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カリスマスパイク博士“高橋竜也”が日本vsコロンビア戦を斬る‼︎「大迫半端ないって」

サッカーロシアワールドカップで、日本は初戦でコロンビアと対戦した。前回のブラジル大会でコロンビア相手に1−4で敗戦していたため、かなりの苦戦が予想されていた。だが、香川真司選手のPKと大迫勇也選手のヘディングシュートが決まり、日本が2−1で歴史的勝利を飾った。その試合について、FUTABA SOCCER WORLDのカリスマスパイク博士の高橋竜也氏に振り返っていただいた。

Icon aff20898 d2d2 431d 8b05 0f3c5e5ae91bHidemi Sakuma | 2018/06/24
ハリルホジッジ監督の電撃解任後、代表監督を引き継いだ西野朗氏が、どのようなメンバーで、サッカーをどう展開していくかが注目されていた。だが、テストマッチ1戦目でワールドカップ不出場のガーナ相手に0−2で敗れ、その後のスイス戦でも完敗を喫した。   

絶望。

先が見えない状況で挑んだ最終テストマッチのパラグアイ戦。スイス戦とスタメンを10人変えて臨むと、なんと、日本が4−2で勝利をおさめたのだ。

その試合で特に輝いていたのが、2得点を決めた乾貴士選手と1得点2アシストを演出した香川真司選手であった。   

もしかしたら、ひょっとすると、ワールドカップでどうにかなるかもしれない。   

希望の光。

期待感ある中で迎えたコロンビアとの戦いを、FUTABA SOCCER WORLDのカリスマスパイク博士の高橋竜也氏に振り返っていただいた。   

――日本vsコロンビア 

Takahashi:日本代表の選手が、全体を通してコロンビアの選手よりも”走り切る”ということがよく意識付けされていたなと感じます。   

1対1の勝負のところや2対1でボールを奪い切るところなど、特にDFの部分で走ることが強く意識付けられていた印象です。できるだけ中盤の高い位置でボールを奪い切り、早いパス回しでコロンビアのゴールに迫っていくプレーが、非常によく効いていましたね。  

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――特に注目した日本人選手は2人 

Takahashi:スピード感や俊敏性を最大限に発揮させようとする場合、スパイクにはどうしても軽量性が求められます。  

大迫勇也選手が履くASICSの固定式タイプと香川真司選手が履くADIDASのMIXスタッド採用のアウトソールタイプの重量は、約190gから220gとかなり軽くなっています。  

――スパイクが軽いことでのメリット 

Takahashi:→足への重さによる負担が軽減される 
→スピードとともにアジリティのクオリティが落ちない
→ハイレベルでのパフォーマンスを維持
→試合の結果を左右する決定的なプレーの実現
→勝利する。
…のように、全てが直接的では無いにしろ、試合の勝ち負けを左右するプレーにスパイクの軽さは大きく関わってきます。

結果的に、両選手ともにより多くのスプリント回数とスピードに富んだダッシュを繰り返しできていました。   

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――大迫半端ないって

Takahashi:2得点に絡む大車輪の活躍を見せてくれた大迫選手ですが、実はスパイクに関しては強いこだわりはないそうです。こだわり過ぎなくてもいいように、契約先であるASICSが「大迫半端ないって」となるような努力をしているだろうというのは、想像ができる部分ではありますが。笑   

実際にサッカーショップで購入が可能なスパイクとほぼ変わらない市販品に近い状態で、非常に今履いているスパイクは大迫選手本人も気に入っているそうです。  

2箇所だけ違うのが、コシウラというスパイク入り口のかかと周りの素材を、スウェードという起毛素材に変えているのと、シューレース(紐)を平紐という柔く適度な伸縮性を保つ素材の物にしている点だそうです。  

かかと部に関しては、相手を背負ったり踏ん張ったりした際に、スパイク内部でのソックスとのずれを無くなるように設計されています。シューレースはボールを受けるトラップの際に、足の甲部分を使う機会があるため、その時のミスを少なくなるように変更しているようです。  

ボールを受けてからターンまでのスムーズさやスピード、相手を背負っても踏ん張り続けるパワーや相手に競り勝つジャンプとヘディングなど、至るところにある「大迫半端ないって」となるようなプレーを、実にしっかりとサポートしているスパイクを着用していると思います。  

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――セネガル戦に向けて

Takahashi:随所にまだまだ修正が必要だなと感じる部分もありましたが、次のセネガル戦に対して半端なく楽しみに感じる部分が多くあると、個人的には感じています。  

次の試合でも基本的にはスターティングメンバーもあまり変わらなそうですよね。私としては、より多くの選手に出場してもらって、より多くのスパイクが注目されるようになると嬉しく思います。

ADIDASを履く武藤選手や宇佐美選手、MIZUNOを履く大島選手、本田選手、岡崎選手のように、限られた時間でも結果に直接的に関われる選手が日本代表選手には多くいます。  

セネガルのマネ選手などは日本代表選手が着用していないニューバランスと契約しているので、そちらにも注目していきたいですね。  (了)  

FUTABA SOCCER WORLD
  

Interview photograph / Hidemi Sakuma