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大番狂わせを演じるのはこのチームか!?LOSCリール、強敵撃破で見えてきたチャンスと決勝トーナメントの展望

近年では、2020-2021シーズンにフランス・リーグアンを制し、直近2年も5位、4位と安定した成績を誇る。フランス国内では、パリ・サンジェルマンという絶対王者やASモナコ、リヨン、マルセイユといった強豪の陰に隠れることも少なくないが、今季から導入されたCL1次リーグでは、5勝1分2敗で全体の7位。ストレートでの決勝トーナメント進出を果たした唯一のフランス勢となった。1次リーグの内容も決して対戦相手に恵まれたわけでもなく、レアル・マドリードやアトレティコ・マドリードといった強豪にも土をつけることに成功。決勝トーナメントでの大躍進も十分に考えられる。※イラスト/vaguely

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絶対的な守護神とエースを携え、強豪撃破へひた走る

1次リーグ初戦で対戦したのは、ポルトガルのスポルティング。しかし、前半38分に先制点を決められると後半にも追加点を献上する。前半に退場者を出したこともあり1試合を通してシュート数も4本に抑えられ、0-2で完敗を喫した。続く第2節はスペインの強豪レアル・マドリードとの一戦だった。格上との試合だけに苦戦が予想され、序盤から押し込まれる展開が続く。しかし、GKリュカ・シュヴァリエを中心に何とか守り切ると、前半終了間際にFKから相手のハンドを誘い、PKのチャンスを獲得。これをFWジョナサン・デイビッドが落ち着いて決め、先制に成功した。後半もレアルの猛攻を何とか防ぎ、1-0と値千金の勝利を挙げた。

その勢いのまま挑んだアトレティコ・マドリード戦では、前半に先制を許す苦しい展開から逆転に成功し、3-1と快勝。後半20分から入ったFWジョナサン・デイビッドが2ゴールを決めるなど交代策も的中し、スペインの強豪相手に2連勝を飾った。第4節のユベントス戦は1-1と引き分けに終わったものの、続くボローニャ戦、SKシュトゥルム・グラーツ戦では連勝し、ここまで4勝1分1敗と大きく勝ち越す。第7節はグループ1位で突破したリヴァプールFCとの戦い。前半に先制されたものの、後半にFWジョナサン・デイビッドのゴールで何とか同点に追いついた。このまま粘り切れるかと思ったが、その直後に勝ち越し弾を決められて2-1と惜敗を喫した。しかし、一度敗北を喫してもすぐに修正を図り、最終節となったフェイエノールト戦では、6ゴールを決める。この試合は最終スコアを6-1とし、1次リーグ7位で決勝トーナメント進出を決めた。

▼2024-2025UEFAチャンピオンズリーグ1次リーグ成績

5勝1分2敗/17得点10失点/勝ち点16

2025年シーズン予想フォーメーション

4-2-3-1を基本フォーメーションとし、DFラインを高く保って相手にスペースを与えない戦術をとるのがこのチームの特徴だ。金星を挙げたレアル・マドリード戦でも、コンパクトな陣容からボールを奪い、鋭いカウンターへとつないでいる。GKには、そのマドリード戦で何度もビッグセーブを見せたリュカ・シュヴァリエが入る。DFラインは、左からガブリエル・グズムンドソン、アレクサンドロ・リベイロ、バフォデ・ディアキテ、アイサ・マンディとした。ただし、右SBにDFトーマス・ムニエが入ったり、DFアイサ・マンディがCBを務めたりすることもあり、すべての選手が固定されているわけではない。ダブルボランチの一角は、MFバンジャマン・アンドレが確定。もう一人はMFアイユーブ・ブアディ、MFアンドレ・ゴメス、MFエンガラエル・ムカウの3選手が争う。ここは実力と将来性も加味して、20歳のMFエンガラエル・ムカウを配置した。2列目は左からMFハコン・アルナル・ハラルドソン、MFレミ・カベッラ、MFオサメ・サハラウィとする。試合によって入れ替わりが激しく、MFミッチェル・バッカーがスタメンになることもあるため、非常に流動性の高いポジションといえる。ワントップはFWジョナサン・デイビッドが務める。リーグ戦でもカップ戦でも大事なところで点を決められるエースと呼ぶにふさわしい存在だ。

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Illustration by vaguely

決勝トーナメントの展望ー退場者問題が悔やまれるも、勢いそのままに上位進出を狙う

1次リーグのレアル・マドリード、アトレティコ・マドリードの撃破により、ジャイアントキリングのイメージもあるリールだが、ほかの試合も堅実に勝利を収めている。敗北を喫した初戦のスポルティング戦と第7節のリヴァプールFC戦はいずれも退場者を出しており、どちらも10人になってから失点している。退場者を出すのも実力のうちではあるものの、最後まで11人同士で戦えばもう少し違った展開だった可能性は否定できない。安定したパフォーマンスで移籍のうわさも絶えないGKリュカ・シュヴァリエや、高い決定力を誇るエースのFWジョナサン・デイビッドという攻守の要となる選手も存在し、一発勝負のトーナメントなら大穴になりえるチームだ。1次リーグの成績を見ても、上位勢に風穴を開ける可能性は十二分に感じる。


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