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Athletes gather at the call of former general fighter Shungo Oyama! Held an event "Meeting Day" that makes you feel the joy of living

2020年10月25日、元総合格闘家の大山峻護さんと、大山さんの妻で元アイドルの桜華純子さんは、障がいのある子どもやその親御さんとアスリートを繋ぐイベント「出会いの日」を開催した。7月19日に続いて2回目の開催となった今回も、20名ものアスリートが集結。障がいを持つ子どもとその保護者、そしてこの活動に賛同した20名のファシリテーターらとともに、約1時間半のオンラインイベントを楽しんだ。

Icon segawa.taisuke1Taisuke Segawa | 2020/10/26

みんなで体を動かして得た一体感


企業研修家でもある大山峻護さんは、自ら考案した運動プログラム「ファイトネス」を通じ、普段から「心の状態を変えるのは大変だから、まずは体を動かして心の状態を変えていくことが大切だ」と伝えている。その言葉の通り、イベントの冒頭では、みんなで一緒になって体を動かすコーナー「アスリートと遊ぼうタイム」が設けられた。このコーナーは、アスリートの動きをみんなで真似してみようというもの。この講師役を任命された10名のアスリートたちは、自分の競技特性を取り入れながら、バラエティに富んだ動きで参加者たちを盛り上げた。なかには、長い時間をかけて考案したと思われるような動きを披露したアスリートもいたように、彼らの本気度が伝わってくる。参加者のなかには、体を動かすことができない子どももいたが、そのような参加者も笑顔を浮かべたり、声を出したりしながら、アスリートとの時間を楽しんでいる様子だった。


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※優しい語り口でイベントを進行した大山峻護さん・桜華純子さん


こうしてイベント全体にポジティブな空気が生まれると、全体の進行を務める大山峻護さんと桜華純子さんは、すかさず参加者たちに感想を求める。すると、参加した子どもたちからも「すごく楽しめています!」「できた!」という元気な声が飛び交い、参加者たちの優しい笑顔が溢れた。

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※自身の必殺技「居合いパンチ」の動きをみせる町田光選手

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※柔道の「崩し」をモチーフにした動きをする菊池教泰さん

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※ボール投げるときに使う肩にフォーカスし、ユニークな動きをみせる高山樹里さん

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※独自に編み出した必殺技「夢を引き寄せるガッツポーズ」を伝授する中嶋千尋さん

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※格闘技の会場で大熱狂の渦を作ってきた「スタンディングリアルフィスト」の動きで盛り上げるミノワマン

アスリートも障がいを持つ人も、夢を語り合ってワクワクする


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さらにそのポジティブな空気は、次のコーナーに持ち込まれる。子どもやその保護者たちが、アスリートと一緒に夢を語り合うというコーナーだ。このコーナーは、進行役を務めるファシリテーター、アスリート、そして障がいを持つ子どもやその保護者で1組になり、あらかじめ分けられた10個の部屋の中で、それぞれが自由にコミュニケーションを楽しむというもの。そこで、アスリートと子どもや保護者が将来の夢を語り合ったり、普段の生活のことを質問しあったりしたりしながら、自由な時間を過ごした。

実は、このコーナーの前に、第1回目からファシリテーターとして参加しているメンタルトレーナーであり、株式会社てっぺん代表取締役会長の大嶋啓介さんより、みんなで夢を語りあうことの意味について、次のような呼びかけがあった。

「最近の研究では、楽しいことを想像することで、脳の中のドーパミンというやる気ホルモンがたくさん出ることがわかっている。ディズニーランドに行って楽しんでいる最中よりも、実はディズニーランドに行こうと予定を決めて、あれこれと考えているときのほうが、ドーパミンがたくさん出るということ。だから、今日はみんなで2021年の楽しみ、やってみたいことをたくさん考えてみよう」。

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※未来を描くことの重要性を語る大嶋啓介さん

この大嶋さんの呼びかけに呼応するかのように、「いまは立つことも歩くことも難しい状況だが、最近、足で漕いで進むことができる車椅子を見つけた。それを使って自分で移動して、行きたいところに出かけられるようになりたい」(参加者Eさん)、「私は母子家庭で育ったので、そのような家庭を支援する活動を積極的に行なって行きたい。また、日本代表に選ばれるように、フットサル選手として活躍したい。」(臼杵深徳選手)といったように、参加者やアスリートたちは小部屋の中で、自らの夢を次々と語り、活発なコミュニケーションが繰り広げられた。

みんなで楽しんだ曲に込められたメッセージ

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そしてイベントは終盤に差し掛かり、「みんなで音楽を楽しむコーナー」へ。桜華純子さんの呼びかけに応じ、ロックバンドおかんのボーカルDAIさんが登場。障がいを持った人たちに曲を作るなどのサポートも行なっているというDAIさんは、最近作り上げた曲「おなじ」を披露する。自閉症を持つ作家・東田直樹さんの書籍を参考にしながら作ったというこの曲に込められた「日本中・世界中のギフテッドたちの言葉にはできない、体でも表現できない、でも心の中にある確かな思い」が参加者たちの胸に強烈に響く。何人もの参加者が涙を流しながら、曲に込められたメッセージを受け止めた。そこに参加した多くの人は、誰もが互いに人格や個性を尊重し、支え、認め合えるような共生社会のあり方を考えさせられたことだろう。

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※DAIさんの魂の1曲を涙しながら聞き入る参加者たち

そしてクライマックスは、1回目と同様に、みんなで「アンパンマンのマーチ」を歌うコーナー。筋ジストロフィーと闘うアーティスト・小澤綾子さんが登場し、「何のために生きているのかわからなくなった時にも、生きる喜びを思い起こさせてくれる」と、この曲への特別な思いを紹介する。そして「そうだ、うれしいんだ、生きるよろこび たとえ胸の傷がいたんでも」と、あの有名な一節を声高らかに歌いはじめた。

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※「アンマンマンのマーチ」を熱唱する小澤綾子さん(写真右)

その凜とした姿に呼応するかのように、参加者たちはそれぞれが体を動かしたり、心を動かしたりしながら、アンパンマンマーチを合唱。皆がオンライン上の空間で、同じ人間として生きる喜びを感じさせてくれる時間となった。

この活動のきっかけは、金メダリスト・山下泰裕さんの言葉


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※ HEROs AWARD2019で、表彰される山下泰裕さん 写真提供:日本財団

大山さんがこのような社会貢献活動を開催するきっかけは、2019年12月に開催された「HEROs AWARD2019」の授賞式に参加したときのこと。「HEROs」とは、アスリートの社会貢献を推進するために、公益財団法人日本財団が立ち上げたプロジェクトで、「HEROs AWARD2019」では、その年に社会貢献活動を行なったアスリートたちが表彰されていた。そのときの受賞者の一人に、1984年ロサンゼルスオリンピックで金メダルを獲得した柔道家・山下泰裕さんがいた。彼の「アスリートの力はすごい。アスリートが社会貢献に関わることで世界平和に繋がる。僕はそれを信じている」というコメントを聞いたとき、大山さんの体の中には、「稲妻に打たれたような衝撃が走った」という。

その場ですぐに、小澤綾子さんに「障がいを持つ子どもたちを集めたイベントを開催したい」とメッセージをした。

このエピソードの詳細は、2020年10月11日に発売された大山峻護さんの著書『ビジネスエリートがやっているファイトネス(あさ出版)』にも詳しく書かれている。

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大山峻護さんがイベントを通して感じた「人生で一番大切なこと」

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このように、アスリートの力を信じ、強い使命感を持ってこの活動に取り組む大山さんは、イベントの最後に次のように語った。

「僕たちアスリートは夢を叶えるため、何かを成し遂げるためにずっと走り続けてきました。何かを叶えなくても、形にならなくても、大好きな人とこうして一緒に笑いあえるだけで、人生は素晴らしいんだということを、今日改めて感じました。人生で一番大切なものをみんなから教えてもらった気がします。子たちに元気を与えようと思って企画したんですけども、僕たちがたくさん何かをもらってしまった気がします。これからもみんなで作ったこの優しい渦をどんどん大きくして、もっともっと優しさと愛の力を広げていきたいと思います。今日は素敵な時間をありがとうございました」。

大山峻護さんから始まった優しさと愛に溢れた渦。この渦がこれから先、どのように成長していくのか。大山峻護さんの新たな挑戦は、まだ始まったばかりだ。

(取材・文:Yasuyuki Segawa



主催

一般社団法人 You-Do協会

参加アスリート(順不同)

大山峻護(総合格闘技)
垣原賢人(プロレス)
菊池教泰(柔道)
臼杵深徳(女子フットサル)
三枝大地(バレーボール)
池本誠知(総合格闘技)
田中亮(ダンス)
町田光(キックボクシング)
滝澤亮(テコンドー)
草柳選手(総合格闘技)
渡邊淳一郎(空手)
石田太志(フットバック)
丹羽圭介(キックボクシング)
中嶋千尋(ゴルフ)
今野顕彰(キックボクシング)
菊池康平(サッカー)
ミノワマン(プロレス)
渡辺華奈(総合格闘技)
高山樹里(ソフトボール)
東俊介(ハンドボール)

参加ファシリテーター(順不同)

内山恵美子
杉本大祐
大嶋啓介 
大久保奈美
戸塚真里奈
内山恵美子
湖霧晴
石川明代
石原奈津子
河上恵美
星山真理子
渡邊淳一郎
松波利佳
田中麗華
矢澤修
小澤綾子
長谷川隆治
赤星頼信
DA I
岡村愛

制作スタッフ

ミッキー裕司(ディレクター)
奥島康志(撮影・編集)

Coverage

Yasuyuki Segawa