GLAY ・TAKUROも登場!ヤクルト・青木宣親が芸術的な流し打ちで21年の選手生活に別れ
日本とアメリカで通算2730安打を記録した東京ヤクルトスワローズの青木宣親選手の引退試合が、10月2日に神宮球場で行われた。対広島23回戦に1番・中堅で先発出場した青木は、現役最後の試合で2塁打を含む2安打の活躍。チームも5対3で勝利を収め、野手最年長42歳のラストマッチに花を添えた。※トップ画像/筆者撮影
現役野手最年長の42歳。ヤクルトの中心選手として長きにわたって活躍した青木宣親選手の引退試合は、お青木選手に携わった方々や、この日のスタジアムを訪れた観客の皆さんによる思いが込められた内容となった。
試合前のセレモニーに登場し、ギターとキーボードで国家を演奏するGLAYのTAKURO氏と川村ケン氏。演奏を終えたTAKURO氏は右の拳を握る素振りを見せ、この日にかける強い思いを感じさせた(筆者撮影)
試合前には青木宣親と親交が深いGLAYのTAKUROが登場し、ギターによる国歌の演奏を披露。セレモニー後にTAKURO氏は「今日で現役は引退ですが、彼はスワローズの歴史を作った一人になるでしょうし、彼の背中を見て、彼のようにたくさんの人に夢を与える、そんな選手はこれからも出てくるんじゃないかと思いますので、むしろ青木君のこれからの人生と、これからのスワローズに期待したいと思います。彼は愛されるキャラクターの持ち主なので、今までの経験を生かして、次の世代の人たちに何かメッセージを残すような人であると思いますし、僕はこれからも友人であり、彼のファンであり続けると思います」とコメントした。
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試合前やイニング間には青木選手のこれまでの活躍や、つば九郎による心温まるメッセージをまとめたスライドショーが登場。ファンの皆さんは21年間の思い出を噛み締めるように見入っていた。
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試合前に披露された青木選手の登場曲でもあるGLAYのBELOVEDとともに流されるスライド。この日の試合では、ヤクルトの選手が打席に入る場面でGLAYのさまざまな曲が流れる演出が取り入れられ、ファンの方が懐かしのメロディを口ずさむ様子も見られた。
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背番号23のユニフォームを着て、5回終了時に行われる空中くるりんぱに挑むつば九郎。
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大切な試合の先発マウンドを任されたのは、8勝目を目指す高橋奎二。この日のヤクルトナインは青木と同じ背番号23のユニフォームを纏って、レジェンドの門出となる試合に臨んだ。
歴史に残る試合で、貴重な3ラン本塁打を放ったサンタナ(筆者撮影)
引退試合となった対広島23回戦に1番中堅で先発出場した青木は、初回の第一打席で広島床田の前に遊ゴロに倒れたものの、2回の2死1塁で迎えた第2打席で中前安打を放ってチャンスを広げると、3番サンタナの3ラン本塁打でホームベースを踏んだ。
ホームに帰還し、本塁打を放ったサンタナと抱き合って喜ぶ青木選手(筆者撮影)
青木選手は引退試合でも芸術的な流し打ちを披露。全盛期さながらの巧みな打撃を見せた(筆者撮影)
その後、2死満塁で迎えた青木の第3打席では、3塁線のファールフライに倒れたものの、6回の2死走者なしの第4打席では日米通算2730本目の安打となる右前に二塁打を放ち、引退する42歳の選手とは思えないような巧みな打撃を披露した。
来季はプロ24年目のシーズンを迎えることが決まった石川投手。2001年に入団し、長きにわたるキャリアで186勝(189敗)を積み重ねた(筆者撮影)
7回の2死、2、3塁場面では、この回から登板したサイスニードに代わり、青木とともにヤクルトを支えた44歳の石川雅規が登板。2安打1失点を許したものの、5対2で後続にバトンを託した。
3つ目のアウトを取り、中堅を守る青木選手を迎える石川投手(筆者撮影)
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8回の守備ではレフト、最終回はヤクルトファンが陣取るライトにポジションに就いた青木は、満員のファンの前で最後の勇姿を見せた。
小澤投手からウイニングボールを手渡される青木選手(筆者撮影)
9回に坂倉の本塁打により1点を失ったものの、最後は小澤怜史投手が3つ目のアウトを取り、ヤクルトが5対3で勝利。チームを支えたベテランの花道を飾った。
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青木宣親選手・プロフィール
Birthplace:宮崎県date of birth:1982年1月5日(42歳)
Height/Weight:175cm/80kg
血液型:A
Pitching/batting:右投げ左打ち
position:外野手
ドラフト年(順位):2003年(4巡目)
Career
日向高-早稲田大-ヤクルト-ブルワーズ-ロイヤルズ-ジャイアンツ-マリナーズ-アストロズ-ブルージェイズ-メッツ-ヤクルト
通算成績
NPB通算:1724試合. 打率.313 145本塁打 667打点 177盗塁 1956安打MLB通算:759試合 打率.285 33本塁打 219打点 98盗塁 774安打
日米通算:2483試合. 打率.305 178本塁打 886打点 375盗塁 2730安打
獲得タイトル
首位打者:05年、07年、10年最多安打:05年、06年
最高出塁率:07年、09年
盗塁王:06年
新人王:05年
ベストナイン:05年~11年
ゴールデングラブ:06年~11年、20年