
鬼木監督が導く、8年ぶりのタイトル奪還へ!新たな黄金時代を目指す鹿島アントラーズの予想と展望
目の前の勝負にこだわる「ジーコスピリット」を掲げるチームは過去19冠を獲得するなど、日本サッカー界を牽引してきたが、2016年以来タイトルから遠ざかるシーズンを過ごしている。今季からは、クラブOBで川崎フロンターレに7つのタイトルをもたらした鬼木達氏が監督に就任。柴崎岳や三竿健斗らに続き、今季は荒木遼太郎が復帰を果たし、ベテランと新戦力の融合によりチームの黄金時代再来に向けた期待が高まる。※イラスト/vaguely

8年ぶりのタイトル獲得なるか…!名将と共に歩む常勝軍団への道
名古屋グランパスのホームに乗り込んだ開幕戦は3-0と快勝。幸先のよいスタートを切った。しかし、第2節のセレッソ大阪戦を引き分けると、第3節はJ1初参戦のFC町田ゼルビアに0-1で敗北を喫してしまう。第9節までを終えて4勝1分4敗と、名門らしからぬ苦しい戦いが続いた。しかし、続く第10節のガンバ大阪戦で2-1と勝利すると、そこから引き分けを挟んで7連勝。ここで一気に優勝争いの最前線に食い込むかと思われたが、第26節のジュビロ磐田戦で1-2と痛い逆転負けを喫する。その後は、第32節の湘南ベルマーレ戦まで6戦勝ちなしとなり、徐々に優勝争いからは離されてしまった。それでも、最後の7戦は守備陣が奮起し、2失点に抑える。チームも4勝3分と好成績を残して、なんとか5位でシーズンを終えた。チーム得点王は15ゴールを獲得したFW鈴木優磨。第36節の川崎フロンターレ戦ではレッドカードを受けるなど、多少の気性の荒さはあるものの、チームのエースとして1年を通して君臨した。
▼2024年シーズンの成績
J1リーグ:5位(18勝11分9敗/60得点41失点)
JリーグYBCルヴァンカップ:3回戦敗退
天皇杯:準々決勝敗退
2025年シーズン予想フォーメーション
川崎フロンターレ時代には4-2-3-1(2017年〜19年)、4-3-3(2020年〜)のフォーメーションを使ったチーム作りでそれぞれリーグ連覇を成し遂げた鬼木監督だが、鹿島アントラーズでは、数々の栄冠を築いてきた4-4-2の採用を予定しており、慣れ親しんだスタイルで栄冠を目指すことになりそうだ。昨季は選手層の薄さに悩まされたが、今季は積極的な補強を敢行。8年ぶりのタイトル獲得と常勝軍団の復活も現実的に思えるが、鬼木監督が昨季まで率いていた川崎フロンターレでは、風間八宏氏のパスサッカーに守備の意識を植え付けてタイトルをもたらした。チームの理想を勝ち点に結びつけるチーム作りには定評のある名将のチーム作りに注目したい。
注目選手としては、セレッソ大阪からは昨季リーグ2位の21得点を挙げたFWレオ・セアラが加入。ほかにも、パリ五輪日本代表のMF荒木遼太郎が復帰を果たすなど、タレントも豊富だ。守備陣に目を向けると、横浜F・マリノスからはベルギーでプレー経験のあるDF小池龍太、サガン鳥栖からはDFキム テヒョンが加入。スタメンは、左から安西、関川、植田、濃野と予想するものの、層の厚さによって安定した戦いと常勝軍団復活への期待が高まる。

2025年シーズンの展望ー“安定感”を超えて「ジーコスピリット」再興へ!
クラブ初年度に鹿島でプレーした鬼木監督と共に、8年ぶりのタイトル獲得を目指す1年となる。かつての常勝を支えたベテランと期待の若手、そして実績豊富な移籍組らといったタレントが揃うチームを、どのように勝利へと導いていくのだろうか。昨季終盤は、DF陣の奮起もあり7試合で2失点に抑えるなど安定感のある戦いぶりを見せた。それ以前のシーズンを見ても、優勝した2016年を含め、過去10年で6位以下になったことがないほどの盤石の戦いぶりである。全チームの中で最も、このリーグの戦い方を熟知しているといえるだろう。しかし、だからこそ今季は「安定感のあるチーム」で終わらすことはできない。新たな黄金時代を作るためにも、新戦力を含めた全選手がもう一度、「ジーコスピリット」の信念を叩き込む必要がある。
新加入選手/移籍情報(2025年1月30日時点)
IN
【DF】
キム テヒョン/サガン鳥栖/24歳(完全移籍)
小池 龍太/横浜F・マリノス/29歳(完全移籍)
佐藤 海宏/鹿島アントラーズユース/17歳
松本 遥翔/鹿島アントラーズユース/18歳
【MF】
荒木 遼太郎/FC東京/22歳(復帰)
松村 優太/東京ヴェルディ/23歳(復帰)
下田 栄祐/いわきFC/20歳(復帰)
【FW】
レオ セアラ/セレッソ大阪/29歳(完全移籍)
アレクサンダル チャヴリッチ/SKスロヴァン・ブラチスラヴァ/30歳(完全移籍)
徳田 誉/鹿島アントラーズユース/17歳
OUT
【DF】
須貝 英大/京都サンガF.C./26歳(完全移籍)
林 尚輝/東京ヴェルディ/26歳(完全移籍)
【MF】
ラドミル ミロサヴリェヴィッチ/FKラドニチュキ・ニシュ/32歳(期限付き移籍)
須藤 直輝/高知ユナイテッドSC/22歳(期限付き移籍)
中村 亮太朗/モンテディオ山形/27歳(完全移籍)
仲間 隼斗/柏レイソル/32歳(完全移籍)
藤井 智也/湘南ベルマーレ/26歳(完全移籍)
名古 新太郎/アビスパ福岡/28歳(完全移籍)
ギリェルメ パレジ/CAタジェレス/29歳
【FW】
染野 唯月/東京ヴェルディ/23歳(完全移籍)
*The information in this article is current as of the time of publication.
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