
「ジャイアンツが1強 阪神とDeNAが追う形に」デーブ大久保が予想する2025年セ・リーグの順位とは
3月28日よりプロ野球のペナントレースが開幕。昨季のセ・リーグは、読売ジャイアンツが阪神タイガースに3.5ゲーム差を付けて4年ぶりのリーグ優勝を収めた。しかし、横浜DeNAベイスターズが3位からクライマックスシリーズを制して26年ぶりの日本一に輝く下剋上を成し遂げる形でシーズンが幕を閉じた。果たして今季はどんなドラマを見せてくれるのか?西武ライオンズや読売ジャイアンツでプレーし、東北楽天ゴールデンイーグルスの1軍監督も務めたデーブ大久保氏にセ・リーグの順位予想とキーマンとなる選手や監督について語ってもらった。※トップ画像撮影/松川李香(ヒゲ企画)

――昨季は読売ジャイアンツが4年ぶりのリーグ優勝を収めましたが、今季のセ・リーグの順位はどうなるとお考えでしょうか?
デーブ大久保氏 セ・リーグ順位予想
1位:読売ジャイアンツ
2位:阪神タイガース
3位:横浜DeNAベイスターズ
4位:広島東洋カープ
5位:東京ヤクルトスワローズ
6位:中日ドラゴンズ
大型補強で“勝利の方程式”が確立したジャイアンツ
――まず、ジャイアンツが連覇すると予想されていますがその理由は?
ジャイアンツは万全ですね。とにかくブルペン陣の大型補強がすごいですから。
抑えの切り札だったライデル・マルティネス(元・中日ドラゴンズ)が来て、不安要素だったキャッチャーに日本代表の甲斐拓也(元・福岡ソフトバンクホークス)が入ったことも大きい。それから、復活を期す田中将大(元・東北楽天ゴールデンイーグルス)の加入も注目ですよ。マルティネスが投げれば、ほぼ9回は点を取れないですから。それに、大勢やバルドナード、ケラーあたりが7回、8回にいるので。7、8、9回の新しい“勝利の方程式”は12球団屈指になるでしょう。相手チームはどうやって点を取るのかわからないぐらいですよ。
戸郷を中心にローテーションも充実
先発ローテーションを見ても充実していますね。エースの戸郷翔征、山崎伊織、井上温大、グリフィンの4人がしっかりしている。そこに(田中)将大もいて、若手も育ってきていますから。彼らは6回まで投げれば中継ぎが安定しているので、思い切って投げられますし。
不動の4番・岡本和真の後を打つ打者がカギ
得点力も計算できる。新外国人のキャベッジがどうなるかは分からないけれど、他のレギュラー陣は安定していますから。
問題は、岡本和真の後を打つ5番打者をいかに固定させられるかでしょうね。5番が不安定だと、岡本が敬遠されるケースが増えて打たせてもらえなくなって長打が減ってしまう。そこは浅野翔吾や秋広優人、中山礼都といった若手が成長しているので、彼らでカバーできれば問題ないでしょう。
豊富な先発陣を誇るタイガースは2位予想
――タイガースは2位予想ですが、その理由は?
先発ローテーションの厚みがあるので2位にしました。特にドジャースとの試合で好投した才木浩人の成長が大きい。以前はキャッチャーのリードに頼っていましたが、今季は自分で考えて投げられている。そこに開幕投手の村上頌樹、ベテランの西勇輝、助っ人のビーズリーもいて、大竹耕太郎、伊藤将司、高橋遥人といった左投手も控えていますから。
開幕ローテーションは厳しそうですがドラフト1位ルーキーの伊原陵人、新外国人のデュプランティエも期待できる。順調に成長しているプロ3年目の門別啓人も注目です。この層の厚さは魅力ですよ。
中継ぎでも、育成1位から支配下登録された工藤泰成が良い。150キロ後半のストレートは1軍でも通用しますよ。
6番を打つ前川右京の活躍が重要に
――タイガースの打線はいかがでしょうか?
佐藤輝明、森下翔太、大山悠輔のクリーンナップは非常に頼りになりますよね。
それから6番を打つ前川右京が昨季以上に成長して、粘り強くなっていた。彼が6番打者として活躍してくれたら、相手投手は気を抜けないので嫌でしょうね。ただ、総合力で見るとやっぱりジャイアンツが勝るかなと思っています。
バウアーの復帰が大きいベイスターズ
――昨季下剋上で日本一になったDeNAは3位と予想されました。
打線はかなり強力ですから。それと、バウアーが帰って来たのは大きいですね。彼は一生懸命練習をする選手で、チームが勝つには何をしないといけないのかを自分の姿勢で伝えていくタイプなので、投手陣は刺激になっているはず。
ただ、投手陣の厚みがそこまでないので3位にしました。ジャイアンツが圧倒的で、それに続くタイガース、ベイスターズの3チームが抜けているかなと思います。
カープの最大の鬼門は“球場の暑さ”
――昨季、終盤まで好調だったカープは4位予想ですね。
大瀬良大地、森下暢仁、床田寛樹の先発3本柱は良いですし、玉村昇悟、新外国人のドミンゲスも活躍してくれそうですよね。
ただ、坂倉将吾が中指を骨折して長く離脱するそうなので、彼がいないとチームとしては厳しい。
それから、カープの鬼門は本拠地の暑さです。「MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島」はとにかくグラウンドが暑いので…。昨季、9月で大失速したのもホームゲームの試合で選手がバテたことに要因があると思います。
スワローズは村上、塩見のケガで停滞か
――スワローズは5位ですが、この理由としては?
打撃の柱である村上宗隆が脇腹痛で出遅れるのは痛すぎますよね。
脇腹は回復したと思ってもすぐに再発する。村上が1年間フルで活躍できないと、スワローズの浮上はまずないでしょう。それから塩見泰隆もまたケガで離脱するようですから。彼がリードオフマンとしてやってくれれば打線の厚みとか安定感が出るのですが…。塩見に代わる選手が育っていないのも問題ですよね。打のチームなので彼らの不在を考えると5位ですね。
高橋宏斗頼みのドラゴンズは最下位予想
――最下位予想のドラゴンズについては?
ドラゴンズは、マルティネスと小笠原慎之介がいなくなったのが大きい。高橋宏斗は日本を代表するような投手ですが、計算できるのは彼ぐらいなので…。ベテランの大野雄大が今季は調子が良いので期待していますが、それでも手薄ですよね。
デーブ大久保(でーぶ・おおくぼ)
1967年2月1日生まれ。茨城県出身。本名は大久保博元。1985年、西武ライオンズにドラフト1位で入団。アメリカ留学を経て、1992年に巨人へ移籍すると同年にセ・リーグ6月度月間MVP、オールスター出場を果たし、常勝軍団のムードメーカーとして活躍。94年には日本シリーズ出場。引退後はデーブカンパニーを設立し、2001年にはプロゴルファーとしてライセンスを取得。また、埼玉西武ライオンズ1軍打撃コーチ、東北楽天ゴールデンイーグルス2軍監督、1軍監督など指導者歴も豊富。現在は講演、野球教室やゴルフイベント、飲食店経営などマルチに活動。
Photo: Rika Matsukawa
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