
スタートダッシュを決めるのはどのチームになるのか!上位を狙う中日や好調オリックスの試合を振り返る
開幕から3試合を終え、昨年リーグ優勝の巨人は3連勝、ソフトバンクは3連敗と波乱含みのスタートとなった。このまま波に乗れるのか大事な3連戦、昨年最下位からの反撃を誓う中日やオリックスの試合を振り返る。※トップ画像出典/Pixabay

中日・岩嵜涙の勝利!巨人・田中は200勝まであと2勝
4/1
ヤクルト 中止 広島
中日 3 - 2 巨人
勝 岩嵜翔(1勝0敗0S) S 松山晋也(0勝0敗2S)
敗 井上温大(0勝1敗0S)
阪神 1 - 7 DeNA
勝 ジャクソン(1勝0敗0S)
敗 才木浩人(0勝1敗0S)
4/2
ヤクルト 5 - 4 広島
勝 木澤尚文(1勝0敗0S)
敗 塹江敦哉(0勝1敗0S)
中日 0 - 2 巨人
勝 山﨑伊織(1勝0敗0S) S マルティネス(0勝0敗2S)
敗 柳裕也(0勝1敗0S)
4/3
ヤクルト 3 - 0 広島
勝 小川泰弘(1勝0敗0S)
敗 玉村昇悟(0勝1敗0S)
中日 3 - 5 巨人
勝 田中将大(1勝0敗0S) S マルティネス(0勝0敗3S)
敗 大野雄大(0勝1敗0S)
阪神 2 - 5 DeNA
勝 坂本裕哉(1勝0敗0S) S 山﨑康晃(0勝0敗1S)
敗 ゲラ(0勝1敗0S)
開幕3連勝と波に乗る巨人と井上一樹監督の新体制で1勝をあげた中日が、バンテリンドームで対戦。初戦の先発は、中日新加入のマラーと巨人井上。序盤少ないチャンスを活かした中日が先制する。流れが中日に傾きかけた4回表、巨人4番の岡本和真が2ボール2ストライクからインコースの変化球にうまく合わせ、今季第1号の同点ホームランをレフトスタンドに放り込む。試合は同点のまま7回まで進み、3番手で登板した岩嵜が見事に巨人打線を抑えたその裏、先頭バッターの中田翔の2ベースヒットから、代走の上林のタッチをかいくぐりセーフをもぎ取る神走塁、意表を突く木下拓哉の初球スクイズなどもあり勝ち越しに成功。その後追加点を取った中日が、巨人の反撃を1点で抑え勝利した。試合後4年振りに勝利投手となった岩嵜が、お立ち台の上で涙を流し喜びを語った。
2戦目は中日柳と巨人山﨑の先発でプレイボール。柳は初回先頭バッターにデッドボールを当て出塁させると、その後連打を浴びて早々に1点を失った。その後、2回以降立ち直り6回まで投げ2失点とまずまずの内容。だがそれを上回ったのが巨人山﨑。ヒットを打たれるものの要所を抑え8回を5安打7奪三振無失点と完璧だった。9回は、中日から移籍してきた新守護神のマルティネスが抑え2セーブ目。前日の雪辱を果たした。
4月3日、ケガから復帰した中日大野と昨年1試合の登板に終わり心機一転移籍して、再起を誓う巨人田中将の1988年生まれ対決となった第3戦。初回を3者凡退で抑えた大野だが、2回3回5回と連打でランナーを溜め、犠牲フライで確実に得点を重ねる巨人の攻撃を抑えることができず、5回4失点でマウンドを降りる。一方田中はヒットやフォアボールでランナーを出すものの、要所をダブルプレーなどで切り抜けるピッチングで5回5安打1失点。勝利投手の権利を手にしてマウンドを後続に託した。巨人のリリーフ陣は、中日の反撃を受け7回1点差まで追い上げられる。しかし、8回巨人の攻撃、満塁で打席に立ったのはこれまた1988年生まれの坂本勇人。きっちりレフトへ犠牲フライを打ち貴重な追加点を挙げた。坂本はこの日1安打2犠飛2打点の活躍でリトルリーグのチームメイトだった田中をしっかり援護した。この日勝利した田中は日米通算198勝目を挙げ、日米通算200勝までのカウントダウンが1つ進んだ。
開幕3連勝のロッテと好調オリックスが激突!オリックス・平野が250セーブ達成
4/1
日本ハム 1 - 5 ソフトバンク
勝 モイネロ(1勝0敗0G)
敗 伊藤大海(0勝1敗0S)
楽天 中止 西武
ロッテ 中止 オリックス
4/2
日本ハム 3 - 1 ソフトバンク
勝 北山亘基(1勝0敗0S) S 田中正義(0勝0敗2S)
敗 前田純(0勝1敗0S)
楽天 中止 西武
ロッテ 2 - 3 オリックス
勝 曽谷龍平(1勝0敗) S マチャド(0勝0敗1S)
敗 中森俊介(1勝1敗)
4/3
楽天 4 - 1 西武
勝 岸孝之(1勝0敗0S) S 則本昂大(0勝0敗1S)
敗 羽田慎之介(0勝1敗0S)
ロッテ 2 - 3 オリックス
勝 山田修義(1勝1敗0S) S 平野佳寿(0勝0敗1S)
敗 ゲレーロ(1勝1敗0S)
前年度リーグチャンピオンのソフトバンクを3連勝で退け勢いに乗るロッテと、開幕カード2勝1敗と勝ち越した好調オリックスとの対戦。初戦は雨天のため中止となる。これが両チームに吉と出るか凶と出るか…。2戦目は、プロ17年目のベテラン西野勇士とプロ3年目の曽谷の投げ合い。両投手とも落ち着いたピッチングをみせ6回まで投げ合いが続いた。1対1で迎えた7回、両チームとも継投になって試合が動く。7回表、西野からバトンを受けた中森俊介から、若月健矢がセンター前ヒットを打ち出塁、続く西野真弘が2ボール1ストライクからベルト付近に来たストレートをジャストミート、今シーズン第1号2ランホームランをライトスタンドへ運び勝ち越しに成功。その裏、曽谷から交代した古田島成龍は、ソトにタイムリーヒットを打たれ1点差に。だが後続を打ち取り何とかリードを保って回を終えた。その後はペルドモ、マチャドと、1点差を守りきり、オリックスが勝利した。
第3戦目、ロッテ石川柊太とオリックスエスピノーザの投げ合いで始まった試合は、意外な展開となる。初回両投手ともランナーを出すものの無失点で切り抜け、このまま投手戦となるかと思えた2回のオリックスの攻撃。ランナー1・3塁のピンチになると、若月に投じた初球が頭部にあたり、石川は危険球で退場となってしまう。緊急登板したのはプロ入り3年目の高野脩汰。急な登板にもかかわらず、後続を打ち取りこの回を無失点で切り抜けた。その後両投手とも力投を続け、5回まで無失点の投手戦となる。試合が動いたのは6回。高野から代わった横山陸人が先頭バッターの太田椋からヒットを打たれると麦谷祐介、中川圭太に連続タイムリーを打たれ2失点してしまう。しかし、その裏ロッテの反撃、疲れの見えてきたエスピノーザからヒットやフォアボールで満塁とすると、ソトがタイムリーヒットを打ち同点に。エスピノーザをマウンドから引きずり下ろした。継投となった両チームはリリーフ陣が粘りのピッチングをしてなかなか追加点を許さなかったが、8回表オリックスはゲレーロを攻めたてる。西川龍馬がタイムリー2ベースヒットを放ち、勝ち越しに成功。9回裏に満を持して登板したのはベテランの平野。簡単に2アウトを取った後、フォアボールとヒットで1打同点のピンチを招いてしまうが、ルーキーの西川史礁を三振に切って取り試合終了。チームの連勝に貢献した。平野はこの日のセーブでうれしい250セーブを達成。当初は先発だったが5年目からリリーフに、そして本格的に抑えに転向したのはプロ入り8年目の2013年から。20年目を迎える大ベテランは、好調オリックスの欠かせない抑えとして今年も存在感を発揮しそうだ。
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