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サッカー協会宮本恒靖会長が語る“最強日本代表”がワールドカップアジア最終予選を勝ち抜く難しさとは

8大会連続のワールドカップ出場に向けて、サッカー男子日本代表は負けられない戦いが続いている。歴代最強との呼び声高い“森保JAPAN”は、サッカー協会の宮本恒靖会長の目にはどう映っているのだろうか。DAZN「宮本恒靖が語る最強日本代表」より、現在の日本代表が最強と呼ばれる理由や、これから目指すべき道、そしてワールドカップ出場をかけた、AFCアジア最終予選を勝ち抜く難しさにが語られた。※トップ画像出典/FIFA via Getty Images

Icon %e5%90%8d%e7%a7%b0%e6%9c%aa%e8%a8%ad%e5%ae%9a%e3%81%ae%e3%82%a2%e3%83%bc%e3%83%88%e3%83%af%e3%83%bc%e3%82%af 1 キングギア編集部 エンタメ班 | 2025/01/31

ワールドカップは決して簡単な道のりではない

2026年に開催されるFIFAワールドカップ出場をかけた、AFCアジア最終予選がいよいよ始まる。これまでも苦しい経験を重ねてきた「アジアの戦い」には、簡単な試合などひとつもないと言っていいだろう。

「アジアのチームとの試合は、いつも苦しむ。もちろん、どのチームもワールドカップに出たい。日本から勝ち点3を取るために、研究もしっかりしてくるし、アクシデントもたくさん起こる。そういったひとつひとつを乗り越えてたどりつくのがワールドカップ。道のりは簡単じゃない」と語るのは、自身も二度のワールドカップ出場経験があるサッカー協会の宮本恒靖会長だ。

レベルが高い選手が揃い「歴代最強」と呼ばれる日本代表チーム

歴代のサッカー協会会長のなかで、宮本氏は初めて「ワールドカップを経験した元選手」として会長に就任した。選手の気持ちも理解できる宮本氏の目には、現在の日本代表がどのように映っているのだろうか。

「たくさんの選手が海外でプレーをしている現状を見ても、日本のレベルが上がっているのは間違いない」という宮本氏の言葉通り、実際に海外リーグでは遠藤航選手や、南野拓実選手、久保建英選手、伊東純也選手など、多くの日本代表選手が試合に出場している。

ラ・リーガ第一節では、浅野拓磨選手が所属するRCDマジョルカがレアル・マドリードと対戦。浅野選手がスピードで相手をかき回す姿を見て宮本氏は「あのレベルで戦うことが日常になっている選手たちが、日本代表に集まっているので、従来の代表チームと比べても、判断力やスピード感、全てのスタンダードが高い中で試合ができていることが、現代表の強み」だという。

現在の代表は“歴代最強”なのかと言う問いに、宮本氏は少し考えたあと「そうですね。何をもって“最強”というのかは難しいですが、間違いなく言えるのは、今までで一番レベルが高い選手が揃っている。これからもっと強くなっていくのを期待したい」と答えた。

ワールドカップ出場をかけて戦うアジア最終予選の難しさとは

日本サッカーは、強豪国の背中を追うことで発展を続けてきた。ここから先へさらに進むために、参考にするべき国はあるのだろうか。

宮本氏は、他の国を分析することは大切だが、もう従来の「参考にする」からはフェーズが変わっているという。「日本の良さを活かしながら、海外でプレーしている選手たちの力や経験を、どうつなぎ合わせれば強くなっていけるのかを考えることが大切」だと話す。

新時代に入った日本代表が挑むAFCアジア最終予選は、2026年にアメリカ、カナダ、メキシコの3カ国で共同開催されるFIFAワールドカップ出場権をかけた大会でもある。ワールドカップの出場国が32チームから48チームに増えるため、アジアの出場枠もカタール大会の4.5枠から8.5枠へ増加。アジア最終予選は、6チーム×3グループがホームアンドアウェー方式で戦い、各グループの上位2チームがワールドカップ出場権を獲得する。

日本はグループCでオーストラリア、サウジアラビア、バーレーン、中国、インドネシアと対戦。これまで何度も苦しんできた、アジアの国との戦いの難しさを宮本氏は「アウェーでの戦いは特に難しさがある。ホームでしっかり勝ち点3を取ることがまず重要」と話したうえで、「海外でプレーしている選手は移動も負担になる。いかに戦いやすく、いち早くリカバリーできる環境を整えられるかも勝負。それは、サッカー協会の役目です」と語った。

出場枠の増加で予選通過を楽観的に見る動きもあるが、2024年のAFCアジアカップでベスト8に終わったことを鑑みれば、決して安泰とは言い切れない。

宮本氏は「アジア全体のレベルはどんどん高くなってきている」と語る。チームとしての完成度が上がってきていることはもちろんだが、細かくスカウティングできる時代になったことも要因だ。「日本の選手たちも、アジアカップを経験して簡単じゃないと思ったはず。最終予選ではしっかり臨んでくれると思う」と期待を寄せた。

一丸となってつかみ取るワールドカップへの切符

宮本氏は、サッカー協会会長として日本代表を応援するサポーターへ「カタールワールドカップでドイツ、スペインに勝ったときの記憶も新しいと思うが、またあのときのような喜びをみんなで分かち合えるように、日本代表チームを応援してほしい」とメッセージを届けた。

8大会連続のワールドカップ出場を賭けた、9カ月に渡る長い戦いがいよいよ始まる。「ワールドカップベスト8以上、さらにその上の優勝を選手たちは本気で目指している。そこにたどり着くために、まずはしっかりと予選を突破し、ワールドカップへの切符を手に入れること。サッカー協会としても精一杯サポートしていきます」と宮本氏は語った。

歴代最強の日本代表は、アジア最終予選でどんな素晴らしいドラマを見せてくれるのだろうか。その活躍に期待したい。

 


DAZN「宮本恒靖が語る最強日本代表」より

配信日:2024年9月2日~
content:日本サッカー協会会長・宮本恒靖氏が日本代表の持つ強みやこれから目指すべき道、AFCアジア予選の難しさなどを語る

※記事内の情報は放送当時の内容を元に編集して配信しています