リーグワン新人賞・東京SG高本幹也が今季を振り返る「ディフェンスのスキルは500%上がった」「日本代表で活躍したい」
リーグワンの年間表彰式『ジャパンラグビー リーグワン2023-24 アワード』が、27日に東京都内のホテルで開催された。最も活躍したルーキーに贈られる新人賞は、全18試合に出場して157得点をマークした高本幹也選手(東京サントリーサンゴリアス)が受賞した。高本選手はセレモニーを終えた後に囲み取材に応じ、今季の戦いぶりや日本代表選出に向けた思いなどを語ってくれた。
――まずは2023-24シーズンを振り返ってみていかがでしょうか?
高本: 80分間の試合に出ることで、場面ごとに求められる適切な判断が変わってきますし、1年を通じてそのあたりを勉強させていただいたシーズンだったなと感じます。
――学生時代とのフィジカル面の違いはどのように感じましたか?
高本:大学の頃は1シーズン10試合くらいしかありませんでしたが、リーグワンはその倍くらい試合(※)をこなさなければいけない。
(※プレーオフを含めて18試合に出場した)
身体の疲労を感じることもありましたけど、思っていたほどではありませんでしたし、フィジカル面でも、メンタルの部分でも思っているよりは少ない体力で出来たように感じます。
今季は体重を増やしてシーズンに臨みましたが、それでもリーグ戦の終盤は連戦続きで、少し体が減ったこともありました。でも、一年を通して見ると、「比較的良い状態で過ごせたかな」ってのは思います。
――スキル的な面で一番成長した点はどの辺りですか?
高本:「ディフェンスのスキルは500%上がったな」と思います。
具体的に言うと、リーグワンは身体の大きな選手ばかりなので、上にタックルに行くんのではなく、どれだけ早く下にタックル行けるかを考えながら取り組んでいましたし、今年取り組んでみてよかったかなと思います。
――プレーをする際に大切にしているものは何ですか?
高本:特別な座右の銘はありませんが、プレーする中で生まれた自分自身の感覚は特に大切にしていますし、小さな頃からこだわりを持って培ってきた部分でもあります。
高本:多くの日本人選手が目標としているのは、「日本代表に選出されて、W杯で活躍すること」だと思うので、そこに辿り着くには、まずはリーグワンで活躍して、パフォーマンスを発揮しなければならないと思う。日本代表に選ばれたら、そこでも存在感を示して、2027年に繋がるように頑張っていきたいなと思います。
エディさんは「アタッキングラグビー」、「超速ラグビー」を掲げているので、それに対して何が必要なのかを考えながら、取り組んでいけたらいいかなと思います。
――周囲も色々とざわついているように感じますが、自身に関係するニュースや報道を見ることはありますか?
高本:他人の記事は見ますけど、自分の記事はなるべく記事とかは見ないようにしていますが、(他の選手に向けて話している)エディさんの言葉を見て、「こういうイメージかな?」と考えてみることはありました。
MVPを獲得した東芝BLのリッチー・モウンガ選手とのショット。
ーーエディさんの目指すラグビーは、高本選手のプレイスタイルにも合いそうな印象を感じました。
高本:そうですね。アタックは好きですし、「合うんじゃないかな」と個人的には思います。
ただ、日本代表と東京サンゴリアスでは求められるラグビーはそれぞれ違いますし、今年はサンゴリアスの一員として、サンゴリアスでラグビーをプレーすることを考えながら、日々のプレーに取り組んでいました。
もちろん小さい頃からずっと「日本代表になって活躍する夢」を思い描いてきましたし、今年1年リーグワンでプレーして自分自身のプレイの強度も上がってきました。
(目標を達成するために)もっと強度やスピードを上げながらレベルを上げていきたいと思います。
(※インタビュー後の31日に代表メンバーが発表され、高本選手はチームコンディションに応じて日本代表に召集される可能性のあるバックアップメンバーとして帯同が決まった)