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2年連続2位のサンフレッチェ広島、10年ぶりのリーグ優勝なるか？2025年の予想と展望

2012年に就任した森保一監督の元、4年で3度のリーグ優勝を成し遂げた実績を持つ強豪クラブだ。しかし、2017年にチームの不振を受けて森保氏が退任すると、その後はタイトルに手の届かないシーズンを過ごしていた。だが、2022年に若手選手の育成に定評のあるミヒャエル・スキッベ氏が指揮官に就任。高い組織力を活かしたハイプレスなサッカーを展開し、就任初年度にルヴァンカップを制覇した。リーグ戦では3位、2位、2位と優勝に後一歩届かないシーズンを過ごしているものの、スキッベ体制4年目の今季は、10年ぶりの戴冠に向けて真価の問われる1年となる。※イラスト/vaguely

KING GEAR Editorial Department | 2025/01/31

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神戸の逃げ切りを許すも、2年連続2位に、2024年のサンフレッチェ広島を振り返る

2024年もリーグ優勝奪還を目指し、着実に勝ち点を積み重ねたが、首位の神戸にわずかに届かず。勝ち点4差で惜しくも2位にとどまった。

開幕の浦和レッズ戦に勝利し幸先のよいスタートを切るも、4月13日の第8節から15節までは4分け2敗と白星を挙げられず苦しい戦いを強いられることに。過密日程が続く夏場には、MF川村拓夢選手・FW大橋祐紀選手・MF野津田岳人選手の3選手が移籍。

マネジメント面においてもさまざまな苦労に直面し、連戦が続く中で迎えたルヴァン杯、天皇杯はいずれも準々決勝敗退に終わった。だが、そのような難しい状況でも、第23節のアビスパ福岡戦から、29節のFC東京まで6連勝で首位を猛追。終盤は3連敗を喫するなど息切れしたものの、2年連続の2位で着地した。

2024年シーズンの成績

J1リーグ：2位（19勝11分8敗／72得点43失点）
JリーグYBCルヴァンカップ：準々決勝敗退

天皇杯 JFA 第104回全日本サッカー選手権大会：準々決勝敗退

2025年シーズン予想フォーメーション

2024年はリーグ戦全試合を3-4-2-1で戦ってきたチームで、今季も同じフォーメーションを踏襲すると予想する。

守備陣に大きな動きはなく、DFラインは佐々木翔選手、荒木隼人選手、塩谷司選手を中心に構成されるだろう。

注目は中盤の底で36試合に出場していたMF松本泰志選手の後釜だ。浦和レッズへの移籍が決定し、その穴埋めが必要となる。ザスパ群馬から移籍したMF仙波大志選手や、湘南ベルマーレから獲得したMF田中聡選手がその候補となると思われる。

ここでは、昨季J1で33試合に出場した田中選手のスタメンを予想した。2列目は、昨季の実績を鑑みてMF加藤陸次樹選手やMF満田誠選手を中心に、新戦力の選手たちがポジションを争うことになるだろう。FW陣は、ゴンサロ・パシエンシア選手と、ピエロス・ソティリウ選手を放出し、新たなストライカー探しが急務となっていた。しかし、昨季ジュビロ磐田で19ゴールを挙げたジャーメイン良選手を獲得し、怪我さえなければ万全の状態と考える。一年目からチームにフィットすれば、得点王も見えてくるはずだ。

今シーズンの展望　

21年間に渡りサンフレッチェ広島を支えたバンディエラの青山敏弘が引退し、新たな歴史を築く1年となる。

過密日程に苦しんだ昨季の反省を生かし、ACLEとリーグ戦を戦うこととなる今季は積極的な補強を敢行。攻撃陣の底上げを図るために、昨季はジュビロ磐田でリーグ3位の19得点を決めたFWジャーメイン良選手を獲得した。得点力アップとともに、昨季11得点を挙げるも、ブラックバーンに移籍したFW大橋祐紀選手の穴埋めを目指す。

そして中盤に目を向けると、湘南ベルマーレからデュエルやボール奪取に優れたMF田中聡選手、豊富な運動量に優れたMF菅大輝選手、空中戦や対人能力に優れたMF井上詩音選手らが加入。スキッベ監督の絶え間なくハイプレスを続けるサッカーの完成度をさらに高めてくれることだろう。層の薄さは若干気がかりだが、GK大迫敬介選手とDFの佐々木選手や塩谷選手らのベテランが揃う安定した守備陣も健在。機動力のある選手たちがそれぞれの実力を発揮できれば、10年ぶりのリーグ優勝も自ずと見えてくるはずだ。