
投手力の粘り強さが光るも打線不振…中日ドラゴンズの最下位脱出は打力向上がカギに
中日ドラゴンズは過去の歴史を振り返っても“守備のチーム”という印象が強く、球界を代表する投手も多く輩出してきた。そんなチームの過去の投手陣はどのように変化しているのだろうか。これまでの投手データを元にしながら、投手起用の変化や分業化の歴史について振り返っていく。※イラスト/vaguely

2005年、交流戦で苦しみつつも阪神に迫る
就任初年度で中日を6年ぶりのリーグ優勝に導いた落合博満監督の元、連覇を目指した一年だった。シーズン序盤こそ幸先のよいスタートを切ったものの、この年から始まったセ・パ交流戦では15勝21敗と苦戦。それでも夏場は安定した実力を見せ、7月に7連勝、8月も7連勝で首位を走る阪神を猛追したが、わずかに及ばず貯金13の2位に終わった。
元々投手力には定評があり、どの時代にも球界を代表するエース投手が籍を置いている球団ではあるが、この年のチーム防御率は4.13で、中日にしては低調な成績に終わっている。
エースの川上憲伸は3完投(2完封)を含む11勝を挙げたが、リリーフの岡本真也(10勝)以外は2桁勝利に届かず。ルーキーの中田賢一、マルティネス、ベテランの山本昌らが試合を作ったが、リリーフに頼らざるを得ない状況も目立った。なお、川上以外には先発ローテーションを任された朝倉健太(2完投)、この年のオフにチームを去る元エースの野口茂樹が1完投(1完封)を記録しているが、絶対的守護神の岩瀬仁紀が控えていることもあり、完投数はやや少なめといえるだろう。
投手陣に安定感はありつつ、打線の不調で苦しんだ2015年
チームの常勝を支え、2014年に選手兼任監督となった谷繁元信氏が率いる2年目のシーズンとなった2015年は、4月に6連勝を記録して首位に立ったものの、その後は調子が続かず、夏場には前年と同様に下位に低迷。最終的には5位に終わり、チームは3年連続のBクラスとなった。シーズン終了後には谷繁氏は選手としての引退と、監督1本で勝負をかけることも発表された。
リリーフ陣ではこのシーズン出場なしに終わった守護神の岩瀬に代わり、福谷浩司や田島慎二が抑えを務めた。また2011年に79試合に登板し、防御率0.41という成績を残した歴史に残るセットアッパー浅尾拓也も36試合に登板。しかし、勝利の方程式を確立するまでには至らなかった。そのためか、11勝を挙げたエースの大野雄大が6完投(うち3完封)、10勝の若松駿太が2完投(1完封)、バルデスが1完投と先発に長いイニングを投げさせる采配が目立った。エースの大野に至っては現代野球ではめずらしくなった200投球回を超える記録を達成した。
打線の低迷が響いた2024年、投手陣の奮闘も実らず最下位に
この年は、長年に渡り低迷を続ける中日ドラゴンズを立て直すべく就任した立浪和義監督の3年目のシーズンだった。しかし、残念ながら3年連続最下位に終わり、立浪監督は退任。井上一樹監督にバトンが託されることとなった。このシーズンは球界全体を見渡しても全体的に投高打低の傾向が強く、中日の場合はそれが特に顕著で、昨年は143試合を戦って373得点。1試合あたり平均2.61得点の得点力はリーグワーストで、あと1本が出ない場面に苦しむ一年となった。
12勝をマークし最優秀防御率を挙げた高橋宏斗や小笠原慎之介の好投、来季は巨人でプレーするマルティネスの安定した投球には光るものもあったが、全体的に防御率の割に勝ち星が伸びない傾向が目立った。なお、エースの高橋は1完投(1完封)、5勝を挙げたベテラン松葉貴大が2完投をマークしているが、リリーフ陣には防御率1点台前半のマルティネスが控えているせいか、完投数はこの3つに留まっている。
打線の奮起で巻き返しを狙う
各世代において、球界を代表するようなリリーフ投手が控えているのが中日ドラゴンズの大きな特徴だ。1999年のデビューから15年連続50試合登板を達成した岩瀬をはじめ、2011年には79試合登板し、防御率0.41という脅威の数字をたたき出した浅尾などを中心に、どの時代でも強固なブルペン陣を築いてきた。2024年もマルティネス、清水達也が60試合、松山晋也は59試合に登板し、3人とも防御率1点台と安定した数字を残している。チーム成績は6位に終わったものの、伝統的に投手分業制が根付いている球団なので、打線の奮起さえあれば最下位からの巻き返しも十分可能だ。
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