BC埼玉武蔵の由規が開幕戦で好投!「気持ちで掴んだ」初勝利 お立ち台では『ベアほー』も披露
ヤクルトと楽天に在籍し、2010年には当時の日本最速となる161キロを記録した由規投手が、今シーズンから加入したルートインBCリーグ、埼玉武蔵ヒートベアーズの開幕戦(対栃木ゴールデンブレーブス)に先発。6回2安打1失点の好投を見せ、BCリーグ初勝利投手を挙げた。
Junichi Swan
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2021/04/10
2年ぶりに春の開幕を迎えたルートインBCリーグ。
埼玉武蔵ヒートベアーズの開幕のマウンドを任されたのは、昨年秋に東北楽天を自由契約になり、今年1月に入団が決まった由規だ。
試合後のインタビューでは、「チームがリードしてくれて良い流れだったので、勢いに乗せられるように投げました」と自身の投球を振り返った由規。
3回には、自身の1塁への送球エラーが絡みの失点を許したものの、最速149キロのストレートとスライダー、さらには今シーズンから「代名詞でもあるストレートを生かすために投げ始めた」というツーシームを交えながらその後は無失点に抑え、6回を被安打2、1失点。
その後も、出井敏博(埼玉西武より派遣)、辻(元広島カープ)らのリレーでリードを守り、初勝利を挙げ、新天地で幸先の良いスタートを切った。
「(キャッチャーの靏選手の)リードに乗せられ、まっすぐで押していく投球ができた」という由規。開幕を控えたオープン戦では打ち込まれるシーンも目立ったが、この日は4つの三振を奪うなど、怪我からの順調な回復もアピールした。
由規投手の投球を「100点満点」のリードで支えた靏仁選手。自身初という開幕戦のスタメン起用に、見事結果で応えた。
今年1月には、埼玉武蔵ヒートベアーズへの入団が決定したことを受け、熊谷市内で記者会見を実施した由規投手は、「角監督からの熱意のあるオファーいただいたことが、入団の決め手になりました。高い目標になると思いますが、熊谷の地でみんなと汗を流しながら、NPBへの復帰と、チームの優勝を目指して頑張っていきたい」と抱負を語った。
そして本拠地で迎えた開幕戦で、晴れて「BCリーグデビュー」を飾った由規投手は、「入団会見の時には、任せることを決めていた」という角晃多監督(写真右)の期待の起用に応え、粘りの投球でチームの勝利を手繰り寄せた。
角監督は、開幕戦後の取材で由規投手の投球について問われると、「由規で始まり、由規に終わる良いゲームでした。バタつきながらも、要所を抑える投球を見せてくれたと思う。そして何よりも、由規投手の 『永遠の野球少年』のような姿を、地元の皆さんに見せられたことが満足でした」とコメント。次回以降の登板にも期待を寄せた。
この日の開幕戦では、かつての東京ヤクルト時代のチームメートで、栃木に在籍する村中恭兵投手も登板。直接投げ合うことはなかったが、「違うチームで対戦するのは、感慨深い」と由規投手は印象を語った。10日の試合では先発投手として登板しており、今後は「元ヤクルト対決」にも期待がかかる。
「今日は気持ちで投げました。本当にものすごい声援で力になりました。このような状況でも応援に来てくださり、本当にありがとうございます」と、ヒーローインタビューで語った由規投手は、試合前に自身のSNSで予告していた勝利の「ベアほー」で、ヒーローインタビューを締めくくった。
[Interview cooperation]
埼玉武蔵ヒートベアーズ