リーチ・マイケル「連覇」使わず「もう一回チャンピオントロフィーにチャレンジする」ー世界最高のリーグへ第2フェーズの幕開け【NTTジャパンラグビーリーグワン2024-25】
12月21日に『NTTジャパンラグビーリーグワン2024-25』が開幕するのに先立ち、メディア向けのカンファレンスが都内ホテルで開催された今季リーグワンに参加する全26チームの選手がチームのジャージを纏って出場し、今季に向けた意気込みを語った。※トップ画像/筆者撮影
試合数もチーム数も増えリーグワン開幕
2022年1月に開幕したNTTジャパンラグビーリーグワンだが、4シーズン目を迎える今季からの4年間(2024〜28年)を第2フェーズと位置づけ、さらなるリーグの成長が期待されている。
今シーズンより、ディビジョン1(D1)に属するチームの試合数は16試合から18試合に増加。プレーオフの参加枠は、昨年までの4チームから6チームに拡大することとなり、これまで以上に熱く激しい戦いが繰り広げられることが予想される。
また今季から新たに狭山セコムラガッツ、ヤクルトレビンズ戸田、ルリーロ福岡の3チームのリーグ参入も決定。ディビジョン1(D1)が12チーム、ディビジョン2(D2)が8チーム、ディビジョン3(D3)が6チームによる戦いが繰り広げられることとなる。
「世界最高」への前進を目指す
撮影/白鳥純一
冒頭でスピーチした一般社団法人ジャパンラグビーリーグワンの玉塚元一理事長は「世界最高のリーグになる」と宣言。「ニュージーランド、オーストラリア南アフリカ南半球の代表クラスの選手が合計で 40 人くらい」さらに他の国の代表選手もおり「世界リーグの雰囲気になってきた」と自信をのぞかせる。
今年11月にワールドラグビーから発表された男子15人制の年間最優秀選手には、南アフリカ代表のフランカー、ピーターステフ・デュトイ(トヨタヴェルブリッツ)が選ばれた。また、2024ワールドラグビー男子ドリームチーム・オブ・ザ・イヤーでは、15人のうち、実に6人がリーグワンのチームに籍を置く選手だった。
ラグビー界でも日に日にリーグワンの存在感は増しているが、さらに今季からは南アフリカ代表からヤスパー・ヴィーセ(浦安)、カート=リー・アレンゼ(相模原)、ニュージーランド代表からは2021年にレッドハリケーンズをチーム史上最高の5位まで上げたTJペレナラ(リコーブラックラムズ東京)が加入した。すでに日本で活躍している各国の代表選手を含めて、今シーズンもワールドカップでもおなじみの選手たちが日本でプレーする姿を見ることができる。
事業規模を見ると、チーム・リーグ合計で約450億円。「世界のラグビーのリーグで成功しており、注目を集めているフランスのリーグの規模は約600億円」で日本のリーグワンは「フランスに次ぐ2番目」のラグビーリーグとなる。フランスの人口が約6800万人であることを考えれば、「ラグビーのファンの方々をどんどん増やし」「ますます盛り上げていくことによって、世界規模になる。最高レベルに近づく」というのは過言ではない。「選手の皆さんが本当にエキサイティングやプレーをすること」を玉塚氏は期待すると語った。
リーチ(東芝ブレイブルーパス東京)『連覇する』という言葉は使わずもう一回チャンピオントロフィーを
撮影/白鳥純一
カンファレンス内の各チームの紹介では、選手が今シーズンの抱負を述べながら、自チームの注目選手を紹介した。昨年のリーグワン王者である東芝ブレイブルーパス東京からはキャプテンを務めるリーチマイケルが登壇。
ディフェンディングチャンピオンという立場でのプレッシャーの有無を問われると「もちろんある」と引き締まった表情で答えると「連覇する」という言葉は一切使わずに「連覇という言葉は使わずに、もう一回チャンピオントロフィーにチャレンジする気持ちで今シーズンはやっていきたい」と思いを語った。
そのリーチが、注目選手として挙げたのは「若くて、代表戦でも活躍しているのでリーグワンでも活躍を楽しみにしている」というワーナー・ディアンズ選手だ。流通経済柏高校時代には、花園でチームの2年連続ベスト8入りに貢献し、大会優秀選手に選ばれた若き才能は、11月16日にシャンベリー・サヴォワ・スタジアム(フランス)で開催された「リポビタンDツアー2024」日本代表vsウルグアイ代表戦での危険なタックルにより4試合の出場停止処分を受けている。残念ながら開幕戦に出場することはできないが、それでも今季を左右する存在だといえるだろう。
撮影/白鳥純一
連覇に向けた道のりは、横浜キヤノンイーグルスとの対戦(12月16日)で幕をあける。12月7日のプレシーズンマッチで対戦した際は24-28で東芝ブレイブルーパス東京が勝利したが、リーチは「開幕戦いい試合になりそう」と楽しみな表情をのぞかせた。
これに対し横浜の梶村は「(12月7日のゲームは)いろんなオプションを隠しながらする試合だった」としつつ、「フィジカリティを経験することができたので、これを学んで開幕に向かっていきたい」と意気込んだ。
NTTジャパンラグビーリーグワン2024-25第1節試合概要
▼12月21日(土)
・三重ホンダヒートvsブラックラムズ東京@三重交通G スポーツの杜 鈴鹿 (三重県)
・静岡ブルーレヴズvsコベルコ神戸スティーラーズ@ヤマハスタジアム (静岡県)
・東京サンゴリアスvs埼玉ワイルドナイツ@味の素スタジアム (東京都)
▼12月22日(日)
・クボタスピアーズ船橋・東京ベイvsトヨタヴェルブリッツ@秩父宮ラグビー場 (東京都)
・三菱重工相模原ダイナボアーズvs浦安D-Rocks@相模原ギオンスタジアム (神奈川県)
・横浜キヤノンイーグルスvs東芝ブレイブルーパス東京@日産スタジアム (神奈川県)