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大盛況に終わったサプライズ尽くしの槙野引退試合。最後に残した「第2章に向けて走ります」のメッセージ

2024年も数々の引退試合が行われた日本サッカー界。12月にはサッカー元日本代表の槙野智章の引退試合も行なわれ大盛況に終わった。「ABEMAスポーツタイム」#68では、槙野自身が引退試合の舞台裏を明かした。※トップ画像出典/Getty Images

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現役時代さながらのスーパープレーを披露

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出典/ANP Sport via Getty Images
2024年12月14日、ノエビアスタジアム神戸にはサッカー元日本代表本田圭介や香川真司をはじめとする超豪華メンバーが集結。この日は槙野の引退試合として、かつての日本代表メンバーを擁する「槙野ジャパン」と、槙野が神戸時代に共に戦った選手たちの「神戸スターズ」が対戦。スタンドは約2万人のファン・サポーターで埋め尽くされ、熱気が溢れる中試合が始まった。
前半7分、スライディングでボールをカットした槙野は現役時代さながらのプレーを披露。これにはスタンドもどよめいた。試合前に「ぬるいゲームは見たくない」と話していた槙野は、自らのプレーで気持ちを見せる。現役時代にはなんと66ゴールも決めた槙野。ディフェンダーとは思えない決定力で、この日も先制ゴールを決める。後半もスーパープレーで観客を魅了し、2年のブランクを感じさせないプレーを続けた。ゲスト解説に訪れた香川は、槙野についてこう話す。
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Source: Getty Images
「ケルンに来る前にドルトムントで1週間ぐらい練習参加して、クロップ(監督)の元で一緒に練習してましたよ。その後(槙野の)ケルン(加入)が決まったりして。ただそこで非常に苦労しているマキも見ていたので。サッカーに向き合う姿勢は当時からやっぱり素晴らしかったですし、だからこそこんなにたくさんの人に愛されてプレーできているんじゃないかなと思います」

数々のサプライズが仕掛けられた引退試合

後半アディショナルタイムで槙野が仕掛けたサプライズが動き出す。予定通りに槙野ジャパンがPKを獲得すると、槙野の妻高梨臨がPKのキッカーとして登場。1度はキーパーに阻まれるも、やり直しのPKではきっちりゴールを決めた。槙野はコーナーフラッグを掲げて妻のゴールに大喜び。しかし、主審の村上伸次がそんな槙野にイエローカードを提示。すると大型ビジョンに映し出される映像が3年前のものに切り替わり、村上が今回の判定について解説しはじめる。
「ただいまの判定について説明します。3年前に僕は槙野さんにイエローカードを出しました。今回、過度な喜びということで1枚イエローカードを出しました。合計2枚で退場になります」
スタジアム中が驚きと笑いに包まれた。実は3年前に村上が主審を務めた最後の試合で、槙野は惜別のメッセージを書いたシャツを着て出場。それを見せるためにユニフォームを脱ぎ、イエローカードをもらったのだ。その感動エピソードを演出に盛り込んだ槙野は、満足げにピッチを後にした。

最後に伝えたメッセージ

試合後のスピーチでは、槙野は感謝の言葉や新たなステージへの決意を熱く語った。
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Source: Getty Images
「プロ17年間さまざまな場所でたくさんの指導者、そしてたくさんの選手とプレーできたことを誇りに思い、僕の財産です。次なる第2章は監督です。県民に愛され、県民に笑顔を与え、素晴らしいチーム作り、地域創生、新しい監督像を作ることです。これまでにない『あの試合を観に行きたい』『あの監督を見に行きたい』そう思ってもらえるチーム作りをする。それが僕の次の野望です。第2章に向けて走ります。みなさん、どうもありがとうございました」
自身で企画した引退試合をやり遂げ、ロッカールームで一人静かに余韻に浸る槙野。
「本当にサッカー選手って素敵だなと思いますね。かっこいいですね。いっぱいいろんな楽しい時間とか悲しい時間とか過ごしてきた仲間たちだし、一緒に国を代表してワールドカップに出たメンバーとも久々に(プレー)できたのはめっちゃ楽しかったですね」

第2章に向かって歩き出した槙野

「1年間かけて準備したんですけど、一番恐れていたことがやっぱり起きた。というのは、サッカー選手のスイッチをまた押されたんですよ。だからやっぱり、サッカーに恋してずっと恋愛して生きてきた中で区切りがついて引退したんですけど、またサッカー選手いいなとか、サッカーやりたいなというスイッチが押された」
引退試合を開催したことで、槙野はサッカーが自分にとって唯一無二の存在であることを再認識したのだろう。元MLB川﨑宗則は「イエローカードがあったり、奥様が出てきたりもそうだし、ああいうのを全部マキさんが考えているシナリオがもうさすがエンターテイメント」とコメント。タレントの影山優佳も槙野が披露したスーパープレーを称賛した。最後にファンへのメッセージを求められた槙野はこう締めくくる。
「17年間プレーしました。引退試合を終えて、第2章に向けて、今監督として勉強しております。早く監督として戻れるように、もう1回サッカーを1から勉強したいと思います」

『ABEMAスポーツタイム』
タイトル:#68
配信日:2024年12月29日(日)22:00~ 毎週日曜日配信
内容: スポーツ界をにぎわせている話題から最新情報まで、番組ならではの視点で取り上げる"スポーツ"が一層面白くなる番組。
※記事内の情報は配信時点の情報です