。“注目の一年”となりそうだ。
※MLBの規定で、25歳未満もしくはプロ6年未満の海外選手は、マイナー契約しか結べないルールとなっている
今季のチーム浮上の鍵を握るひとりーブレイク・スネル

今季、同じ西海岸のサンフランシスコ・ジャイアンツからFAとなり、5年1億8200万ドル(約287億円)でドジャースに加わった
レイズ時代の2018年にはサイ・ヤング賞と最優秀防御率のタイトルを獲得するも、その後は低迷。だが、パドレス時代の2023年は復活。14勝5敗、防御率2.25で、自身2度目のサイ・ヤング賞と手にすることとなった。サンフランシスコ・ジャイアンツに移籍した2024年は、8月に自身初のノーヒットノーランを達成。制球力に課題があり、与四球も多めだが、メジャーリーグ屈指のドロップカーブやチェンジアップ、スライダーといった変化球と、159キロの速球で成績を残してきた。
浮き沈みの激しいキャリアを過ごしてきた左腕は期待通りの成績を残すことができるのか。チーム浮上の鍵を握っている一人と言えるだろう。
再契約のレジェンド左腕クレイトン・カーショウ

2006年にドラフト1巡目でドジャースに入団後、一度も移籍することなくプレーしてきた投手で、これまでに通算212勝をマークし、3度のサイ・ヤング賞を獲得している。黒田博樹や大谷翔平ら、歴代日本人選手とのさまざまなエピソードが報道されているカーショウの武器は、158キロの速球と落差の激しいカーブだ。浮き上がってから打者の手元で落ちる軌道を描くカーブと速球のコンビネーションで、イニング数を上回る三振を量産し、長年に渡りドジャースのエースとして君臨してきたが、直近2年は手術が相次ぐなど、怪我で苦しんでいる。
今年のドジャーズは相次いで先発投手の補強を進めており、カーショーも年俸1000万ドル(約15億円)の契約オプションを破棄し、FAになったがドジャースと再契約で合意。ケガからの復帰後は大谷翔平、佐々木朗希、山本由伸とのローテも実現するかもしれない。
エバン・フィリップス

ドジャースの最終回を任されるリリーフエースで、速球と鋭く曲がるスライダ―、高速カットボールとシンカーのコンビネーションで、奪三振を量産する。オリオールズから2021年途中にドジャースに加入すると、キャリア4球団目にしてその才能が開花。クレイグ・キンブレルの後釜として2022年にクローザーに定着すると、2024年まで3年連続60試合に登板。2024年は勤続疲労の影響などで打ち込まれる試合も目立ったが、それでも61試合に登板し、5勝1敗、9H、18S、防御率3.62の成績をマーク。
ワールドシリーズの直前で離脱し、ワールドチャンピオンを決める場に立てなかった悔しさを晴らすシーズンとなる。
注目度の高い一戦で選手たちはどのようなパフォーマンスを見せるのか。今季を占う一戦を固唾を飲んで見守りたい。
*The information in this article is current as of the time of publication.
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