Gettyimages 2189907847

豪華メンバーが集った特別な1日ーー引退から4年越しで開催された中村憲剛の引退試合

中村憲剛は、2003年にJリーグデビュー。川崎フロンターレ一筋で18年間プレーし、スルーパスを武器にチームを牽引。J1で3度のリーグ優勝を達成し、個人でもMVP1回、ベストイレブン8回を受賞した。日本代表でも、通算68試合に出場し、司令塔として活躍。そして2020年シーズンを最後に、現役を引退した。今回はエキシビションマッチとして行われた、なでしこフレンズとケンゴフレンズの対戦。引退試合前半戦のJAPANフレンズマッチを振り返る。※トップ画像出典/Getty Images

Icon %e5%90%8d%e7%a7%b0%e6%9c%aa%e8%a8%ad%e5%ae%9a%e3%81%ae%e3%82%a2%e3%83%bc%e3%83%88%e3%83%af%e3%83%bc%e3%82%af 1 キングギア編集部 エンタメ班 | 2025/01/31

エキシビションマッチとして行われたケンゴフレンズVSなでしこフレンズ

ケンゴフレンズには、子どものころからの憧れの選手だったラモス瑠偉を筆頭に、中村が共にサッカーをやりたいメンバーが集結した。一方、なでしこフレンズは2011年の女子W杯メンバーを中心に、レスリング女子の金メダリスト吉田沙保里などが集まった。

Thumb gettyimages 2189907847
Source: Getty Images

なでしこは試合開始5分、田中陽子が先制ゴールを決める。そして16分には、吉田が中村にタックルをする姿も見られた。引退試合ならではのパフォーマンスに、会場からも笑いが起きた。1点を追いかけるケンゴフレンズは、23分に中村の息子である中村龍剛が、元フットサル日本代表の小野大輔にパス。小野がそのまま右足で、ミドルシュートを決めた。試合はそのまま、ドローで終了。

各試合終了後、MKKP(最も憲剛を輝かせたプレーヤー)をファン投票で決定。エキシビションマッチでは、龍剛が受賞した。親子でインタビューに答え、父が戦っていたピッチに立ったことを「すごく気持ちよかった」と龍剛は振り返った。そして父からの「将来ここに戻ってきたくなりましたか」という質問に「それはもちろん思っています。ずっと」と力強い声で答えた。最後は「父のために素晴らしい引退試合を開いていただきありがとうございます」と感謝を伝えた。

見逃せないプレーが続出したJAPANフレンズマッチ

次に行われたのは、中村と日本代表で共闘したメンバーが、ブルーとホワイトにわかれたJAPANフレンズマッチ。中村は全選手とパス交換がしたいとのことで、時間で交代しブルーとホワイト両方で出場した。

試合開始6分、ブルーの長友佑都が右足でクロスを上げ、高原直泰がヘッドで合わせ先制。しかし8分にはホワイトの我那覇和樹がゴールを決め、同点に追いついた。試合開始から10分、ブルーの中村がペナルティーエリア前からゴール前にループパスを出し、そこに走りこんだ石川直宏が左足で合わせて勝ち越した。ブルーは12分にも加地亮のクロスに高原が頭で合わせ、3-1に点差を広げる。14分、ここでブルーの中村にFKのチャンスが訪れるが、ゴールネットを揺らすことはできない。

Thumb gettyimages 2189895006
Source: Getty Images

試合開始26分、中村がホワイトにチームを代わってすぐにPKを蹴り、ついに待望のゴールを決める。現役時代の中村といえば多彩なゴールパフォーマンスが有名だったが、今回は高校の先輩である尾形の「サンキュー」を披露した。

29分にもホワイトにPKのチャンスが訪れ、中村が再びキッカーを務める。ホワイトが追加点を奪い、3-3と同点に追いつく。中村は現役時代のゴールパフォーマンス「BKB」を、サポーターと一体となって披露。さらに36分、ホワイトは藤本淳吾からのパスを受けた大久保嘉人が右足でダイレクトに合わせ、逆転した。

ホワイトの攻撃の勢いは止まらず、41分に遠藤保仁のスルーパスから中村が3点目を獲得。さらに、45分には玉田圭司からのパスを受けた中村が右足でゴールし4点目を決めた。現役時代のゴールパフォーマンス「ジャスティス」と「イヤァオ!」を見せ、会場も大いに盛り上がった。結果、6-3でホワイトが勝利。MKKP(最も憲剛を輝かせたプレーヤー)は絶妙なジャッジで試合を盛り上げた、主審の家元正明が受賞した。

参加した豪華メンバーが実況席で語った中村とのエピソード

川崎フロンターレの先輩、コーチ、監督だった鬼木達は、実況席を訪れ、中村についてこう語った。「サッカーのことをよく考えていて、やりながら強くなっていった。後輩ですけど尊敬できる存在」。指導者の道を歩み始めたことについては「サッカーのことは全て把握していると思う。コミュニケーションもとれるし、マネージメントの部分も現役の姿を見てればそういうのも長けている」と述べた。

川崎フロンターレのクラブ特命大使で解説を務めた中西哲夫は、2019年に中村が大ケガをして長期離脱をしたときのエピソードを披露。「ケガをしてただ戻ってくるのではなくて進化して戻ってくる」ことを当時、中村は考えており、利き足ではない左足でのループシュートを復帰前に練習していたとのこと。そして「それを復帰の試合で決めた」中村の強さについて語った。

Thumb gettyimages 2189916688
Source: Getty Images

エキシビションマッチでは、予想外のメンバーが多数集まり、驚きのプレーで観客を楽しませた。JAPANフレンズマッチでは、豪華なメンバーが集結し、レベルの高いプレーで観客を沸かせた。どちらの試合も、中村の来てくれた人みなを楽しませ、恩返ししたいという思いが込められていた。

DAZN『明治安田 presents 中村憲剛 引退試合』より

※記事内の情報は放送当時の内容を元に編集して配信しています